針尾送信所はSF映画のセットのよう!不思議で歴史的な巨大建造物

公開日:2019/10/21 更新日:2019/10/22

3本の電波塔は佐世保鎮守府のシンボル的存在!もうすぐで100周年よ~

高くそびえたつ三本の電波塔が印象的な針尾送信所は、国指定の重要文化財です。巨大建造物マニアや廃墟マニアには昔から人気でしたが、歴史的な価値もあり、現在では幅広い層から注目されています。まるでSF映画のセットのような不思議空間を体験しましょう。

風光明媚な場所にそびえ立つ針尾送信所

遠くからでも見える3本の塔

佐世保から西海橋にドライブするとき、右手に3本の塔が見えます。ミカン畑が広がる緑豊かな山に、きらきら光る青い海。まるで地中海みたいな風光明媚な場所なのですが、唐突に巨大な塔が3本もそびえたつ光景は、ちょっと異様です。

佐世保っ子には見慣れた風景ですが、初めてご覧になる方はビックリですよね。この不思議な塔は電波塔なのです。塔の直径は基底部が12m、高さは135mが2本と137mが1本。300m間隔の正三角形の頂点の位置に建っているのです。

国指定の重要文化財

2013年3月6日に、針尾送信所は国の重要文化財として指定されました。技術的に優秀で、歴史的に価値が高いと認められたのです。重要文化財となったのは、三本の電波塔だけではなく、現存している当時の建物である電信室と油庫も含まれます。大正時代の日本のコンクリート技術が、いかに高いかを知ることができる、貴重な文化財なのです。

当時の技術を結集して作られた巨大建造物へ

自然の緑と無機質な塔のコントラストはまるでSF映画

電波塔の周りは濃い緑が広がっています。木々の緑とコンクリートの巨大建造物、コントラストありすぎです。まるでSF映画のようですね。映画「2001年宇宙の旅」で、いきなりあらわれる石塔「モノリス」みたいな感じを受けました。モノリスよりは電波塔のほうがはるかにデカいので、ますますSF感が強まる印象です。

もうすぐ100周年なのにまだまだ丈夫

電波塔に近づいてみると、表面がうろこ状になっています。レンガみたいなものを積み重ねたのかな?と思いましたが、これはコンクリートを流し込むときの枠の跡なのだとか。高さ137mの塔を作る枠って、それを作るだけでも大変でしょうね。大正時代の1922年に建てられて、もうすぐ100周年です。

当時最高水準のコンクリート技術が使われています。風雪に耐えて、今でもしっかりと立っているのです。倒れる危険があるかもしれないと、壊すことが検討されたことがありました。しかし調査したところ、まだまだ丈夫であることがわかり、残されることになったのです。

ツタがからまった建物も映画のセットのよう

電信室や油庫など、当時の建物も残っています。古びた看板が掛けられたりして、ノスタルジックな雰囲気。ツタが絡まっているコンクリート製の建物は、廃墟マニアが喜びそうな感じですよ。映画のセットのようでもあります。

電信室は3つの塔の中心に建てられています。まるで3本の塔によって結界が張られ、電信室を守っているかのようです。

電波塔には入口がある

3つある電波塔の、3号棟は内部の見学もできるのです。近寄ると塔の大きさに圧倒されます。電波塔の基礎工事も大変だったとか。地上137mの塔が倒れないように、地下6m・直径20m以上の基礎が埋め込まれているのだそうです。

総工費は155万円でした。現在の価格では250億円。日本の土木技術の歴史においても、重要な建物なのだとか。知れば知るほど、針尾送信所ってすごいんだな~と感動してしまいます。さあ、ドアを開けて中に入ってみましょう。



内部は空洞で天まで登るハシゴがある

内部は少しひんやりしていて、声もこだまします。中が空洞だとは思わなかったので驚きました。下から見上げると、宇宙まで続いているような錯覚を覚えます。とにかく、どこまでもどこまでも高いのです。点検用の梯子が空に吸い込まれるような高さまで続いています。30分以上かけて登るのだとか。

電波塔は一本だけでは機能しません。3本が一体となって、遠くまで送信できるのです。三本の塔から一斉に電波がでて、空中で一体化して遠くに飛んでいく絵が浮かびました。旧日本軍が、南太平洋や中国大陸、東南アジアなどに展開していた日本軍と交信していたのだそうですよ。

針尾送信所へのアクセス

車でのアクセス

佐世保駅やハウステンボス方面から国道202号線を西海橋方面へ。西海橋に行く途中に「重要文化財 針尾送信所(無線塔)」という看板が建っているので、そこを右折。道なりにしばらく進むと電波塔の近くに着きます。駐車場に停めて、あとは徒歩で観光してください。舗装されていないので、歩きやすい靴で行ってくださいね。

Address 〒859-3452 長崎県佐世保市針尾中町750番地
Hours 9:00~12:00   13:00~16:00
Closed 無休(要確認)
Tel 0956-24-1111(佐世保市教育委員会文化財課) 0956-58-2718(針尾無線塔保存会)
Web https://www.city.sasebo.lg.jp/kyouiku/bunzai/kengaku.html