想像していたより少林武術って深い…禅と武術の融合「嵩山少林寺」

カンフー映画「少林寺」や「少林サッカー」で日本でもよく知られている中国河南省のお寺、少林寺。ここでは僧たちが座禅を中心とした修行に励みつつ、少林武術によって日々己を鍛錬しています。日本の少林寺拳法とも違う少林武術はいったいどんな武術なのでしょうか?中国の人にとって少林寺はどんな存在でしょうか?今回は嵩山少林寺のスポットをご紹介します。

image by iStockphoto / 70971437

霊山の麓にたたずむ少林寺

霊山の麓にたたずむ少林寺

image by iStockphoto / 92674151

河南省西北の嵩山(すうざん)は中国5霊山のうちの1つとして知られます。
嵩山は太室山と少室山から成っており、少林寺は険しい山々の間に位置します。
495年にインドから招いた高僧のため建立され、その武僧達の優れた戦力から随、唐、清時代には各皇帝の庇護を受けていました。

嵩山少林寺の住所・アクセスや営業時間など

名称 嵩山少林寺
住所 Dengfeng Ave, Dengfeng, Zhengzhou, Henan
営業時間・開場時間 現地時間8:00~17:00
利用料金や入場料 100元
参考サイト http://www.shaolin.org.cn/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

風格ある少林寺の入り口

風格ある少林寺の入り口

image by iStockphoto / 1443812

嵩山少林寺の入り口です。
ここから実際の少林寺までは2kmほど距離があり、武術学校の生徒達が稽古をしている姿はこちらで見られます。
入り口付近には土産物屋が立ち並び、少林武術で使われる武器の模造品を見ることも出来ます。

就職のために武術を特訓、少林武術学校

就職のために武術を特訓、少林武術学校

image by iStockphoto / 44551242

少林寺周辺には、僧を目指さない一般の人向けの少林武術学校があります。
映画「少林寺」が1982年に公開されてから、少林武術は大ブームとなり中国各地から学びたい人が押し寄せるようになりました。
ここでは全国から集まった少年少女が寮生活を送り、カンフースター、プロ格闘家、軍隊や警察官、などの仕事に就くことを目標に厳しい稽古に励んでいます。

猛々しい嵩山を登るなら、ケーブルカー

猛々しい嵩山を登るなら、ケーブルカー

image by iStockphoto / 48859480

少林寺は広大な敷地のため、すべて回るとなると時間がかかります。
嵩山山頂へ行ってみたい場合はケーブルカーを利用することをおすすめします。
もっとも高所恐怖症の人は遠慮した方が良いかもしれません。

昔は車やケーブルカーのような交通手段はなかったので、少林寺から移動したり生活するには不便だったことでしょう。
しかし、己と向き合う修行にとって世間から離れた環境は理想的でもあります。

少林寺で修行する少年僧

袈裟をまとい修行に励む少年達。
少林寺では武術をどの程度稽古するかは自分で選ぶことができます。
禅の修行は必須ですが武術は必須でないということです。
もともと少林武術が始まった背景には、長時間の座禅による運動不足と野生動物の襲撃による被害、の2つがあったとされます。
必要に応じて自然に生まれた武術と考えられますね。

険しい崖道もへっちゃらな、武僧達

険しい崖道もへっちゃらな、武僧達

image by iStockphoto / 51072010

少林寺の周りは険しい崖道があります。
2011年公開の映画「新少林寺」でも、ジャッキー・チェン扮する寺人が民衆を引き連れ登ってゆく印象的なシーンがあります。
このような崖道も少林寺の武僧にとっては鍛錬の場所。
岩場の上で片足バランスをとったり棒術や槍の稽古をしたりと人間技と思えない動きを見せます。

激しい修行の跡が残る、少林寺

激しい修行の跡が残る、少林寺

image by iStockphoto / 70975349

少林寺山門につきました。
山門のイチョウの木には樹齢1000年以上のものもあり、幹には無数の穴があります。
これらは指で突いた修行の跡なのだとか。
また常住院と呼ばれる境内の奥には千物殿と呼ばれる建物があります。
こちらは経典を保管する施設ですが、激しい修行によりへこんでできた48の床の窪み「武僧脚坑」を見られます。

インドから来て悟りを開いた、達磨大師

インドから来て悟りを開いた、達磨大師

image by iStockphoto / 42994832

大雄宝殿で見られる力強い立ち姿の達磨大師。
だるまの元になった達磨大師は527年にインドから少林寺に招かれ、禅宗を興した人物です。
壁に向かって9年間座禅を組み、悟りを開いた達磨洞は険しい道を約3時間登った先にあります。
文殊殿にはそのような面壁9年の修行で影が石に焼き付いたとされる「達磨面壁石」があります。

歴代高僧が眠る、塔林

歴代高僧が眠る、塔林

image by iStockphoto / 44385916

少林寺西部の塔林と呼ばれる場所には仏塔がおよそ240基建っています。
広大な14000㎡の中に仏塔が建つ姿はまるで林のようです。
仏塔の高さは約15mほどで形はさまざま、唐代から清代の歴代高僧が眠っています。
レンガと石で作られ、中国古代彫刻の宝庫ともされます。
そういえば映画「少林寺」では塔林で戦うシーンがありましたね。

武僧による表演が見られる、少林武術館

武僧による表演が見られる、少林武術館

image by iStockphoto / 44551132

少林武術館での表演の様子です。
ここでは武僧達が修行の成果を観光客向けに披露してくれます。
少林武術は武術禅という禅武合一の境地を理想としています。
武術をしている時も無心の状態であって、どんなに動きが早く激しくても心の中に静けさがある、動く禅のような境地であることが大事なのです。

image by iStockphoto / 44030190

腰を低く落とした形は馬歩(マーブー)と言い、ちょうど馬にまたがったような立ち姿です。
この基本の歩型をしっかり保つことにより、下半身が安定し、パンチの時に無駄なく威力が伝わります。
派手なパフォーマンスの裏には地道な鍛錬があるのですね。

1500年の歴史ある嵩山少林寺へ出かけよう!

いかがでしたか?少林寺へは洛陽または鄭州からバスが出ています。
中国国内でも観光客に人気の高い少林寺。
少林寺が舞台となった映画を見て気持ちを高めてから行くのもおすすめです。
禅と武術が1つとなった場所へ、ぜひ足を運んでください。
photo by iStock