クンストカメラはロシア初の博物館

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トラベルパートナー: Chika

神戸出身。出張で行くドイツ、フランス、イギリスなどを中心に執筆します。もっぱら一人旅ばかりで、主に美術館や教会など古い建物を巡るのが大好きです。

ピョートル大帝が作った驚きに満ちた世界を楽しもう

ロシア、サンクトペテルブルクのクンストカメラはロシア最古の博物館といわれています。動物の剥製から鉱石まで、珍しいものがいっぱい。皇帝ご自慢のコレクションを見に行きましょう。

クンストカメラとは?

世界最古の博物館クンストカメラ

クンストカメラはロシアの古都サンクトペテルブルクにある博物館です。1714年、当時の皇帝ピョートル1世が自分のコレクションを保管するために建設しました。開明的な君主だったピョートルは、コレクションを早くも1716年には一般公開し始め、ロシア革命やソ連崩壊を経ても変わらずに、その貴重な財産が現在にまで受け継がれています。

欧州の流行に乗って

君主たちの博物館競争

ピョートル1世は「大帝」とも呼ばれ、ロシアの近代化を推し進めた君主として今も尊敬を集めています。彼の作ったクンストカメラはザクセンやオーストリアなどドイツの諸侯の間で流行していた「クンストカマー」を参考に作られました。そこでは自然物、人工物を問わず、世界中の珍しいものが収集・陳列され、君主の趣味のよさや富が誇示されました。

ちょっとグロテスクな標本たち

科学の進歩に貢献

動物や人間の標本はこの博物館の主要なコレクションのひとつです。人間の胎児や奇形の動物の標本は多少不気味ですが、自然科学の研究に役立ってきました。

ピョートル1世の妻でのちに皇帝となったエカチェリーナ1世の愛人ウィレム・モンスとその妹アンナの頭部が展示されていましたが、息子を押しのけて自ら女帝に即位したエカチェリーナの凄まじさを見せつけられた気がします。

民族博物館としてのクンストカメラ

日本ルームで新しい日本を発見!

気分を変えて、世界の様々な民族の服や道具のコレクションを楽しみましょう!もちろん、日本のものもありますよ。この甲冑は日本で19世紀に制作されたもので、おそらく万博の際にロシア帝国に購入されたそうです。あまり古いものではありませんが、西洋のものと全然違う日本の甲冑が珍重されたのはわかる気がしますね。

この前でたくさんの人がサムライのポーズをして写真を撮っていました。意外と知らない日本を発見できるかもしれません。

民俗資料は驚きの連続

もちろん日本以外の民俗資料も豊富です。この色鮮やかな像は「ガラヤカ」と呼ばれるスリランカの幸運の守り神です。男性でも女性でもあるこの神様は、恐ろしさと慈悲深さの二つの側面をもっているようです。仏教のお祭りや結婚式などで使用され、家の中に幸せを呼び込むそうです。恐ろしい顔で悪魔を追い払いつつ慈悲深く家族の幸せを守るのでしょうか。南国らしい鮮やな色が楽しいです!

建物にも注目!

川面に映えるブルーグリーン

サンクトペテルブルクの中心部、ネヴァ川がつくりだした三角州であるワシリエフスキー島にあるクンストカメラは、1727年に建物全体が完成しました。ロシア帝国の冬宮殿や帝国アカデミーなどが近くにあり、全体はブルーグリーンと白のコントラストが美しいバロック様式で建てられています。

中央の塔の頂上には、かつてここが天文台としても使われていたことを示すために、大きな天球儀があります。ぜひ見上げてみてください。

繊細なストゥッコ装飾が展示品と好対照

たくさんの珍奇なコレクションと並んで注目したいのは、華麗なバロック式の内装です。漆喰を盛り上げて装飾模様を描き出す、いわゆるストゥッコ装飾が美しい曲線をつくりだしています。外壁と同系色のブルーグリーンの壁と、白い装飾模様が、博物館の展示物と不思議な対照を生み出しています。

1階の「クンストカメラの歴史」、2階の「科学アカデミーの最初の天文台」の展示室で見ることができます。

クンストカメラへのアクセス

地下鉄アドミラルティスカヤ駅から7, 24, 191番のどれかに乗車し、「クンストカメラ」バス停で下車すぐ。所要時間約5分。川を渡って歩いていくこともできます。徒歩では約20分。

住所| University Embankment, 3, Sankt-Peterburg
営業時間|11:00 - 18:00
定休日|毎週月曜日
電話|+7 812 328-14-12
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