ロシア中世の古都、美しい白亜の教会群が残る「ウラジーミル」の魅力

ウラジーミルは、モスクワから東約200kmに位置する都市です。かつては、ウラジーミル・モノマフ公によって建設されたウラジーミル大公国として栄えました。現在はウラジーミル州の州都となっており、人口は約30万人超。モスクワから急行で1時間40分、エレクトリーチカ(近郊列車)でも2〜3時間で行くことができます。あまり聞きなれない都市のウラジーミルですが、ここには「ウラジーミルとスーズダリの白亜の建造物群」として世界遺産にも登録された、とても美しい聖堂群が残されています。というのも、ウラジーミルのあるモスクワの東北近郊は、かつて、ロシアの文化、芸術、建築の源流が育まれました地域。中世の古都が円形上にいくつも点在し、「黄金の輪」と呼ばれています。ウラジーミルはその古都群の中でも一番有名と言われていて、12世紀頃の美しい教会や建築を見ることができます。ここでは、そんなロシア中世の風景を残す、ウラジーミルの美しい見所をご紹介します。

城壁の街の面影を伝える「黄金の門」

城壁の街の面影を伝える「黄金の門」

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まずは、この町のシンボルともなっているこの「黄金の門」です。
1164年に建設されました。
かつてのウラジーミルは、街全体が城壁で囲まれていたといいます。
「黄金の門」は、街の入口となっており、ほかにも、5つの外門と2つの内門があったそうです。
今ではその城壁の大部分はなくなってしまいましたが、この黄金の門だけが当時の姿を物語るものとなっています。

13世紀には、チンギス・ハーンの孫バトゥの率いるモンゴル軍がウラジーミルに侵攻、モンゴル軍は城壁を超え、わずか6日間でウラジーミルを征服してしまったという歴史があります。

この門の上部は礼拝堂となっており、現在そこは歴史博物館として公開されています。
展示の中には、モンゴル軍が猛攻している様子や、当時の門の様子がわかるジオラマが展示されていて、迫力があります。

ウラジーミルの住所・アクセスや営業時間など

名称 ウラジーミル
住所 Vladimir
営業時間・開場時間 24時間
利用料金や入場料 無料
参考サイト https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%AB
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黄金の門のそばに建つ、レンガ造りの「トロイツカヤ教会」

黄金の門のそばに建つ、レンガ造りの「トロイツカヤ教会」

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黄金の門のすぐ斜め前方にはトロイツカヤ教会が建っています。
こちらは20世紀の初頭に建てられた教会ですが、白亜の建物の中で、レンガ造り目を惹く立派な建物です。
また、教会の前はちょっとした広場もあります。

中は、現在は博物館になっていて、クリスタルガラスのコレクションや刺繍のコレクションなどの展示も楽しむことができますよ。

支配者たちが眠る。丘の上の「ウスペンスキー大聖堂」

支配者たちが眠る。丘の上の「ウスペンスキー大聖堂」

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黄金の門をくぐって、少し歩いていくとウスペンスキー聖堂が見えてきます。
こちらは「黄金の門」とともに世界遺産に登録された、白亜の建物です。
14世紀までロシアの大聖堂の最高位にあった歴史的な教会で、歴代皇帝が王位に就く際の戴冠式を執り行った場所でもあります。

また、モンゴルの侵略やウラジミールで起きた火災を潜り抜けて、現在に当時の姿を残す貴重な教会です。
ウラジーミル・スーズダリ大公国をはじめとする歴代の支配者達も、この教会の地下聖堂に埋葬されているそうですので、ウラジミールの歴史を色濃く感じさせてくれる場所ですね。

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この教会はウラジミールの中でも、最も高い丘の上に立っているので、見晴らしもとても良いでしょう。
その上に建つ白亜の建物は、堂々としていて迫力があります。

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冬の雪景色の中でも、白が映えて、美しいですね。

ウスペンスキー大聖堂の住所・アクセスや営業時間など

名称 ウスペンスキー大聖堂
住所 Dormition Cathedral
営業時間・開場時間 24時間
利用料金や入場料 無料
参考サイト https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%A5%9E%E5%A5%B3%E5%B0%B1%E5%AF%9D%E5%A4%A7%E8%81%96%E5%A0%82
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小ぶりながらも、見ごたえあり。「ドミトリエフスキー聖堂 」

小ぶりながらも、見ごたえあり。「ドミトリエフスキー聖堂 」

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12世紀に建設された聖堂。
ウスペンスキー聖堂の東に建っています。
この聖堂はウラジーミルの守護聖人ドミトリー・サルンスキーに捧げられました。

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ウスペンスキー聖堂と比べて、小さな建物ですが、この聖堂の特徴は壁一面のレリーフです。
聖書の場面やギリシャ、ローマの神話がテーマとなった彫刻が、壁面に美しく彫り込まれているのを見ることができます。

以上の黄金の門、ウスペンスキー大聖堂、ドミトリエフスキー聖堂は、世界遺産に登録された教会群ですが、すべて歩いて見て回ることができる距離にありますのでぜひとも巡ってみてくださいね。

Успение Пресвятой Богородицы собор во Владимиреの住所・アクセスや営業時間など

名称 Успение Пресвятой Богородицы собор во Владимире
住所 Россия, 600000, г. Владимир, ул. Большая Московская, 56
営業時間・開場時間 24時間
利用料金や入場料 無料
参考サイト http://www.eparh33.ru/Istoricheskaya_spravka/Uspenskiy_kafedralniy_sobor
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

川辺にたたずむ白衣の花嫁。「ポクロヴァ・ナ・ネルリ教会」

川辺にたたずむ白衣の花嫁。「ポクロヴァ・ナ・ネルリ教会」

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こちらは、少しウラジミールから離れ、バスで20分くらいの場所にありますが、ぜひとも足を延ばしてほしい教会です。
世界遺産に登録された聖堂群の一つです。

バスが到着した場所から歩くと、すぐにバガリュープスカヤ修道院の青い屋根が見えますが、こちらもとても美しいです。
ぜひ立ち寄ってみましょう。

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さらに歩くと、その向こうに広々とした草原が広がっています。
そののどかな美しい草原を歩いていくと、遠くにぽつんとたたずむ教会が見えます。
それが、ポクロヴァ・ナ・ネルリ教会です。
意味は「ネルリ川沿いの聖母教会」。
「白鳥」または「白衣の花嫁」とも例えられる、端正な美しい姿です。

教会は中には入れませんが、近寄ると壁一面にレリーフが刻まれています。
旧約聖書に登場する竪琴を抱えるダビデ王、左右にワシとライオン。
その下に女性の顔とライオン。
この浮彫も文化的に評価されているそうです。

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また、なんといっても横を流れる川の水面に写る教会の姿は、思わず写真におさめたくなる美しさ。
ポクロヴァ・ナ・ネルリ教会周辺は、雪解けの季節には、水没するそうです。
周辺ののどかな景色も味わいたいですね。

悠久の歴史と、美しき白亜の世界遺産の旅へ

ロシア中世の古都、ウラジーミルはいかがでしたか?美しい白亜の建物や風景は、ヨーロッパやアジアともまた違った雰囲気の街並みで、異国情緒がたっぷりです。
ロシアのダイナミックな歴史にも思いをはせながら、美しい街並みや風景を楽しむ旅に、ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。
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