1駅8円で今日も稼働中!インドの世界遺産、ダージリン・ヒマラヤ鉄道

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日はインドの世界遺産、キュートな山岳鉄道「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」をご紹介します。

「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」ってこんなところ

ダージリン・ヒマラヤ鉄道の住所・アクセスや営業時間など

名称 ダージリン・ヒマラヤ鉄道
住所 Darjeeling, India
営業時間・開場時間 施設による
利用料金や入場料 30ルピー
参考サイト http://www.dhr.indianrailways.gov.in
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

インドの世界遺産のキュートな山岳鉄道

インドの山岳部を走る3つの山岳鉄道、アジアでは最も古い鉄道ダージリン・ヒマラヤ鉄道が1999年に世界遺産に登録されました。
鉄道系の世界遺産としてはオーストリアのセメリンク鉄道に次いで2番目に登録。
2005年にニルギリ登山鉄道と2008年にカールカー・シムラー鉄道が追加登録され、名称も「インドの山岳鉄道群」と変更されています。
インドの東北部に位置する紅茶で有名なダージリン地方を走る鉄道で、一生に一度は乗ってみたいといわれる、ダージリン・ヒマラヤ鉄道。
通称「トイ・トレイン」と呼ばれる可愛らしい鉄道は、1881年にイギリス人の避暑地だったダージリンへと向かう交通手段の一つとして建設されました。
今では、お茶を運び、ヒマラヤ登山者の移動手段、インドの人々の生活に欠かせない鉄道として活躍しています。

古くから人々に親しまれる生活に欠かせない世界遺産

120年経った今もヒマラヤの厳しい自然の中、ダージリンまでの標高2000m以上の急勾配を昇り続けています。
出発駅のニュー・ジャルパイグリ駅からたった全長88kmの距離を8時間半以上もの時間をかけてゆっくり走る鉄道の旅は楽しい旅になること間違いなしですね!
この鉄道の人気者、おもちゃのような蒸気機関車「トイ・トレイン」は、ディーゼル機関車に変わりつつありますが、現在も現役で走っています。
汽笛を鳴らしながら颯爽と走る蒸気機関車の走行速度は平均約10kmととっても遅いのです。

隣を走るバイクや自転車、走っていく人にまで追い越されるほど…。
バスで行けば約3時間半の距離を1日がかりで走り抜けています。
それなのにこの鉄道には地元の人々も好んで利用しています。
その一番の理由は、値段の安さ!ダージリンまで約78円、1駅なら8円位で乗ることができるのです。

ダージリン・ヒマラヤ鉄道の魅力

スイッチバックやループ線を駆使して登っていきますが、このダージリン・ヒマラヤ鉄道には眺望を遮るトンネルがないのが魅力です。
現在は登山鉄道の代名詞といわれるほどメジャーになっている、スイッチバックやループですが、当時としては画期的な技術を用いての完成でした。
鉄の国イギリスの力はすごいですね!
現在、カルシャン駅までは、定時運行確保のためディーゼル機関車で運行が支流です。
ここから先のダージリンまでの31kmを蒸気機関車が走り抜けます。
標高2,257mにある世界で3番目に高いグーム駅を通り過ぎるメインスポットのバタシア・ループにたどり着きます。
晴れた日はここから世界3位の高峰、カンチェンジュンガ山の絶景を望めます。
ここから後2kmで終点ダージリン駅に到着。
ここからは、高原都市ダージリンの街並みと白銀のヒマラヤ山脈のパノラマが広がります!

全線では長すぎるという方には、ダージリンからグーム駅まで利用するのも方法の一つです。

追加登録された世界遺産ニルギリ登山鉄道

2005年にダージリン・ヒマラヤ鉄道に追加という形で世界遺産に登録されたニルギリ登山鉄道。
1845年に建設の話が持ち上がり、1899年6月にイギリス人が敷設しました。

インドで稼働している最後の蒸気機関車のひとつとして今も活躍しています。
この鉄道は山岳地帯を縫う難工事だったためかなりの苦労があったようです。
実はこの鉄道レールは3本あります。
これは山脈の急勾配を登るための当時の最新技術が隠されている証拠です。

メットゥパーラヤム駅からウーティ駅まで、南西に向かい約530kmの鉄道の旅を楽しめます。
登山鉄道のひとつですが、ラックレールではなくアプト式蒸気機関車を採用し、ドラフト音も高らかに森の中を駆け抜けます。
機関車が後部から押す形で進むので安全安心な鉄道の旅を楽しむことができ、ニルギリに茶畑が広がる美しい景色を望みながらのんびりとした時間が過ごせます。
車内も100%木造でおもちゃのようなキュート感味わえます。
ウーティヘ向かう方がスリル満点で景色もきれいなのでおすすめです。

追加登録された世界遺産カールカー・シムラー鉄道

2008年にダージリン・ヒマラヤ鉄道に追加という形で世界遺産に登録されたカールカー・シムラー鉄道。
1903年にイギリス領インド帝国の夏の首都だったシムラー交通の便のために開設された、全長96kmの鉄道。
険しい山岳ルートを進み、途中917のカーブや103ヶ所のトンネルと864ヶ所の橋が設置されています。
これは、山岳鉄道の先駆けとなりました。

中にはゴウティからサンヌワラ間の登坂ルートの素晴らしさやこの鉄道のハイライト4段の石造りのアーチが素敵なカノー橋など山岳鉄道の魅力を存分に感じられます。
道中はカーブが多く山の景色をはじめ撮影ポイントも随所にあります。

これらの山岳鉄道の技術はかつて、世界中がお手本にするほど高度なものでした。
現在も約100年変わらぬシステムで運行し続ける鉄道は、どこか懐かしい光景でもあります。
インドの勇壮な山々の景色と共に、鉄道ならではの旅を楽しんでください!

壮大な歴史を感じて旅をしよう

いかがでしたか。
ただ息を呑む絶景に心焦がすだけではなく、その背景にある歴史を簡単にでも理解することで、世界遺産巡りはより楽しくなります。
「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」への渡航をぜひご検討ください。
photo by iStock