政府公認ガイドが伝授!憧れの「シチリア」観光ガイド

シチリアと聞くとどんなイメージがあるでしょうか?なんといっても映画「ゴッドファーザー」が有名になりましたが、シチリアは歴史的に文化の交差点として栄えた島。古くは古代ギリシャの植民地、北アフリカとの交易、中近東とスペインの中間地点、そして北のノルマンの支配と様々な文化がこの島に足跡を残しています。そのためシチリアの人はとてもフレンドリー。そしてこの島のもう一つの魅力が美味しい食事。パスタからシーフード、ドルチェまで、イタリアでも美味しい料理で有名です。そんな知られざるシチリアの魅力をお届けします。

シチリアに行こう!

シチリアに行こう!

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イタリア半島の足のつま先にある三角形の島がシチリア。
地域によって異なる表情を見せるシチリアの都市を紹介します。

パレルモ

パレルモ

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イタリアの中でも独特の文化を持つと言われるシチリア。
その州都がパレルモです。
9世紀にはイスラム勢力が王朝を築き、その後11世紀にはノルマン王朝が支配者となりました。
ノルマン王朝はイスラム様式の建物の上に自分たちの建物を建てたので、アラブ・ノルマン様式と呼ばれる独特の建築様式が生まれました。
この特徴的な様式を見ることができるのが、ノルマン王宮の中にあるパラティーナ礼拝堂。
金色のモザイクで彩られた礼拝堂は言葉を失うほどの迫力です。

カターニア

カターニア

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シチリアの第二の都市がカターニア。
シチリアを代表するエトナ火山があることでも白れています。
火山の被害にあったこともあり、この街は18世紀に作られたバロック建築の街として世界遺産に登録されています。
ところどころある黒い石はエトナの噴火の際の溶岩を再利用しているから。
南国の太陽の中、バロックの壮麗な建築を見ながら街を歩くだけで十分に観光になります。
シーフードや馬肉など、カターニアの豊富な料理も味わってください。

アグリジェント

アグリジェント

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シチリアは、東はアラブ、南にアフリカ、北にヨーロッパ、西にイベリア半島(スペイン)と地理的に重要な位置を占めています。
そのため古代ギリシャの植民地として栄えました。
その名残を感じられるのがアグリジェント。
神殿の谷には紀元前5世紀ごろに建てられたギリシャ神殿が20ほど残ります。
コンコルディア神殿はその後キリスト教の教会に使用されたこともあり、綺麗な形で残っています。
その他にも柱のみ残るヘラクレス神殿など、建築の名残に2500年の歴史を感じてください。

メッシーナ

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イタリア半島からシチリアに入ってすぐの街がこのメッシーナ。
シチリアで第3の大きさを誇るこの街は1908年に地震で崩壊し全てが建て直されました。
街並みは新しいものですが、歴史は古く建物も当時のものをできるだけ使用して再現されました。
その中でも見ておきたいのが街の中心の教会、ドゥオーモにあるからくり時計。
12時になるとからくり時計が動くので、その時間にあわせて時間割を組みましょう。
またバロックの巨匠カラヴァッジョの逃亡先でもあり、州立美術館には彼の後期の作品が収められています。

離島に足を伸ばして

離島に足を伸ばして

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普通とはちょっと違うシチリア旅行をしてみたい人にオススメなのが離島。
シチリアの魅力の一つが南国の太陽と海。
ヨーロッパからリゾートにやってくる人がたくさんいます。
そんな彼らに人気なのが、ファヴィニャーナ島です。
西の端のトラパニの街からフェリーに乗って約30分。
絶壁のような山にエメラルドグリーンが美しい海、まるで別世界に来たかのような気分を味わえます。
それ以外にも透き通った海で有名なランペドゥーザ島やレヴァンツァ島など、特別な体験を味わってください。

シチリアで食べよう!

シチリアで食べよう!

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グルメなイタリア人も特別に美味しいというほどのシチリア料理。
ライスコロッケなどのストリートフードやデザートなど、豊富なシチリア料理を紹介します。

シチリアの食事について

シチリアの食事について

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イタリア人も認めるグルメな地域シチリア。
大自然と太陽の恵みを受けた食材が豊富なので、イタリアの中でも格別に美味しいイタリアンを食べることができます。
魚介類や野菜など新鮮なものにこだわるのもシチリアの特徴。
町のマーケットに行くと生きのいい食材が並んでおり、イタリアのマンマたちが吟味しながら買い物しています。
デザートが美味しいのもシチリアの特徴。
リコッタチーズがたっぷり入ったドルチェ、シチリア式かき氷など町を歩けば美味しそうなものがたくさん目に入ります。
ピスタチオのソースなど、シチリアならではの味を見つけることができます。

豊富なパスタ

豊富なパスタ

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シチリアはイタリアの中でも他の地域と違った料理があります。
通常緑のソースのパスタはバジルソースですが、ここシチリアではピスタチオ。
香ばしい香りが口の中に広がります。
アーモンドをパスタソースに入れるのもシチリアならでは。
また野菜を多く使うのもシチリア料理の特徴です。
揚げたナスをトマトソースに絡めたパスタ・アッラ・ノルマはシチリアンパスタの定番。
太陽の味がする真っ赤なトマトソースが南国の気分を盛り上げてくれます。

シーフードを楽しむ

シーフードを楽しむ

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海に囲まれたシチリアの魅力の一つがシーフード。
海から上がったものがすぐに市場に並びます。
普段食卓では見かけないような色や形の魚を食べるのもシチリアの特徴。
シイラやホウボウの一種、カサゴなどまるでメニューが水族館のよう。
貝類も豊かで日本で食べるアサリや牡蠣はもちろん、ウニやムール貝なども美味しく食べることができます。
新鮮なので生の魚介類がメニューに並ぶのもシチリアならでは。
軽くレモンとシチリアの塩、そしてオリーブオイルで召し上がれ。

ストリートフード

ストリートフード

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イタリアンレストランでライスコロッケを食べたことはあるでしょうか?恭しく出されるメニューですが、実はここシチリアが発祥。
アランチーノと呼ばれています。
イタリア語でオレンジはアランチャというのですが、その形に似ていることから名付けられました。
ミートソースやハムとチーズなどが入っており、シチリアではストリートフードとして食べられています。
また、モツが好きな方にはモツバーガーがオススメ。
頬張りながら街を歩けばシチリア人の仲間入りです。

ドルチェの数々

ドルチェの数々

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シチリアはドルチェの豊富さでも有名です。
リコッタチーズを料理にもドルチェにもよく使うのが特徴。
中でもカンノーロと呼ばれる筒状のクッキー生地にその場でリコッタチーズのクリームを入れてくれるお菓子はシチリアならでは。
また暑い気候なのでジェラートだけでなく、グラニータと呼ばれるかき氷のようなデザートもあります。
クリスマス時期にシチリアを旅行する方にぜひ食べていただきたいのがブッチェラート。
乾燥イチジクがたっぷり入った伝統の味を味わってください。

シチリアン・ワイン

シチリアン・ワイン

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美味しい料理には美味しいワインというのがイタリアの鉄則。
シチリアで食事をする際はぜひシチリアワインを飲みましょう。
シチリア以外でもよく飲まれているのがネロダヴォラ。
しっかりとしたボディーの赤ワインで肉はもちろんですが、野菜を使った料理にもよく合います。
筆者の食卓にもよく並ぶ一本。
またシチリアならではなのが、現役の活火山エトナ山の麓で取れるエトナワイン。
火山灰でできた肥沃な土壌から生まれるワインで料理を盛り上げてください。

市場に行ってみよう

市場に行ってみよう

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イタリアに住んでいて気になるのが食料の新鮮さ。
食料は早く消費しないと悪くなるので、市場はいつも新鮮な食料を求める人たちでいっぱいです。
シチリアの市場は活気と素材の面白さはもちろんですが、下町の雰囲気たっぷりで楽しめます。
元気のいいおじさんたちがマンマたちと会話しているのを見るのもちょっとした観光気分。
野菜や果物など指をさして量を伝えると量り売りをしてくれるので、地元の人になった気分で市場を歩いてみましょう。

シチリアで映画の舞台を訪ねる

シチリアで映画の舞台を訪ねる

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シチリアは数々の映画の舞台になりました。
映画を通してシチリアを旅してみましょう。

ゴッドファーザーの舞台 コルレオーネ村

ゴッドファーザーの舞台 コルレオーネ村

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アメリカ映画でありながらシチリアのイメージを世界に知らしめたのがフランシス・コッポラ監督の名作「ゴッドファーザー」。
アル・パチーノ演じるマイケルはライバルのマフィアのボスを殺した後、父親の故郷であるシチリアのコルレオーネ村に逃げます。
コルレオーネ村はシチリア島の西にある人口1万人ほどの小さな村。
実際に撮影に使用されたのは別の場所ですが、映画の元となった小説はこの村が舞台。
名作を生んだ土壌を感じながら歩いてみましょう。

ニュー・シネマ・パラダイスの舞台 パラッツォ・アドリアーノ

人気イタリア映画のトップとも言えるのが「ニュー・シネマ・パラダイス」。
シチリア出身のジュゼッペ・トルナトーレ監督が故郷を舞台に描いた作品です。
第二次世界大戦前後を時代背景に、少年と映画技師の父子にもにた愛情、少年から青年に変わりゆく過程での恋、青年の映画への情熱、そして変わらない人間の愛と、何度見ても心を温かくしてくれます。
撮影地となったのがパラッツォ・アドリアーノ。
撮影に使われた広場は健在で、映画そのままの感動を味わえます。

グラン・ブルーの舞台 タオルミーナ

グラン・ブルーの舞台 タオルミーナ

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美しい自然が広がるシチリアの中でも、海の美しさからリゾート地として名高いのがタオルミーナ。
ここで撮影されたのがフリーダイビングをテーマにした「グランブルー」です。
監督のリュック・ベッソン自身ダイビングに造詣が深く、伝説のフリーダイバーのジャック・マイヨールを主人公に描きました。
フリーダイビング選手権の舞台として使用されたのがタオルミーナです。
海の美しさはもちろん、ロープウェイからの眺めも最高。
のんびり過ごしてリゾート気分を味わってください。

マレーナの舞台 シラクーサ

マレーナの舞台 シラクーサ

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第二次世界大戦中のシチリアを舞台に、美しすぎるが故に運命に翻弄される女性を描いた「マレーナ」。
イタリアのダイアモンドと呼ばれるモニカ・ベルッチの美しさもさることながら、海やバロックの街並みが印象的です。
この撮影地として使用されたのがシラクーサ。
古代ギリシャの植民地として栄えた街で、今でもギリシャ劇場などが残ります。
太宰治の「走れメロス」もこの街が舞台。
突き出た島になっている旧市街オルティージャに足を伸ばして、マレーナの世界を堪能してください。

シチリア便利情報

シチリア便利情報

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グルメに観光、映画の舞台とシチリアの魅力をお伝えしました。
実際にシチリアに行くに当たっての便利な情報をお伝えします。

シチリアへの行き方

シチリアへの行き方

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日本からシチリアへの直行便はありません。
東京からローマやミラノなどに空路でアクセスして、そこからシチリアの各都市へ乗り換えます。
パレルモやカターニア、トラパニなど訪れる都市に近い空港を選ぶのがポイントです。
またローマやナポリから陸路で入ることもできます。
ローマからシチリアの州都パレルモまで約12時間。
メッシーナ海峡を渡っていけばたっぷり旅情を感じられます。
夜行高速バスでイタリア半島の主要都市からシチリアまでもアクセスできるので、時間を有効に使いたい方は試してみましょう。

ベストシーズン

ベストシーズン

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シチリアはイタリアでも最南端に位置しており、地中海の暖かい気候が特徴です。
冬でも最低気温を10度切ることは稀なので、どの季節でも比較的気持ち良く過ごすことができます。
年中太陽の光が差しているのもシチリアの特徴。
真夏になると太陽の光はさらに強くなります。
リゾート気分を味わいたい人には魅力的ですが、日差しが気になる方は対策をしておきましょう。
水の温度もそれほど低くなく、6月から10月ごろまで海で泳ぐことができます。

治安は?

治安は?

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シチリアというとどうしてもマフィアのイメージが付きまといます。
イタリアが統一したのは19世紀、日本の明治維新と同じ頃。
統一した後もすぐに政府が全てをコントロールできたわけではなく、マフィアが地域の統制を図ることにつながりました。
1980年代頃から告発や取り締まりが強まり、現在では以前ほどの組織力を失いました。
観光客を相手にすることはほとんどないので、心配は要りません。
通常の観光と同じように、人通りの少ない道は避け、スリなどには注意するようにしましょう。

シチリア内での交通

シチリア内での交通

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シチリアはイタリアの中で一番大きな州。
四国の約1.4倍の大きさがあります。
地域ごとによってそれぞれの魅力があり、シチリアをフルに見たい方は交通を上手に利用する必要があります。
車の運転に問題がない方にはレンタカーがオススメ。
街から街への移動はもちろん、小さな村や海辺の絶景を見ることもできます。
公共交通機関を使う場合はプルマンと呼ばれる長距離バスを利用しましょう。
タクシーを利用する際は乗る前に金額をしっかり確認するのがベターです。

文化の交差点シチリアを堪能しよう!

シチリアの魅力はなんといっても文化の多様さです。
紀元前のギリシャの植民地時代に始まり、アラブ様式、そしてノルマンによる支配、フランス、スペイン王朝の支配と続き、バロックも大きく花開きました。
世界遺産もたくさん登録されており、文化の多様さを感じることができます。
多様さは文化だけでなく食べ物にも影響しました。
多くの文化を受け入れてきたシチリアの人たちは気さくであたたか。
そんな人情にも触れながらぜひシチリアを旅してみてください。
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