ギリシャ神話の神殿や住居跡がそのまま見れる「デロス島」の歴史

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日はギリシャ「デロス島」をご紹介します。

デロス島ってこんなところ

デロス島ってこんなところ

デロス島の住所・アクセスや営業時間など

名称 デロス島
住所 Delos Greece
営業時間・開場時間 24時間
利用料金や入場料 無料
参考サイト https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AD%E3%82%B9%E5%B3%B6
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

聖地デロス島の歴史

聖地デロス島の歴史
エーゲ海に浮かぶギリシャ領のデロス島は、リゾート地としても人気のあるミコノス島からフェリーで30分ほどの場所にある無人島です。

ギリシャ語で「輝く」という意味を持つこの島は、ギリシャ神話の神アポロンとアルテミスが生まれた島として古代ギリシャの聖地でした。

紀元前2000年頃から人類が住み文明が栄え、前5世紀にペルシアに対抗して結ばれたデロス同盟の拠点となり、ギリシャ世界の中心となりました。

しかし近隣との戦争により衰退し、やがて海賊の巣となり、ついには廃墟と化して忘れられてしまいます。

19世紀にフランスによって古代ギリシャの遺跡が発掘されてから、再び注目を集めるようになりました。

デロス同盟とは?

デロス同盟とは?
デロス同盟とは、エーゲ海のギリシャの都市国家「ポリス」がペルシアの脅威に対抗するために前478年に結んだ同盟です。
盟主はアテネで、最大200ものポリスが参加しました。

デロス島にはポリスが共通して信仰する神アポロンの神殿があったため、納入金を島の金庫に納め、会議もそこで行いました。
このため「デロス同盟」と呼ばれるのです。

しかし執行権は軍事力のあるアテネが有し、金庫もやがてアテネに移されます。
さながら「アテネ帝国」となったアテネに対し反発したのが、スパルタを盟主とするペロポネソス同盟でした。
両者の対立はペロポネソス戦争に発展し、前404年、アテネが敗北したことでデロス同盟は解散となったのです。

ギリシャ神話の神々の神殿が残る島内

ギリシャ神話の神々の神殿が残る島内
無人島とはいえ、島を訪れる観光客は後を絶ちません。
ギリシャ神話の神々の神殿や住居跡が残されているためです。

デロス同盟の金庫があったアポロン神殿は土台のみが残っていますが、アルテミス神殿は柱が残っています。
また、ディオニソスの家など神の家も残っていますよ。
神様に家という概念、新鮮です。

また、ギリシャ神以外の神の神殿もあります。
エジプトのイシス神やセラピス神の神殿も残っており、当時のデロスが多くの国から人が集まる国際都市だったということがわかります。

島の北部にある「ライオンの回廊」では、5体の大理石製のライオン像が島を守っています。
これはレプリカで、本物は考古学博物館に保管されています。

聖域:聖なる湖の伝説

聖域:聖なる湖の伝説
現在は埋め立てられ、シュロの木が1本佇むだけの聖なる湖の跡は、ギリシャ神話で重要な物語の舞台です。

ゼウスに見初められ身ごもったレトは、正妻ヘラの嫉妬を買います。
なんとヘラはレトに出産の場を与えないようにとお触れを出し、出産の女神エイレイテュイアを閉じ込めてしまったのです。

困り果てたレトに、ゼウスは沈んでいたデロス島を引き上げて提供しました。
ただ、エイレイテュイアが来なくては出産が進まず、レトは9日9晩苦しみます。
見かねた他の女神たちは何とかエイレイテュイアを連れ出し、レトは無事にアポロンとアルテミスを産みました。

島のキュントス山は、レトが出産時に背もたれにしたと言われています。

デロス島の名前とギリシャ神話

デロス島の名前とギリシャ神話
デロスに「輝く」という意味があると触れましたが、この名前が付いた理由は、先ほどのアポロンとアルテミスの誕生に関係があります。

レトが身ごもった時、お腹の子はギリシャの神々の中で最も輝かしい存在になるだろうと予言されていました。
ヘラの嫉妬はそこにもあったのです。
ゼウスとヘラの子供はと言えば、残忍な戦いの神アレスや不和の女神エリス、身体が不自由な鍛冶の神ヘパイストスらで、輝かしいとは言えなかったのです。

とはいえ、ヘラの妨害から逃れ、アポロンとアルテミスは生まれました。
容姿端麗で能力にも優れたこの双子の兄妹はまさしく輝いており、そんな彼らの生誕の地にも「デロス=輝く」という名がついたのです。

壮大な歴史を感じて旅をしよう

いかがでしたか。
ただ息を呑む絶景に心焦がすだけではなく、その背景にある歴史を簡単にでも理解することで、世界遺産巡りはより楽しくなります。
「デロス島」への渡航をぜひご検討ください。
photo by iStock