絶景と歴史地区が隣接する「マカオ」のポルトガル統治時代からこれまで

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日は「マカオ歴史地区」をご紹介します。

マカオ歴史地区ってこんなところ

マカオ歴史地区ってこんなところ

Historic Centre of Macauの住所・アクセスや営業時間など

名称 Historic Centre of Macau
住所 澳門旧城区歴史城区
営業時間・開場時間 施設による
利用料金や入場料 無料 
参考サイト http://www.macauheritage.net/wh/mhfileE.asp
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

マカオ歴史地区とは?

マカオ歴史地区とは?
世界有数のカジノを有する都市として有名な中国のマカオは、16世紀半ばから1999年までポルトガル統治下にありました。
その際に建てられた建造物や広場のうち、30ヶ所が「マカオ歴史地区」として世界遺産に登録されています。
明代に東西貿易の中継地として、かつ東アジアでのキリスト教布教拠点としてポルトガル領となったマカオには、ポルトガル人などの外国人が城壁内に住宅や公共建築を造りました。
そして彼らは街を「神の名の街」と呼んだのです。

1999年に中国に返還されると、香港と同様に独自の法律と自治権を有する特別行政都市となりました。
東洋と西洋が融合した街は、中国本国とは違う趣があります。

マカオの象徴:聖ポール天主堂跡とセナド広場

マカオの象徴:聖ポール天主堂跡とセナド広場
マカオ歴史地区の中でも最も象徴的な建物が、17世紀に造られた聖ポール天主堂の跡です。
1835年の火災により、今はファサードと呼ばれる正面部分と地下納骨堂のみが残されています。
建設には本国から追放された日本人キリシタンも関わっており、漢字や菊の彫刻がファサードに残されています。
納骨堂にも遺骨が納められているそうです。
幾つかある広場の中ではセナド広場が有名です。
波模様の石畳(カルサーダス)が美しく、中心に噴水があり人々が集います。
多く建造物にも近く、ポルトガルの青いタイル「アズレージョ」が残るマカオ地方自治局「民政総署」やヨーロッパ風の白亜の建物「仁慈堂」などが面しています。

キリスト教布教の中心地として:大堂

キリスト教布教の中心地として:大堂
マカオのカトリック教会の中心である大堂(カテドラル)は、17世紀に造られました。

昔はここから海を眺め、船乗りの妻は夫の帰りを待ったそうです。
そのため「望人寺(人待ち寺)」と呼ばれました。

大堂はキリスト受難行列「パッソス聖体行列」の舞台にもなります。
同じく歴史地区内にある聖オーガスティン教会から十字架を背負った受難のキリスト像を移動させて祈りを捧げ、翌日司教と市民たちがそれを担いで各教会を行進して廻り、再び聖オーガスティン教会に戻すのです。
これはマカオでも最大のキリスト教行事とされています。

聖オーガスティン教会から移されたキリスト像がいつの間にか戻ってきたという逸話が行列の由来です。

貴重な中国風の建物:鄭家屋敷と媽閣廟

マカオ歴史地区内には中国風の建物もあります。

孫文や毛沢東にも影響を与えた中国の近代思想家、鄭觀應の屋敷「鄭家屋敷」は、19世紀末に建てられた大邸宅で、300人が住んでいたこともありました。
アーチなど西洋の建築様式を取り入れつつも、格子窓や円形の入口など初期のマカオの中国建築も随所に見られ、西洋風でもあり中国風でもある不思議な趣を醸し出す建物です。

マカオ最古の中国寺院「媽閣廟(マーコミュウ)」もまた、中国式の寺院として貴重な建物です。
航海の女神阿媽を祀る廟内には、渦巻き型の巨大な線香が手向けられていますよ。
媽閣廟の広東語の読み方「マーガオ」が「マカオ」の由来となったとも言われています。

マカオを守る要塞と灯台

マカオを守る要塞と灯台
歴史地区には外敵から街を守るための要塞がありました。

ギア要塞はマカオ半島で最も高い所(海抜91m)にあります。
東アジア最古の灯台もあり、約40㎞先まで光を届けて航海者を助けています。
ここから見下ろす夜のマカオの街はロマンチックだと評判です。
側にある教会は、昔、船が遭難しそうになった時にここから光が差して道を示してくれたため、聖母マリアのご加護だとして造られたと言われています。

もう一つはモンテの砦といい、15世紀初頭にイエズス会修道士によって造られ、ポルトガルの軍事施設として1960年代まで使われていました。
海に向かって据え付けられた砲台は、オランダとの攻防で大活躍しました。

壮大な歴史を感じて旅をしよう

いかがでしたか。
ただ息を呑む絶景に心焦がすだけではなく、その背景にある歴史を簡単にでも理解することで、世界遺産巡りはより楽しくなります。
「マカオ歴史地区」への渡航をぜひご検討ください。
photo by iStock