美しすぎるステンドグラスは必見!ロンドン「カンタベリー大聖堂」の歴史

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日はイギリス「カンタベリー大聖堂」をご紹介します。

カンタベリー大聖堂ってこんなところ

カンタベリー大聖堂ってこんなところ

Canterbury Cathedralの住所・アクセスや営業時間など

名称 Canterbury Cathedral
住所 11 The Precincts, Canterbury, CT1 2EH United Kingdom
営業時間・開場時間 現地時間9:00-17:30(夏)、9:00-17:00(冬)、12:30-14:30(日曜)
利用料金や入場料 大人:10.50ポンド、子供(18歳未満):7.00ポンド
参考サイト http://www.canterbury-cathedral.org/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

カンタベリーと大聖堂の歴史

カンタベリーと大聖堂の歴史
ロンドンの南東80㎞、列車で1時間半ほどの都市カンタベリーにあるカンタベリー大聖堂は、聖オーガスティン修道院、聖マーティン教会と共に世界遺産に登録されています。

5世紀半ばよりアングロ・サクソン人の王国がここに造られ、597年、ローマ教皇の命により修道士アウグスティヌスがキリスト教布教にやってきました。

11世紀になると大聖堂の建設が着工し、1130年にカンタベリー大聖堂として完成します。
大司教トーマス・ベケットの殉教後は聖地として多くの巡礼者を集めました。

以後、再建や増築を重ねた後、16世紀にヘンリー8世の離婚問題の際にローマ教会を離脱し、英国国教会の総本山となりました。

英国国教会総本山の威厳を保つ大聖堂

英国国教会総本山の威厳を保つ大聖堂
天使がキリストを囲むクライストチャーチ門から中に入ると、外部の喧騒とは切り離された厳粛な佇まいの大聖堂が姿を現します。

現在の建物は仏人ギヨーム・ド・サンスが再建したものですが、随所に重厚なロマネスク様式と繊細なゴシック様式が混在しています。

見どころは本堂奥の礼拝堂です。
1本の蝋燭の下に、ベケットが埋葬されています。
ステンドグラスにはベケットの生涯が描かれており、まさに彼のための礼拝堂と言っても良いでしょう。

また、内陣の華麗なステンドグラスは中世に造られたもので、「聖書の窓」と呼ばれています。
ここに描かれた聖書の物語を目にすることで、字の読めない人も聖書を理解することができました。

カンタベリー大司教トーマス・ベケットの殉教

カンタベリー大司教トーマス・ベケットの殉教
国王ヘンリ2世と司教トーマス・ベケットは元々は良好な関係を築いていました。

しかし王がベケットを大司教に任命すると、教会の自由を求めるベケットと王は対立を深めていき、ついにはベケットは国外追放されてしまいます。

その後帰国したベケットが親国王派の司教を解任すると、王は激怒します。
その意を察した王の騎士4人は、大聖堂に赴くとベケットを暗殺してしまいました。

ローマ教皇はすぐにベケットを聖人の列に加えます。
すると聖人を殺した王は立場が悪化し、ベケットの墓の前で懺悔し、ついにはローマ教皇に降伏しなければならなくなりました。
教会の自由、ひいてはローマ教皇の力が上であることを認めることになったのです。

ベケット殉教の後~王の悲劇

ベケット殉教の後~王の悲劇
ベケットを害したヘンリ2世は、悲劇的な代償を支払わねばなりませんでした。

まず、ベケットが教育係をしていた長子は父に反抗し、敵国フランスの王ルイ7世の元へ走ります。
この時なんと弟たちやその母、つまり王の妃までもが従ったのです。
その後何とか和解は成立しますが、没した長子の代わりに王の後継者となったリチャードもまた父に反抗し、フランスへの臣従を誓う事態となってしまいました。

王はフランス王と息子と刃を交えますが敗れ、逃亡のため放った火は、期せずして王自身が生まれた街を燃やしてしまったのです。

そして、ショックのあまり病を悪化させた王は、わずかな共に看取られて寂しい最期を遂げたのでした。

聖オーガスティン修道院と聖マーティン教会

聖オーガスティン修道院と聖マーティン教会
597年、ローマ教皇グレゴリウス1世によって派遣された修道士アウグスティヌスが、王に許可を得て建てたのが聖オーガスティン修道院です。
図書館や製パン所、ブドウ園、醸造所、宿泊所などが併設され、かつてはカンタベリー大聖堂と同じくらい大規模な施設でした。
しかし、1538年ヘンリー8世の修道院解散令によって閉鎖され、王の妃の宮殿に造りかえられます。
その後大嵐で損壊した後は再建されず、廃墟となって現在に至るのです。

イングランド最古の教会である聖マーティン教会は、今も現役の小さな教会です。
4世紀半ば頃から続く伝統ある教会で、月初の日曜にはルネサンス式のミサ曲が演奏されていますよ。

壮大な歴史を感じて旅をしよう

いかがでしたか。
ただ息を呑む絶景に心焦がすだけではなく、その背景にある歴史を簡単にでも理解することで、世界遺産巡りはより楽しくなります。
「カンタベリー大聖堂」への渡航をぜひご検討ください。
photo by iStock