世界の海運を見守ってきた、北米最古「リドー運河」が美しい…

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日はカナダの「リドー運河」をご紹介します。

カナダの「リドー運河」ってこんなところ

カナダの「リドー運河」ってこんなところ

Rideau Canalの住所・アクセスや営業時間など

名称 Rideau Canal
住所 Ottawa, Ontario K1S 5B8, Canada
営業時間・開場時間 24時間
利用料金や入場料 無料
参考サイト http://www.pc.gc.ca/eng/lhn-nhs/on/rideau/index.aspx
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

リドー運河とは?

リドー運河とは?
カナダの首都オタワと五大湖のひとつオンタリオ湖畔の古都キングストンを結んでいる運河が、リドー運河です。

1832年に開通した全長202㎞に及ぶ北米最古の運河で、ほとんどが建設当時のままの姿を保っており、世界遺産に登録されました。

オタワ市の中心をゆったりと流れる運河は市民の憩いの場となっており、夏は遊覧船やボートが行き交います。
冬になると世界一長いスケートリンクに姿を変え、多くの人たちを楽しませているのです。

リドー運河は歴史と自然の保護区にも指定されており、豊かな自然の中でのアクティビティも盛んです。
都市の景観と自然と、両方が楽しめるところが最大の魅力だと言えるでしょうね。

軍事目的で造られた運河

軍事目的で造られた運河
リドー運河の建設が始まったのは1826年、米英戦争の後のことでした。
当時イギリスの植民地だったカナダは、アメリカの攻撃を避けて物資を運べる安全な輸送路を必要としていたのです。
そのため、リドー運河は従来の運河とは違い、迂回するルートを取りました。
ジョン・バイ大佐の指揮の下、運河は6年で完成しました。
しかしこの頃には米英の対立は緩和しており、当初の軍事物資輸送の目的では使われることはなく、商業物資や移民の輸送などに使われてきたのです。

大佐の功績を称え、オタワと名付けられる前の街は「バイタウン」と呼ばれていました。

一方、建設の裏に多くの労働者の犠牲があったことを忘れてはなりません。

47ヶ所もあるロック(水門)

47ヶ所もあるロック(水門)
リドー運河は丘陵にも流れており、キングストンから50m上昇し、オタワに向かって83m下がるため、標高差を解消しなくてはなりませんでした。
そのために作られたのが「ロック」と呼ばれる水位調節のための水門です。
全体で47ヶ所あります。

夏になるとボートが運航されるため、「ロックマスター」と呼ばれる人々とパークスカナダ(国立公園管理局)のスタッフたちが24時間常駐し、ボートが来ると手動で水門を開け閉めし、水を出し入れする様子が見られます。
この光景を見に来る人たちも多いそうですよ。

ロックマスターたちは、代々、ロックの横にあるロックステーションで暮らしてきたそうです。
伝統ある仕事なのですね。

様々な景色が見られるリドー・ヘリテージ・ルート

様々な景色が見られるリドー・ヘリテージ・ルート
リドー運河沿いの地域はリドー・ヘリテージ・ルートと呼ばれ、都会と田舎の景色が混在した美しい地域として知られています。
遊覧船から見える歴史的建造物や、カヌーで運河下りをすれば湿地帯の動物を見かけることもあります。

リゾートタウンでもあるパースは、レンガ造りの古い街並みや、軒を連ねるおしゃれなレストランが人気です。
オンタリオで最もかわいらしい街と呼ばれているそうですよ。
アンティークやクラフトの店もたくさんあります。

また、水車を使う製材所や大きな跳ね橋などが残る石造りの街・ウエストポートも人気ですね。
サイクリングの場所としてもおすすめです。
博物館では19世紀の生活を垣間見ることができます。

世界最長のスケートリンク

世界最長のスケートリンク
冬になるとリドー運河はスケートリンクに変身し、毎年100万人以上が訪れるというオタワの超人気スポットになります。
7.8㎞の長さは、スケートリンクとして世界最長であるとギネスに認定されました。
7.8㎞…実にホッケーリンク90個分相当だそうですよ。
また、例年1月下旬から2月中旬まで開催される雪と氷の祭典「ウィンタールード・フェスティバル」の会場となります。
雪の滑り台や氷の彫刻が設けられ、ステージではイベントが行われるなど街中がお祭りムードです。

スケートリンク沿いにはカナダ名物「ビーバーテイル」の屋台が出ます。
ビーバーの尻尾のような形をした揚げパンで、これも人気のグルメですよ。

壮大な歴史を感じて旅をしよう

いかがでしたか。
ただ息を呑む絶景に心焦がすだけではなく、その背景にある歴史を簡単にでも理解することで、世界遺産巡りはより楽しくなります。
カナダの「リドー運河」への渡航をぜひご検討ください。
photo by iStock