パリから日帰りで行ける世界遺産、ストラスブールのグラン・ディル

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日はフランス・ストラスブールのグラン・ディルをご紹介します。

フランス・ストラスブールのグラン・ディルってこんなところ

グラン・ディルの住所・アクセスや営業時間など

名称 グラン・ディル
住所 Cathédrale Notre Dame de Strasbourg Place de la Cathédrale 67000 Strasbourg, France
営業時間・開場時間 24時間
利用料金や入場料 施設による
参考サイト https://ja.wikipedia.org/wiki/ストラスブールのグラン・ディル
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

パリから日帰りで行ける世界遺産!中世の街並みが素敵なグラン・ディル

ライン川支流イル川の中州に位置する、中世から貿易都市として栄えた、北フランスのストラスブールにある区域です。
歴史・文化の変遷を今に語る貴重な遺産として1988年に世界遺産に登録されました。
この地区の特徴はフランス以外のヨーロッパ文化の影響が強く、ドイツ西部のライン川沿岸にあるラインラントの田園のような風景とパリの華やかな雰囲気の融合が見られます。
フランスが誇るファッションデザイナー“クリスチャン・ディオール”が生まれた海の保養地で、彼の生家は現在博物館として公開されています。
このお洒落な館は海を見下ろす断崖に建ち、庭園の美しい花々やテラスから見るノルマンディーの青い海の絶景を望む事ができます。

中世の街並みが素敵なグラン・ディルのはじまり

12世紀ごろにローマ軍がストラスブールに駐屯地を築いたことから始まりました。
グラン・ディルとは、大きな島という意味を持ち、イル川に囲まれたエリアだったことから名付けられたようです。

ストラスブールの歴史的な中心地でもあり、ストラスブールの旧市街地と呼ばれることもあるようです。
フランスとドイツのはざまに揺れながらの歴史を歩んできた国境の町グラン・ディルは中世に発展しました。
町を歩くとドイツらしい風景が色濃く残っています。
これはドイツとの抗争や侵略があったことを証明しているようです。

また、ストラスブールとは「街道の街」を意味する言葉で、この地はパリと東ヨーロッパを結ぶ道路や河川、鉄道の交通要所として栄えました。
「ヨーロッパの十字路」と称され、かつては物や人々が行き交う場所でした。

繁栄期から戦乱へと進みゆくグラン・ディル

しかし、交通の便が良いという事は、多くの戦乱に巻き込まれやすいということを意味します。
そのため、町の入口には防衛のための塔が今でも残っています。
現存するのは4基のみですが、かつては、80基あったそうです。
川に囲まれていたために、川が城壁の代わりとなっていました。
ハウスベルゲンの戦いでロルズエックを破ったことで、1262年に自由都市を勝ち取っています。
1523年には他の地域よりいち早くプロテスタントを受け入れました。
旧市街地がフランスの一都市になったのは1681年。
ルイ14世(在位1643-1715)の軍隊に占領されてからのことです。
ここから、フランスとドイツの2国の間で翻弄される歴史が始まります。

一番の見どころノートル・ダム大聖堂は、11世紀に着工し15世紀に完成しました。
ドイツの詩人ゲーテも感動の言葉を残しています。
ゴシック様式の大聖堂は、ロマネスク様式の名残も残しています。
ドイツの建築様式もあり、フランスとドイツ両国の影響を受けています。
威風堂々たる姿で立つ大聖堂の彫刻、天文時計が特に見応えがあります。

戦乱に巻き込まれ翻弄されたグラン・ディル

フランス王ルイ14世が即位したころは、三十年戦争に介入していた時です。
ドイツ圏のアルザス地方を獲得すると、1697年に大同盟戦争のレイスウェイク条約により、このグラン・ディルもフランス王国の領地になりました。
1870年に起こった普仏戦争でフランスがプロセインに負けると、プロセイン側に立って参戦したドイツ諸邦は、アルザス地方をドイツ帝国領に取り返しました。
その後、第一次世界大戦でフランスが勝利すると1919年にまたまたアルザス地方はフランス領へ。
第二次世界大戦では両国の戦火にあってしまいます。
1940年にはドイツが自国領としますが、1944年に連合国が奪還に成功しました。
これ以降はフランスに属しています。

独自の文化が息づく国境の町グラン・ディルの見どころ

ストラスブール旧市街地の中でもアルザスらしい雰囲気を感じられるのが、プティット・フランス。
白い壁に黒い木組みのアルザス独特の建物が点在し、あたかもおとぎ話の世界に迷い込んだようなメルヘンチックな世界が広がります。
かつては、革職人や家具職人、漁師が住んでいた地域で、木の彫刻やフレスコ画が壁に描かれ当時の名残を感じることができます。
また、この町にパリを運んだロアン家の城館も見応えがあります。
18世紀にストラスブール司教のロアン宮殿だった壮麗な館。
現在は3つの博物館が入っています。
フランスなのにドイツの風景が数多く残る複雑な歴史を持つこの地は、どれだけ見ても見飽きないほど素敵な観光地です。

壮大な歴史を感じて旅をしよう

いかがでしたか。
ただ息を呑む絶景に心焦がすだけではなく、その背景にある歴史を簡単にでも理解することで、世界遺産巡りはより楽しくなります。
フランス・ストラスブールのグラン・ディルへの渡航をぜひご検討ください。
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