ポルトガルにゲームの中のような世界観の街があった!「シントラの文化的景観」の絶景&歴史

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日は「シントラの文化的景観」をご紹介します。

シントラの文化的景観ってこんなところ

Cultural Landscape of Sintraの住所・アクセスや営業時間など

名称 Cultural Landscape of Sintra
住所 Sintra, Lisbon 
営業時間・開場時間 24時間
利用料金や入場料 施設による
参考サイト https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A9
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

シントラってどこにあるの?

シントラはポルトガルの都市で、首都リスボンから列車で約40分ほどの距離です。
ユーラシア大陸の西端と言われるロカ岬に近い街として知られています。

長く王室の避暑地となり、山間部に建つ宮殿などの景観が世界遺産に登録されました。
その美しさを「エデンの園」とイギリスの詩人バイロンは称しています。

8~9世紀にイスラム勢力のムーア人がこの地に城を造り、その後初代ポルトガル王アフォンソ1世により街は併合されます。
そして14世紀以降到来したポルトガル黄金時代と共に、様々な建築様式を取り入れた多くの建造物が建てられ、シントラは栄えていったのです。
16世紀には日本からの天正遣欧使節が王宮を訪問しました。

シントラの象徴・シントラ宮殿

巨大な2つの煙突が印象的なシントラ宮殿は、14世紀にジョアン1世の夏の離宮として建てられました。
元々ムーア人の住まいをアフォンソ1世が占領した地だったそうです。
そしてポルトガルが共和国となる1910年まで王家の所有となりました。
16世紀にマヌエル1世が大航海時代に得た富をつぎ込み、豪華に増築されます。
歴代国王はそれぞれ自身の好みに増築を重ねたため、非常に多くの建築様式がまじりあっています。

天井に描かれた27羽の白鳥が美しい「白鳥の間」が有名です。
また、アズレージョというポルトガル発祥の青いタイルが至る所に使われ、訪れる外国からの賓客を圧倒しました。
ポルトガルの勢いを見せつけたわけですね。

ジョアン1世とカササギの間

シントラ宮殿を建てたジョアン1世は、名君でしたがこんな逸話があります。

ある時、王は侍女にキスしているのを王妃に見られてしまいました。
王は苦し紛れに「これは善意でしたことだ」と言い訳すると、王妃は何も言わなかったものの、その噂はたちまち侍女たちの間に広まってしまいます。
そこで王は「お喋り」の象徴であるカササギを、侍女の数である136羽天井に描かせました。
そしてカササギの足は、王妃の出身のランカスター家の赤いバラをつかんでいるのです。

こうしてできた部屋が「カササギの間」です。
とはいえ王と王妃の夫婦仲は良く、こんな出来事をシャレにしてしまえるような関係だったのでしょう。

まるでおとぎの国のようなペナ宮殿

まるでおとぎの国のようなペナ宮殿
標高528mの山の上にあり、シントラの街を一望するカラフルな城がペナ宮殿です。
その色は赤・青・黄とまるでおとぎ話にでも出てきそうな色合いで、一瞬テーマパークかと思うほどです。

19世紀、女王マリア2世の夫フェルナンド2世が建てさせたペナ宮殿は、元は修道院でした。
1755年のリスボン地震で荒れていましたが、残った礼拝堂の美しさにほれ込んだフェルナンド2世が手に入れ、宮殿として再建したのです。

ここもまた多くの建築様式が混在しており、しばしばそれが奇妙なコントラストを生みます。
しかしそこが味でもあるのです。
内部は外見と異なり、漆喰の細工やだまし絵が一面に描かれた壁など落ち着いた雰囲気です。

探検したくなるレガレイラ宮殿

12世紀に建設された王族の別邸を、20世紀にイタリア人建築家ルイージ・マニーニが改築したものがレガレイラ宮殿です。
外観も神秘的な雰囲気漂う佇まいですが、庭園の素晴らしさは特に有名です。

人工の洞窟が造られ、螺旋階段が設けられた階段井戸は深さ27mにも達するものがあります。
底にたどり着くと地下道があり、そこを進んでいくと庭園のどこかに出られるようになっているので、ここの散策はちょっとした探検気分が味わえますよ。
懐中電灯があると大活躍します。

城のあちこちに不思議な生き物の彫刻が見られるのも神秘的な雰囲気を高めています。
ゲームの世界のようだとも言われるのも納得の、冒険心くすぐられる宮殿です。

壮大な歴史を感じて旅をしよう

いかがでしたか。
ただ息を呑む絶景に心焦がすだけではなく、その背景にある歴史を簡単にでも理解することで、世界遺産巡りはより楽しくなります。
「シントラの文化的景観」への渡航をぜひご検討ください。
photo by iStock