【北海道の絶景】春の訪れを探す一日!札幌・滝野の森を進む

札幌在住の文筆家・写真家の吉田匡和です。

ようやく札幌にも春が来ました。

今年は12月にドカッと積雪があった以外は、ほとんど雪が降らず、あっという間に春が訪れてしまいました。雪遊びができるのも最後かも知れません。

「最後の雪遊びを楽しみたい!」

そんな希望を、国営滝野すずらん丘陵公園が叶えてくれました。スノーシューで公園内を散策するロングツアーに参加して、森に到来した春を探します。

国営滝野すずらん丘陵公園の成り立ち

94567:国営滝野すずらん丘陵公園の成り立ち

撮影/吉田匡和

現在、自然公園となっている滝野は、明治の開拓使時代に集落が形成され、農業や酪農などが行われていました。
しかし不便な立地と冷害などで次第に人が離れ、昭和中期には無人になってしまいました。

1978年から公園化が進められ、32年の年月をかけて2010年に全面開園。
総面積395.7ヘクタール、渓流ゾーン、中心ゾーン、滝野の森ゾーン・東エリア、滝野の森ゾーン・西エリアの4つのエリアに分かれた広大な公園となっています。

国営滝野すずらん丘陵公園の住所・アクセスや営業時間など

名称 国営滝野すずらん丘陵公園
住所 北海道札幌市南区滝野247
営業時間・開場時間 9:00−16:00(季節により異なる)
利用料金や入場料 大人410円 小人80円 冬季無料
参考サイト http://www.takinopark.com/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

森の探検に出発

94568:森の探検に出発

撮影/吉田匡和

今回は朝10時から午後2時まで、スノーシューで西エリアを歩くロングコースです。

雪の下には、すでに春の息吹が芽生えているはず。
それを探しにでかけましょう。

さあ、行ってみようか!

94569:さあ、行ってみようか!

撮影/吉田匡和

ツアーは「森の情報館」からスタートします。

A~Dグループ10人程度に分かれます。
年齢層は若いカップルが一組いる以外は、中年というかアラフィフというか、老人というかシニアというか。
そんな年代が目立ちます。

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撮影/吉田匡和

普通の靴では埋まってしまう雪道も、スノーシューならラクラク。
いまや雪上トレッキングのマストアイテム、愛好家が増えていますよ。

積雪80㎝くらい?

94571:積雪80㎝くらい?

撮影/吉田匡和

橋を見ると雪の積もり具合が分かりますね。
まだまだガッツリ積もっています。

夏には笹ヤブで覆われて人を寄せ付けない森も、雪が降ればスノーシューの散歩道となります。

アニマル・トラッキング

94572:アニマル・トラッキング

撮影/吉田匡和

動物たちの形跡を「アニマル・トラッキング」と呼びます。
大きさや形、歩き方などで何の動物が通ったのか推測できますよ。

キツネはこのように直線的、ウサギは跳び箱のように跳ねるため、前が大きく後ろが小さい足跡になり、ネズミは長い尻尾の跡が残ります。

どこまで続いているのか追いかけてみると、生態がよくわかります。

ドタドタとしたこの足跡は誰?

94573:ドタドタとしたこの足跡は誰?

撮影/吉田匡和

正解は「アライグマ」です。

外来種のため生態系を変えるだけでなく、回虫が発生するため、人間への影響も大きいといわれています。
もちろんアライグマが自主的に日本に来たわけではなく、ペットとして飼われていた動物が捨てられて野生化しました。

害獣といわれていますが、生態系を崩したのは人間なのです。

毎日がサバイバル

94574:毎日がサバイバル

撮影/吉田匡和

何者かに捕食されたらしい羽根が散乱しているのを発見。
ここで捕獲して連れ去ったようです。
公園職員の方が鳥の羽を拾って翼の向きを確かめましたが、判明には至りませんでした。

今後、北海道警の鑑識に回し、DNA鑑定する予定です(ウソ)

木の中の隠れ家

94575:木の中の隠れ家

撮影/吉田匡和

この穴は、クマゲラやアカゲラといったキツツキの巣です。
天敵のヘビが上がってこない高さと、滑らかな木肌を選んで作っています。
ちゃんと考えているんですね。

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撮影/吉田匡和

去年の夏に撮影したアカゲラの写真です。
中でヒナが巣立ちの時を待っています。

総攻撃

94577:総攻撃

撮影/吉田匡和

キツツキは脳震盪を起こしそうな勢いで木を突いて中にいる虫を食べます。
この木はよほど美味しかったのか、総攻撃を食らったようです。

冬に生きる

94578:冬に生きる

撮影/吉田匡和

キャー、キモイ、こんなサイト閉じちゃおう!

その前に、コイツのいる場所が雪の上であることを見てください。
この虫は「セッケイカワゲラ」といい、-10~+10の環境でなくては生きていけません。
秋にふ化し、雪の積もる冬に幼虫になります。

「どういう生態なのだろう」「エサの少ない冬に、何を食べているのだろう」そうした疑問が湧くことで、森の楽しみ方が広がりますよ。

低い確率に未来をかける

94579:低い確率に未来をかける

撮影/吉田匡和

ドライフラワー化した「ツルあじさい」の花です。

木の上からポトリと落ち、運がよければ土に埋もれて新しい芽となります。

本当の花弁は小さなものなので、虫たちに見向きもされません。
そこで飾り花(ダミー)を咲かせて虫などを引き寄せ、受粉する確率を高くしています。

食べ物がなければ明日はない

94580:食べ物がなければ明日はない

撮影/吉田匡和

エゾシカが食べた木の幹は丸裸。
こんなに食べられると枯れてしまいます。

樹木の保全とシカの保護、そして人間の生活。
どれを優先しても問題が残ります。
森に入る者は、その現実を受け止めて真摯に考えなくてはなりません。

森の恵み

94582:森の恵み

撮影/吉田匡和

そのまんまの名前の「キハダ」の木の皮は、漢方の胃腸薬では「オオバク」の名で使われているようです。
「良薬は口に苦し」の言葉とおり、メチャクチャ苦い!

おやつタイム

94583:おやつタイム

撮影/吉田匡和

カエデ科の木からシロップが流れ出していました。

市販のメープルシロップは「サトウカエデ」という種類から採れますが、日本のイタヤカエデなどでは量が少なく量産できません。

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撮影/吉田匡和

実際になめてみると、とっても甘~い!

童心に帰る

94586:童心に帰る

撮影/吉田匡和

丈夫なツルはブランコがわりになります。
もちろん「百人乗っても大丈夫!」なわけがありませんので、体重と相談してからチャレンジしましょう!

愛を語る

94587:愛を語る

撮影/吉田匡和

真っ白な雪を見ると何か書きたくなるらしく、この方はハートを描いていました。
そういえば往年のアイドルの曲に「雪にかいたLOVE LETTER」なんてありましたね~

「桃子、ウサギの耳になりたい」ってかぁ!

知っている人はアラフィフ!

ひたすら歩く

94588:ひたすら歩く

撮影/吉田匡和

沢を越え、谷を抜け、休憩地を目指します。

シャーベット状になった雪が重く結構足腰に来ますが、自分よりも年配の方がスイスイと進むのを見ると、泣き言はいえません!

でも、明日は体がガタガタなんだろうなぁ。

小学生の遠足のようなランチタイム

94589:小学生の遠足のようなランチタイム

撮影/吉田匡和

雪の上に座って、みんなで昼食をとります。

こんな経験は、小学生以来じゃないかな。
雲一つない空、ぽかぽかとした陽気、程よい疲れ。
なんだか眠くなってきましたよ~

これでたったの300円!

94590:これでたったの300円!

撮影/吉田匡和

帰りは、ひたすら沢を下ります。

これ以上ないという天気の中、春の森を散策するのは最高の気分でした。

約3時間のコースを案内してもらい、参加料はたったの300円。
しかもおやつと飲み物まで付いています。
札幌近郊はもちろん、道外から参加しても損はありません!

滝野の森スノーシュー満喫ツアーの住所・アクセスや営業時間など

名称 滝野の森スノーシュー満喫ツアー
住所 北海道札幌市南区滝野247
営業時間・開場時間 10:00− (3/1−3/19までの水・日曜日開催)
利用料金や入場料 300円
参考サイト http://www.takinopark.com/?page_id=3795
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

森には、たくさんの営みがありました

今回のトレッキングでは、人間を警戒しているのか野生動物は姿を現しませんでしたが、雪や樹木に残された形跡の中に、逞しく暮らす様子を感じ取ることができました。
草木も芽吹き、春の到来を待ちわびています。

今度は緑が生い茂る季節に出向いて、森の違う一面を観察して来ようと思います。