天野山金剛寺は南北朝時代の後村上天皇と北朝三上皇の行宮!

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私の出身地は大阪です。在職中は国内各地を仕事でまわりましたが、今は気のむくままに向かう小さな旅先で出会う風景写真を撮り楽しんでいます。新緑映える山尾根歩きや古人訪ねる歴史探訪の旅が気に入り面白いです。

増長天立像ど持国天立像睨み眼で参拝者ば迎える重要文化財の楼門

奈良時代に僧侶の行基が開創し弘法大師が密教の修業をした寺と伝えられる金剛寺は、女人禁制の高野山に対して女人高野で知られます。金剛寺の中世・ドラマ歴史は小説太平記にある南北朝時代で、後醍醐天皇即位から始まる南朝と北朝の主権争い続いた約56年ほどの時代です。南朝方で後村上天皇の行在所となった金剛寺は南朝三代にわたる5年間行宮であったことから「天野行宮」とも呼ばれて、国宝・重要文化財と中世ロマン溢れる見どころ満載の寺院です。

天野山金剛寺とは

金剛寺楼門は朱塗り重要文化財の重層門

高僧・行基が奈良時代に創建し平安時代末期に高野山下りた阿観僧正が寺を再興、八条女院が帰依し援助するなど女性信者も多く女人高野とも呼ばれます。中世時代には120ほど子院をもつ大寺院に発展し南北朝の御座所にもなった金剛寺は、京都・高野山を結ぶ高野街道中間に位置する街道合流する交通要衝で金剛寺と観心寺の2大寺院が好盛した奥河内にあります。

中世日本遺産に含まれる金剛寺の国宝と重要文化財は見応えが有って、南北朝時代の行宮に漂う歴史ロマンと国宝の屏風や庭園鑑賞から当時の後村上天皇と三上皇が偲ばれます。

天野山金剛寺の観光ポイント

金剛寺の国宝金堂三尊

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#国宝 #天野山金剛寺

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観賞ポイントは寺院にある二つの国宝が必見です。リニューアルで朱色も鮮やかになった金剛寺金堂に祀られる金色に輝き放つご本尊は、平安時代に真言僧阿観が後白河天皇の妹で八条院の帰依を得て建立した高さ3m超える木造大日如来坐像の中尊です。
中尊両脇の木造不動明王坐像・木造降三世明王坐像は鎌倉時代の快慶の高弟・行快の作品で約50年という歳月を経て揃った三尊像は、天蓋など装飾を含めた荘厳な造形美術の仏像で2017年に国宝指定になり見応えがあります。

金剛寺の国宝屏風絵「紙本著色日月四季山水図」

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国宝 紙本著色日月四季山水図 室町時代・15世紀 大阪・天野山金剛寺蔵 ゴールデンウィークに、東京国立博物館へ「平成30年 新指定 国宝・重要文化財」になった日本の宝を見に行った。 その中に、白洲正子さんのエッセイ「かくれ里」愛蔵版の表紙にもなっているこの山水図が展示されていて、本物を目の前に深く感動した。白洲正子さんはこの絵が国宝になる何十年も前にすでに見抜いていた。やはり、すごい目利きだった。 #東京国立博物館 #平成30年 #新指定国宝重要文化財 #国宝 #白洲正子 #かくれ里 #愛蔵版 #表紙 #紙本著色日月四季山水図  #室町時代 #15世紀 #大阪 #天野山金剛寺蔵

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屏風絵の日月四季山水図屏風は海と山が重なりある「春と夏と日輪」と、秋と冬の月がモチーフに描かれています。四季の景色に日輪・月が混在する独創的な作品で2018年に国宝になった室町時代の屏風です。エッセイ作家の白洲正子さんの「かくれ里」には金剛寺を訪れて、日月四季山水図屏風に印象残った記載があります。

密教儀式の灌頂に用いられた仏具と思われる屏風は海外でも人気が高く、外国観光者が多いのですが人気の屏風絵が見れるのは特別公開日だけです。普段は観賞できませんので事前に確認が必要です。

中世ロマンに浸れる境内スポット

境内図で分かる当時の南朝エリアと北朝エリア

金剛寺が行宮に選ばれたのも標高300mの山間に囲まれて、水源があり山城のごとく谷間の伽藍配置とも思われます。天皇系統が分裂抗争した南北朝時代に後村上天皇が北朝の光厳・光明・崇光の三上皇を連れて移り住んだ天野山金剛寺は、呉越同舟で一時を過ごされた行宮に中世歴史ロマンが偲べます。

南大門の桜門から入る境内は国指定重要文化財の金堂など伽藍が並ぶ南朝方エリアと、総門から入る本坊の御座所・観蔵院には見応えある雪舟流の枯山水庭園が観賞できて日本の美を楽しめる北朝方エリアが見どころです。

正面の摩尼院・南朝御座所の隣りに観蔵院・北朝御座所

多くの国宝や重要文化財・指定文化財が堪能できる金剛寺の四季は、花木の鑑賞も楽しめて春の庭園に咲く桜や境内・天の川沿い散策で秋の紅葉にも癒されます。

天の川に架かる禅之橋前には築地塀で囲まれる南朝方天皇の御座所・摩尼院と、壁一つ隔てた白色の築地塀で囲まれる北朝方三上皇の御座所・観蔵院が並んであります。南北朝時代の一時期に南朝方天皇と、幽閉された北朝三上皇が過ごされた中世の歴史ロマンを思い妄想が膨らむ境内スポットです。

境内見どころの文化財建造物

艶やな朱色の金堂と奥に観月亭

桜門から境内中を覗くと手前から食堂(天野殿)、金堂と多宝塔の奥には御影堂の重要文化財建物が見えます。伽藍配置とお堂の皮葺きの優美な屋根の曲線の優しさから、後白河天皇の妹の八条女院の影響を受けたものと思われます。
境内の文化財伽藍巡りは、中世文化遺産で見応えある建造物が漫喫できます。また本坊(観蔵院)の廊下にあるカメで作られた天野酒が当時の戦国武将に好まれ、後に豊臣秀吉も好んだ寺院の酒であるが故に金剛寺が焼損しなかった人間臭い逸話も残っています。

五仏堂のご本尊・五智如来は重要文化財

5つの国宝と28もの重要文化財のある金剛寺は、他に五仏堂や薬師堂に開山堂などの大阪府指定文化財建物も有って見どころタップリです。 当時に後村上天皇が月見を楽しまれた観月亭と薬師堂に通じる廊下の間にある五仏堂の創建は平安時代で、後の1606年に豊臣秀頼により再建されました。
高野山を下った阿観僧正が金剛寺を再興し五仏堂のご本尊は真言密教の一番偉い大日如来様が中尊で、脇4如来に阿〓如来・宝生如来・阿弥陀如来・不空成就如来の五智如来像は重要文化財です。

天野山金剛寺へのアクセス

電車での行き方

・金剛寺には路線バスに乗り継ぎますので、最寄り駅の南海高野線または近鉄長野線「河内長野駅」で下車します。駅前バスロータリーから南海バス4番乗り場より光明池駅前行・槇尾中学校前行・サイクルスポーツセンター行のいずれかに乗車し、所要約20分ほどで「天野山」で降車します。

・金剛寺までの距離は河内長野駅から6km程で、駅前にある観光案内所のレンタル電動自転車が利用すれば約50分ほどで着きます。(途中上り坂道有ります。)

車での行き方

・大阪方面は富田林エリアから外環状線のR170号線を河内長野方面に向かい工業団地前交差点を右斜めに旧170号線に入り、天野山ゴルフ場方面に走行し約5分ほどで金剛寺の有料駐車場に到着します。貝塚方面からは外環状線のR170号線を河内長野方面に向かい福瀬町東交差点を右折し、旧170号線を約3分ほどで金剛寺の有料駐車場に到着します。

住所|〒586-0086 大阪府河内長野市天野町996
営業時間|AM09:00-PM16:30
定休日|なし
電話|0721-52-2046
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