中世の時代に思いを馳せて ぐるりと城壁を回ろう

1km²と決して広くはないこの城壁内には、壁のほかにも町の安全を守ってきた門や監視塔が42か所に渡って設置されています。
今もなお色褪せることない町並みを見られるのも、当時の人々の努力あってのことですね。

この愛らしい外観に似合わず、当時は侵入者が現れるとこの門の奥の塔から攻撃がされていました。
このレーザー門以外にも5か所の門が設置されています。
それぞれ形態が違うので、時間のある人はすべての門を見比べてみるのもいいでしょう。
どこを撮ってもベストショット! 木組みの建物を巡ろう

向って左にはコボルツェル門、右にジーベル門から挟まれるように黄色い細みの建物があります。
それぞれの門から延びる通り沿いには民家が並び、どれも中世の時代からの外観を守るため丁寧な修復がなされています。
最も城壁間が狭いのは、14世紀まで城壁がこの場所で終わっていたため。
それまではコボルツェラー門が南側の出入り口とされていました。
後にこのプレーンラインの南側(現在のシュピタール門付近)が城壁内に取り込まれ、町が拡大されたのです。

窓辺や玄関先には猫がちょこんと座ってこちらを見ていたり、センス良くディスプレイがされていたりとつい立ち止まってみたくなる建物をいくつも見つけることができるでしょう。
1時間もあれば町1周出来てしまう小さなエリアですが、せっかくならもっと時間をかけてゆっくりと見ておきたい。
道に迷って入った路地裏に意外とベストショットが隠れているかも!
町の中心舞台 マルクト広場

広場に鎮座するのは60mの鐘桜が目印の市庁舎。
展望台も備えており、広場を囲うようにして立つ立派なお屋敷を一望できます。
市庁舎隣の市議宴会館の仕掛け時計も必見!10:00~22:00の毎正時にはかつてのテイリー将軍とヌッシュ市長が現れ、ジョッキを手にした市長がワインを飲み干す様子が見られます。

特に歴史上の逸話を基にした「マイスタートルンクの祭り」は、毎年盛り上がりを見せています。
歴史劇にはじまり、時代衣装のパレードなどで中世へ迷い込んでしまったのではと錯覚するかもしれないですね。
イベントに合わせて旅に出るというのも素晴らしい思い出ができるのではないでしょうか。
貴重な文化財を残す 聖ヤコプ教会

この尖塔の形が微妙に違って見えるのは、作者が2人いたからだと言われています。
祭壇奥のステンドグラスが一際輝いて見えるのは、プロテスタント派ならでは他の装飾が控えめにされているからです。

2階にある聖遺血の祭壇の彫刻は有名な彫刻家リーメンシュナイダーの作品。
中央の最後の晩餐はユダが全面中央後姿でキリストからパンを差し出されています。
他の弟子達は意に介せず晩餐を楽しんでいるように見えますが、2人の間には様々な感情が巡って見えるようでした。
彫刻はゴテゴテした装飾は無く聖書の場面を伝える迫力と、荘厳さがあります。
聖書の他の場面も彫刻として彫られており、とても大きな祭壇です。
聖血は上部の十字架のクロス部分にはめ込まれており、水晶の中に僅かに赤い濁りが見えるのが聖血だそうです。
ripadvisorより
1年中サンタやツリーに会えるクリスマスミュージアムに行こう

一度はシーズン中に訪れてみたいという人も多いのではないでしょうか。
ですが、誰しも12月に旅行できるとは限らないですよね。
そんな方におすすめなのが、博物館としても機能しているクリスマスショップ「ケーテ ウォルファルト」。
ピンクの建物に、プレゼントを山積みした赤い車が目印! 広々した店内に1年中クリスマスグッズが所狭しと並びます。
このショップの近所には他にテディベアショップやおしゃれなカフェもあり、絶えず賑わいを見せています。
夏と冬にそれぞれ訪れました。
1年中クリスマスのオーナメントを扱っているお店です。
お店に入った瞬間から、そこはメルヘンの世界♪かわいらしいドールハウス、大きなクリスマスツリーに、ヨーロッパの本格的な手作りオーナメントの数々・・・日本では見かけないような自然素材の飾りや、くるみ割り人形、木のメリーゴーランドなど、どれも新鮮で目を見張りました。
店員さんも、オーナメントに負けないくらいかわいい衣装を身につけています。
tripadvisorより
時間を掛けてでも行く価値あり!
個人旅行では小さな町は行きにくいと思われがちですが、ローテンブルクへのアクセスは意外とスムーズなんです。
フランクフルトやミュンヘンから特急列車ICEでビュルツブルクやニュルンベルクまで行き、普通列車REに乗り換えローテンブルクまで行く方法があります。
乗り換えに自信のない人は、ヨーロッパバスで。
フランクフルトまたはフュッセンからロマンティック街道を巡回しています。
時間はいずれも4時間程掛かりますが、古城やのどかな風景を眺めながら車窓の旅も良いものですよ。