巨大な石の車輪に圧巻されるインドの世界遺産「コナーラクの太陽神寺院」

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日は「コナーラクの太陽神寺院」をご紹介します。

コナーラクの太陽神寺院ってこんなところ

コナーラクの太陽神寺院ってこんなところ

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コナーラクのスーリヤ寺院の住所・アクセスや営業時間など

名称 コナーラクのスーリヤ寺院
住所 Konark India
営業時間・開場時間 現地時間06:00-20:00
利用料金や入場料 Rs250
参考サイト https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%A4%E5%AF%BA%E9%99%A2
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7頭の馬に引かれ天空を駆け巡る太陽神の巨大寺院

7頭の馬に引かれ天空を駆け巡る太陽神の巨大寺院
「コナーラクの太陽神寺院」は、インド・オリッサ州コナーラクにある、ヒンドゥーの太陽神スーリヤを祀るヒンドゥ教の寺院。
オリッサ地方のベンガル湾岸の森林に包まれひっそりと佇んでいます。
コナーラクとは太陽のある所という意味です。
かつてインドの人々は、太陽神スールヤが毎日東の空から西の空を駆け抜け太陽を動かしていると信じていました。
人々が太陽神に抱く創造が生みだしたお寺です。
この寺院は寺院そのものに大きな12対の車輪が付けられ巨大な馬車となっています。
また、巨大寺院の前には、現在は柱だけですが、神にささげる踊りの舞台の遺跡「舞楽殿」も残っています。
この舞台の前では現在もオディッシー・ダ ンスが躍られています。
かつては神に仕える巫女たちが踊っていた、動く彫刻と呼ばれる伝統のダンスです。
もし、運がよければ訪れた際、ダンスも見られるか もしれません。

コナーラクの壮大なスーリヤ寺院のはじまり

コナーラクの壮大なスーリヤ寺院のはじまり
12世紀末頃、北インド一帯を征服していたイスラーム勢力に対する、ヒンドゥ王朝の一つとして君臨したガンガ朝。
この王朝は現在のオーディシャから南にかけて支配していました。
5世紀末まで起源を遡り興亡した王朝。
この寺院が造られたのは11世紀に東南インドに再び起こった後期ガンガ朝の頃です。
石積みのヒンドゥ教基本寺院のスタイルは6世紀後半頃に、デカン高原で起こったものといわれています。
8世紀から13世紀にかけてこの王朝内では、たくさ んのヒンドゥ教の寺院が造られています。
このコナーラクのスーリヤ寺院は、この時代最後の方に造られたもので、大きな規模を誇り、デザインや彫刻も最高と いわれています。
オリッサ様式の絶頂期を飾る寺院としての位置づけも忘れてはならないものの一つです。

神秘的なスーリヤ寺院の成り立ち

神秘的なスーリヤ寺院の成り立ち
1243年にこのイスラーム教徒打ち破った、ナラシンハ・デーヴァ1世(在位1238~1264年)によって、勝利の記念として造られた寺院との伝説が残っています。
この寺院を造るにあたり約1万2千人もの人々が過酷な労働をさせられ、王朝12年分の税収が使われ、完成までには20年もの歳月がかかったといわれています。
(寺院が完成していなかったという説も!)
彼はもう一つ、コナーラクから20km南にある東インド最大のヒンドゥ教の聖地プリーに、「世界の主」との意味を持つ、最高神ジャガンナータ寺院も立てて います。
この2つの寺院は航海の目印とされ、プリーのジャガンナータ寺院を「ホワイト・パゴダ(白塔)」、コナーラクのスーリヤ寺院を「ブラック・パゴダ (黒塔)」と船乗りたちから呼ばれ親しまれていました。
ガンガ朝は重要な港町だったことからもこの2つの寺院の役割は大きかったのではないでしょうか?

オーディシャ州唯一の世界遺産の魅力

オーディシャ州唯一の世界遺産の魅力
寺院は現在高さ39mの拝堂と本堂の基壇部、屋根を失った舞楽殿だけが残っています。
インド史に残る最高傑作との評価を受ける、かつて60~70mあったであろうシカラと呼ばれる本殿の屋根は残念ながら壊れてしまっています。
1848年までは一部が残っていたことが分かっていますが、完成に至ったかどうかも不明です。
この寺院には見どころがたくさん残っています。
中でも有名なのは壁面いっぱいに描かれた、馬に引かれ天空を駆け巡ったとされる太陽神スーリヤの話 が書かれたヒンドゥ彫刻。
基壇や車輪いっぱいに彫り込まれた彫刻群は、兵士や象、当時の人々の暮らしぶりが生き生きと表現されています。
この寺院の中でも ひときわ大きく目立つ存在は、この寺院の神スーリヤの像も見逃せません。

壮麗な彫刻が埋め尽くす巨大寺院の現在

壮麗な彫刻が埋め尽くす巨大寺院の現在
この寺院の魅力はこれだけではありません。
最大の魅力といってもよいのは12対24の車輪。
ヒンドゥ教では回転する車輪は時間のシンボルともいわれ、直径3mの車輪はスポークに至るまで緻密な彫刻で埋め尽くされています。
この12の車輪の数は、1年12ヶ月を表しているといわれています。

寺院本体と舞堂は一直線に並び、春分、秋分の日に夜明けの陽光が門から舞堂、拝殿を一直線に結び、正室に安置されていたスーリヤの像を照らし出していたとされています。
とっても神秘的だったでしょうね。
一度は崩壊し見捨てられていたこの寺院は、1901~1910年にかけて修復作業が行われ現在の姿を取り戻しています。

かつて、港町として栄えたコナーラクは、小さな町の一つとなり静けさに包まれています。
しかし、真っ白な砂浜が広がるビーチは美しく、ベンガル湾のサンライズを拝むのもおすすめです。

壮大な歴史を感じて旅をしよう

いかがでしたか。
ただ息を呑む絶景に心焦がすだけではなく、その背景にある歴史を簡単にでも理解することで、世界遺産巡りはより楽しくなります。
「古代都市シギリヤ」への渡航をぜひご検討ください。
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