「ヴェネツィア広場」とは
ローマの中心にあるのになぜ「ヴェネツィア広場?」と思うかたも多いと思います。
「ヴェネツィア広場」について詳しく見ていきましょう。
「ヴェネツィア広場」はいつできたの?
現在の「ヴェネツィア広場」は、1885年から1911年にかけて作られました。
「国父」と仰がれたイタリア国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世の功績を称えるため、息子のウンベルト一世によって建設。
無名戦士の墓でもあるため、聖地のような扱いになっています。
イタリア語では「ヴィットリアーノ」と呼ばれるこの白いモニュメント、ヴェネツィア広場の主役でありながら周囲の景観と溶けあっていないという批判を受けることもしばしば。
「記念堂」が建設される以前の「ヴェネツィア広場」には、数々の貴族たちの宮殿が建っていました。
それらはすべて取り壊され、「ヴェネツィア広場」が登場したのです。
「ヴェネツィア広場」を起点にする道はつぎの五つ。
・コルソ通り
・フォーリ・インペリアーリ通り
・ナツィオナーレ通り
・コルソ・ヴィットーリオ
・テアートロ・ディ・マルチェッロ通り
交通量が多いことでもローマでは有数の広場なのです。
「ヴェネツィア広場」の名前の由来
ローマを観光する上で基点となrる「ヴェネツィア広場」。
ローマの中心にありながら、なぜ「ヴェネツィア広場」と呼ばれているのでしょうか。
「ヴェネツィア広場」の「ヴィットーリオ・二世記念堂」を真っ正面に見て、右手にあるのが「ヴェネツィア宮殿」です。
15世紀半ばに、ヴェネツィア出身の枢機卿ピエトロ・バルボによって建設されたこの宮殿は、当時は「バルボ宮殿」と呼ばれていました。
彼はのちに、法王パウルス二世となります。
一時期、ヴェネツィア共和国の大使館として使われていたため、「ヴェネツィア宮殿」が名称に。
「ヴェネツィア宮殿」は、建設された当初は現在よりも規模が大きく、カンピドーリオ方面にもう一つ小宮殿がつながっている様式でした。
この小宮殿は、「記念堂」の建設の際に広場の南西に移動。
しかし、広大な敷地を誇った「ヴェネツィア宮殿」があった場所、としてその名が残ったのです。
ヴェネツィア広場の住所・アクセスや営業時間など
名称 | ヴェネツィア広場 |
名称(英語) | Piazza Venezia |
住所 | Piazza Venezia, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 24時間 |
利用料金や入場料 | 無料 |
参考サイト |
詳細はこちら 最新情報は必ずリンク先をご確認ください。 |
観光前に知っておこう!「ヴェネツィア広場」の歴史
ローマの中心にあり、「古代」と「現代」が交差する「ヴェネツィア広場」。
現在の姿になるまでにもさまざまな変遷をたどってきました。
おさらいをしてみましょう。
「ヴェネツィア広場」の成り立ち
1800年代後半、「国父」と仰がれた「ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世」の功績を称える記念碑が建設されるに辺り、当時彼の地にあった建物の多くが破壊されました。
祭壇は1911年に完成しますが、1921年に新たに「無名戦士」の遺骨が埋葬されています。
「広場」の形を成すのは、記念碑完成後のこと。
記念碑の設計をしたジュゼッペ・サッコーニが、広場の概観も作り上げました。
当時ここには、トルローニア家、フランジパーネ家といったローマでも有数の貴族の宮殿が建っていました。
そうした宮殿のあいまに、ミケランジェロが息を引き取った家も残っていたのですが、すべて破壊される運命に。
そして、「ヴェネツィア宮殿」と向き合う形で建つ壮大な宮殿が「ゼネラリ保険会社」の建物です。
1902年から建設がはじまり、保険会社の75周年を記念して1906年に落成。
1924年からは「フォーリ・インペリアーリ通りが、1932年には「テアートロ・マルチェッロ通り」が、ベニート・ムッソリーニによって建設され、広場にはローマの各方面から人が流れ込むようになっていったのです。
「ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世記念堂」について調べてみよう
その大きさ、白さで、初めてローマを訪れる人をびっくりさせる「ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世記念堂」。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世が1878年に亡くなったあと、記念碑を設立することはそうそうに決まりましたが、場所や設計については時間を要しました。
場所が、南側にカンピドーリオの丘があり、コルソ通りの起点となる場所と決まったのが1882年。
「記念碑」の案を決めるためにコンクールを行った際には、じつに98の案が集まったそうです。
その選定に1年を要し、最終的にブルーノ・シュミッツ、マンフレード・マンフレーディ、そしてジュゼッペ・サッコーニのプロジェクトが残ることに。
選ばれたのはサッコーニ案で、彼はパレルトリーナという街に残っていたヘレニズム風の記念堂からインスピレーションを得、首都ローマの市民に向けてフォーラムのように開けた記念堂を提案したのです。
原案では、記念碑のために使われる材料は、それまでのローマの建築物の伝統に忠実にトラバーチンという石灰質の意石を使う予定でしたが、サッコーニの主張でより純白のボッティチーノという石に変えられました。
これは今でも、正しい選択であったのかという議論が絶えません。
また、建築予定地にあった建築物が破壊されたため、ローマの街の景観は「記念堂」の建設により大々的な変化を遂げました。
記念碑の主役である、「ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世の騎馬像」を制作が制作されたのは1889年。
彫刻家エンリコ・キアラディアが掘り始め、完成したのは1911年。
キアラディアは1901年に亡くなったため、エミリオ・ガッローリがあとを継いで完成させました。
高さ12メートル、使われたブロンズ50トン。
当時、イタリアで活躍していた彫刻家という彫刻家がこの制作のためにローマに招聘されたそうです。
1905年、発案者のサッコーニが死去し、あとをガエターノ・コック、マンフレード・マンフレーディ、ピオ・ピアチェンティーニがつぎ、1911年6月4日、イタリア統一50周年の式典とともに、イタリア国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ三世によって落成が祝われました。
新古典主義の純白の「記念堂」は、古代ローマの遺跡や中世、ルネサンス時代の教会や建物が残るローマとマッチしていない、という批判は、建築当時からあった模様。
2007年には「記念堂」にエレベーターが設置され、ローマの眺望を楽しめることができるようになりました。
「記念堂」の門が開いていれば誰でも見学可能ですが、「無名戦士」の墓がある聖地でもあるため、カジュアルすぎる服装をしていたり、大声でふざけたりしないようにご注意を。
「記念堂」の土台部分は、内部が「歴史博物館」に。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世記念堂の住所・アクセスや営業時間など
名称 | ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世記念堂 |
名称(英語) | Monumento a Vittorio Emanuele II |
住所 | Piazza Venezia, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 9:30−17:30 |
利用料金や入場料 | 無料, エレベーター:大人7ユーロ 子供3.50ユーロ |
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名前の由来となった「ヴェネツィア宮殿」
「ヴェネツィア広場」の名前の由来となった「ヴェネツィア宮殿」。
赤茶色の壁が特徴の宮殿は、1455年から1467年にかけて建設された、ローマでは貴重なルネサンス様式の建物。
ローマは、1527年に「ローマ略奪」という事件があり、神聖ローマ皇帝の軍隊によって多くの建物が破壊されてしまいました。
そのため、ルネサンス様式の教会や宮殿はその後のバロック様式の建築物にくらべると少ないのです。
ローマに、枢機卿として赴任し、のちにパウルス二世の名前で法王となったピエトロ・バルボというヴェネツィア人が注文主でした。
美しい宮殿ですが、設計者の名前は諸説有り。
ローマ法王の宮殿として使用されたり、ヴェネツィア大使館として使用された時期が終わったあと、1797年からはオーストリアの所有となり、1916年にイタリアの所有となりました。
1929年からは、ムッソリーニがこの宮殿の「ヴェネツィア広場」に面したバルコニーから演説を行っていたことでも有名。
ローマっ子たちは、ムッソリーニのことを「ジュリエット」とあだ名をつけてからかいました。
ファシズム時代、この窓の灯は消えることがなかったそう。
国民に、政府が不眠不休で働いていることを誇示するためだったのだとか。
現在、「ヴェネツィア宮殿」は「国立博物館」と「考古学・歴史図書館」が入っており、さまざまな美術展も開催されます。
「ヴェネツィア広場」と向き合うように建つ「ゼネラリ保険」の建物は、実は「ヴェネツィア宮殿」を模したもの。
ヴェネツィア宮殿国立博物館の住所・アクセスや営業時間など
名称 | ヴェネツィア宮殿国立博物館 |
名称(英語) | Museo Nazionale del Palazzo di Venezia |
住所 | Via del Plebiscito, 118, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 8:30−19:30 月曜休館 |
利用料金や入場料 | 大人5ユーロ 減免2.5ユーロ |
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「ヴェネツィア広場」の一角にあるかわいい教会「サンタ・マリア・ディ・ロレート教会」
「ゼネラリ保険会社」の建物の隣に、小さい教会があります。
その名は「サンタ・マリア・ディ・ロレート教会」。
1500年に、ローマの「パン職人組合」がボルジア家出身の法王アレクサンデル六世に、職人たちのための教会の建設を願い出ました。
1507年から、アントニオ・ダ・サンガッロの設計の元、建設が開始。
完成したのは1585年。
小さな教会ですが、そのシンプルな美しさは当時から評判でした。
クーポラの部分は、ミケランジェロの弟子であったジャコモ・デル・ルーカが1582年に完成させています。
内部の装飾はバロック風ですが、1500年代の貴重な教会、ぜひご見学ください。
「サンタ・マリア・ディ・ロレート教会」と並ぶように建てられているのが、「サンティッシモ・ノーメ・ディ・マリア・アル・フォーロ・トライアーノ教会」。
トライアヌス帝のマーケットの一角に建てられたことからこの名前がついています。
こちらは1736年から建設された典型的なバロック様式。
サンタ・マリア・ディ・ロレート教会の住所・アクセスや営業時間など
名称 | サンタ・マリア・ディ・ロレート教会 |
名称(英語) | Santa Maria di Loreto |
住所 | Piazza della Madonna di Loreto, 26, 00187 Roma |
営業時間・開場時間 | 10:00−13:00, 15:00−18:00 |
利用料金や入場料 | 無料 |
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ムッソリーニが造った道「フォーリ・インペリアーリ通り」
roma_eterna_bellezza_ (引用元:Instagram)
「フォーリ・インペリアーリ通り」からは、コロッセオを望むことができます。
この道は、20世紀の初頭まで存在していませんでした。
「ヴェネツィア宮殿」を本拠地としていたムッソリーニは、古代ローマ帝国を国作りの見本としていたため、「ヴェネツィア宮殿」から「コロッセオ」までのまっすぐな道を敷設することを決意。
1924年から1932年にかけて敷設され、大々的なパレードも行っています。
道の両際には、ユリウス・カエサル、初代皇帝アウグストゥス、五賢帝であったトライアヌス帝、ネルヴァ帝などの彫像が。
現在でも、6月2日の建国記念日にはここでパレードが開催されます。
「フォーリ・インペリアーリ通り」が建設されたことで、「フォロ・ロマーノ」は二つに分断されてしまいました。
が、両際に古代ローマの遺跡を見ながら通行できる道として、観光客には大人気。
フォーリ・インペリアーリ通りの住所・アクセスや営業時間など
名称 | フォーリ・インペリアーリ通り |
名称(英語) | Via dei Fori Imperiali |
住所 | Via dei Fori Imperiali, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 24時間 |
利用料金や入場料 | 無料 |
参考サイト |
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「カンピドーリオ」「マルケルス劇場」を抜ける「テアートロ・デル・マルチェッロ通り」
「フォーリ・インペリアーリ通り」と同様、ムッソリーニが1932年から施設したのが「テアートロ・デル・マルチェッロ通り」。
この道もかつては存在しておらず、貴族の宮殿が建つ高級住宅地でした。
初代皇帝アウグストゥスが、跡取りにと考えていた甥マルケルスの早世を惜しんで建てた劇場が「マルケルス劇場」です。
「マルチェッロ」とは「マルケルス」のイタリア語読み。
「カンピドーリオの丘」の前を通り、「マルケルス劇場」を右手に見、しばらく行くと左手に「真実の口」で有名な「サンタ・マリア・イン・コスメディン教会」、「チルコ・マッシモ」へ。
観光客だけではなく、車やバスの交通量も非常に多い通りです。
テアートロ・デル・マルチェッロ通りの住所・アクセスや営業時間など
名称 | テアートロ・デル・マルチェッロ通り |
名称(英語) | Via del Teatro di Marcello |
住所 | Via del Teatro di Marcello, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 24時間 |
利用料金や入場料 | 無料 |
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ショッピング・ストリート「コルソ通り」も「ヴェネツィア広場」と直結しています
「ヴェネツィア広場」と「ポポロ広場」をつなぐまっすぐな道、それが「コルソ通り」。
全長1.6キロのこの道、現在はショッピング・ストリートとしてにぎわっています。
中世には「ラータ通り」と呼ばれていました。
「ヴェネツィア宮殿」を建設した法王パウルス二世は、この道をまっすぐに整備。
それまではテスタッチョという地区で行われていたカーニヴァルの行列を、この道で行うようにしました。
ローマっ子が喜ぶ競馬も、このまっすぐな道を利用して行われていましたが、1883年に死者が出たのをきっかけに廃止。
1900年、イタリア国王ウンベルト一世によって名前が「コルソ通り」に変わりました。
コルソ通りの住所・アクセスや営業時間など
名称 | コルソ通り |
名称(英語) | Via del Corso |
住所 | Via del Corso, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 24時間 |
利用料金や入場料 | 無料 |
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ローマ観光には不可欠な「コルソ・ヴィットーリオ・エマヌエーレ」
「ヴェネツィア広場」から「バチカン」方面に伸びる道、それが「コルソ・ヴィットーリオ・エマヌエーレ」です。
1886年に、街の中心から当時富裕層が住む地区として発展していたプラーティ地区へのアクセスのために敷設。
「ヴェネツィア広場」から、「トッレ・アルジェンティーナ」「パンテオン」「ナヴォーナ広場」そして「バチカン」へと続く、現代の観光には不可欠な道です。
コルソ・ヴィットーリオ・エマヌエーレの住所・アクセスや営業時間など
名称 | コルソ・ヴィットーリオ・エマヌエーレ |
名称(英語) | Corso Vittorio Emanuele II |
住所 | Corso Vittorio Emanuele II, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 24時間 |
利用料金や入場料 | 無料 |
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19世紀後半に整備された「ナツィオナーレ通り」
「共和国広場」から「ヴェネツィア広場」を結ぶ道、「ナツィオナーレ通り」。
イタリア王国の時代、この付近は住民も少ない地区でした。
19世紀後半から、テルミニ駅から街の中心へのアクセスを考慮して施設されたのが「ナツィオナーレ通り」なのです。
全長980メートルの「ナツィオナーレ通り」は、「共和国広場」からは緩やかな下り坂。
日本人観光客が集まる「イータリー」が「共和国広場」に、通りに入ってすぐのところに「ローマ三越」、5分ほど歩くと高級食材店「カストローニ」など人気のお店も多し。
道幅が広い「ナツィオナーレ通り」、ウィンドーショッピングを楽しみながらぶらぶらできるのが魅力的です。
ナツィオナーレ通りの住所・アクセスや営業時間など
名称 | ナツィオナーレ通り |
名称(英語) | Via Nazionale |
住所 | Via Nazionale, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 24時間 |
利用料金や入場料 | 無料 |
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「ヴェネツィア広場」からアクセスできる観光地
「ヴェネツィア広場」を軸に、アクセスが容易な観光地を見ていきましょう。
「ヴェネツィア広場」と隣り合う「トライアヌス帝のマーケット」
「ヴェネツィア広場」から歩いてわずかの所にある、「トライアヌス帝のマーケット」。
「至高の皇帝」とローマ市民から称えられた五賢帝の一人トライアヌス帝が建てた商業施設あとです。
西暦110年に建てられたこの「ショッピングセンター」、内部を見学するには「ナツィオナーレ通り」にある入口からとなりますが、「フォーリ・インペリアーリ通り」から外観を眺めるだけでも壮観。
またこの位置からよく見えるのが、「トライアヌス帝の記念柱」。
高さが40メートル近くある円柱には、びっしりとトライアヌス帝の101年からはじまったダキア戦役の様子が彫られています。
現在まで残る記念中のなかでも、その美しさでは突出しているといわれる「トライアヌス帝の記念柱」。
細かいながらも迫力ある美しい彫刻を、間近で見ることができます。
Biglietti e videoguide – Mercati di Traiano
トライアヌス帝のマーケットの住所・アクセスや営業時間など
名称 | トライアヌス帝のマーケット |
名称(英語) | Mercati di Traiano. Museo dei Fori Imperiali |
住所 | Piazza del Campidoglio, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 9:30−19:30 |
利用料金や入場料 | 大人13ユーロ 減免10ユーロ |
参考サイト |
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「コロッセオ」と「フォロ・ロマーノ」
ムッソリーニが「ヴェネツィア宮殿」から敷いた「フォーリ・インペリアーリ通り」を歩けば、右側に「トライアヌス帝のマーケット」が、左側に「フォロ・ロマーノ」そして前方に「コロッセオ」が見えてきます。
このあたりは、古代ローマ時代の帝国の中枢。
元老院や凱旋門などが、通りからも目にすることができます。
前方には「コロッセオ」が。
西暦80年に完成した古代の巨大競技場は、ローマ観光の目玉といってよいでしょう。
「ヴェネツィア広場」からは徒歩でアクセスできるだけではなく、古代ローマの空気にどっぷり浸れる空間です。
Biglietti Online – Foro Romano e Palatino – Roma
コロッセオの住所・アクセスや営業時間など
名称 | コロッセオ |
名称(英語) | Colosseum |
住所 | Piazza del Colosseo, 1, 00184 Roma |
営業時間・開場時間 | 8:30−17:00(季節により異なる) |
利用料金や入場料 | 12ユーロ 17歳以下無料 |
参考サイト |
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古代ローマ時代の聖地「カンピドーリオの丘」
「ヴェネツィア広場」から、「テアートロ・ディ・マルチェッロ通り」を行くと左手に見えてくるのが「カンピドーリオの丘」。
ミケランジェロが設計した緩やかな階段と、丘の上の双子の軍神「カストルとポルックスの像」が見えてくれば、それが「カンピドーリオの丘」の目印。
階段を上がったところにある広場の中心にいるのは、五賢帝の最後の一人「マルクス・アウレリウス」の騎馬像。
その見事さを愛で、ミケランジェロが広場の中心に据えました。
現在置かれているのはレプリカで、本物は広場の左側にある「カピトリーノ美術館」が所有。
向かい合うように右側に建つのが「コンセルヴァトーリ美術館」。
「ロムルスとレムスを育てる雌狼」をはじめとする古代ローマの彫刻の傑作の他、ティツィアーノやカラヴァッジョの作品も所有しています。
階段を上っていちばん奥まったところにあるのが「ローマ市役所」その横を通り抜けると、上から「フォロ・ロマーノ」を見渡せるバルコニーあり。
カンピドーリオの丘の住所・アクセスや営業時間など
名称 | カンピドーリオの丘 |
名称(英語) | Piazza del Campidoglio |
住所 | Piazza del Campidoglio, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | カンピドーリオ美術館:9:30−19:30 |
利用料金や入場料 | 15ユーロ |
参考サイト |
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皇帝アウグストゥスの家族愛を感じる「マルケルス劇場」
「カンピドーリオの丘」をさらに歩いていくと、右側に見えてくるのが「マルケルス劇場」。
マルケルスはアウグストゥス帝の姉の息子で、息子がいないアウグストゥスが後継者として期待していた若者でしたが、20才を前にして病死。
その若すぎる死を悼んで、アウグストゥスは紀元前19年に建設したこの劇場に「マルケルス劇場」の名をつけたのです。
直径111メートルある劇場は、1万人を収容できたのだとか。
中世には、ローマ貴族たちに要塞として使用され、現在は劇場上部が住居となっています。
「コロッセオ」よりも100年ほど前に建設された古代ローマの技術を、目の当たりにできる遺跡。
マルケルス劇場の住所・アクセスや営業時間など
名称 | マルケルス劇場 |
名称(英語) | Teatro Marcello |
住所 | Via del Teatro di Marcello, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 外部のみ見学可能 |
利用料金や入場料 | 無料 |
参考サイト |
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ローマの「ゲットー」を歩く
ヴェネツィアが発祥といわれる「ゲットー」。
ユダヤ人たちが強制的に移住させられていた地区をさします。
ローマは法王のお膝元とはいえ、ユダヤ人たちに寛大な法王が多く、スペインやポルトガルから迫害されてきたユダヤ人たちをローマに受け入れた法王も何人かいました。
しかし、1555年に法王パウルス四世が発布した法王教書により、ローマにいるユダヤ人たちはいっせいにこの「ゲットー」に押し込められることに。
1885年まで存在した「ゲットー」、ユダヤ人たちの悲しい歴史を今に伝えています。
「ゲットー」には、食物にも厳格な規律のあるユダヤ人たちのための食材店や、祈りの場である「シナゴーグ」などがあり、独特の雰囲気を感じることができます。
古代ローマから続く建物を改築した町並みも美しく、「ヴェネツィア広場」から少しばかり足を伸ばした散策にはうってつけ。
ローマ・ゲットーの住所・アクセスや営業時間など
名称 | ローマ・ゲットー |
名称(英語) | Ghetto di Roma |
住所 | Via del Portico d\\’Ottavia, 29, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 店舗・施設による |
利用料金や入場料 | 店舗・施設による |
参考サイト |
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「ヴェネツィア広場」周辺で食べる・買う
見るものばかりの「ヴェネツィア広場」周辺、見学に疲れたらお買い物や食事にくりだしましょう!
あらゆる手作りのものが揃う店「レ・アルティジャーネ」
bergamoincentro (引用元:Instagram)
「ヴェネツィア広場」から「コルソ・ヴィットーリオ」を歩き、「トッレ・アルジェンティーナ」方面に向かいましょう。
1999年に、リヴィアとブルーナという二人の女性によって開店した「レ・アルティジャーネ」。
「職人」というその名が示すように、洋服、アクセサリー、陶器などなど、手作りの品が揃います。
「手作り」というと洗練にかけた洋服を思い起こすかたも多いでしょう。
が、ここはイタリア。
「職人」とはすなわち、技術と洗練、機能性も誇る商品を生み出す人を指すのです。
美しい色合いの店内を見ているだけでも幸せな気分に。
レ・アルティジャーネの住所・アクセスや営業時間など
名称 | レ・アルティジャーネ |
名称(英語) | Le Artigiane |
住所 | Via di Torre Argentina, 72, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 10:00−19:30 |
利用料金や入場料 | 商品による |
参考サイト |
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イタリアの「今」を映す書籍やDVDを探すならここ「ラ・フェルトリネッリ」
microcosmi_itineraridilettura_ (引用元:Instagram)
イタリアで「大型書店」といえばまず名前が挙がるのが「ラ・フェルトリネッリ」。
「トッレ・アルジェンティーナ」のバス停の前に、その「ラ・フェルトリネッリ」があります。
イタリア語はわからなくても、美しい表紙、写真集、そしてイタリア各地で行われた過去の展覧会のカタログ、DVD、CDなどなどさまざまな商品が。
買う気がなく入店しても、ついつい買ってしまう商品が見つかりますよ。
laFeltrinelli Libri e Musica :: Librerie Roma, Lazio :: laFeltrinelli.it
ラ・フェルトリネッリの住所・アクセスや営業時間など
名称 | ラ・フェルトリネッリ |
名称(英語) | laFeltrinelli Libri e Musica |
住所 | Largo Torre Argentina 5/A, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 9:00−21:00(土は22:00まで,日は10:00から) |
利用料金や入場料 | 商品による |
参考サイト |
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観光客もローマっ子もお買い物をするならここ「コルソ通り」
nakalada_skate (引用元:Instagram)
「ヴェネツィア広場」から「ポポロ広場」まで1キロ以上まっすぐに続く道、「コルソ通り」。
ここは、観光客から地元のローマっ子まで買い物に訪れる繁華街です。
「コルソ通り」を中心に、碁盤の目のように左右に広がる道には大型店では見つからない商品を置く小さなお店が軒を連ねていて、ウィンドーショッピングをしながら散策をするだけでも楽しい!
疲れたら、目についたバールで一休み。
ローマの一日があっというまに暮れてしまうほど見るものたくさんのショッピング地区です。
「ゲットー」でローマのユダヤ料理を堪能する「ラ・レジネッラ」
ローマのゲットー地区には、伝統的なローマ料理を供するレストランがいくつかあります。
老舗を抜いて最近評価が上がっているのが、「ラ・レジネッラ」。
ローマの伝統料理を、ユダヤ教の厳しい戒律「カーシェール」に適った食材を使って料理しているのが特徴。
「アーティチョークのユダヤ風」をはじめ、パスタや肉料理、そしてとくにデザートのおいしさに定評のあるレストランです。
ラ・レジネッラの住所・アクセスや営業時間など
名称 | ラ・レジネッラ |
名称(英語) | La Reginella d’Italia Kosher |
住所 | Via del Portico d\’Ottavia, 65/61, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | [月−木]10:00−23:00 [金]10:00−15:00 [土]15:00−23:00 日曜定休 |
利用料金や入場料 | 予算20ユーロ〜 |
参考サイト |
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「トッレ・アルジェンティーナ」でピッツァを 「ロッソポモドーロ」
「ヴェネツィア広場」から徒歩で5分ほどの所にある「トッレ・アルジェンティーナ」。
ここから、トラステヴェレゆきのトラムが出ています。
その一角に、本格的なナポリのピッツァを味わえるピッツェリアが。
その名は「ロッソポモドーロ」。
季節のメニューや月替わりメニューなどが楽しめる上、ダイエットをしている人のためのグルテン・フリーメニューまであります。
イタリア人たちの評判も4~5つ星のピッツェリア、ぜひお試しください。
ロッソポモドーロの住所・アクセスや営業時間など
名称 | ロッソポモドーロ |
名称(英語) | Rossopomodoro |
住所 | Largo di Torre Argentina, 1, 00186 Roma |
営業時間・開場時間 | 12:00−24:00 |
利用料金や入場料 | 予算10ユーロ〜 |
参考サイト |
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古代ローマと近代史が交差する「ヴェネツィア広場」
「ヴェネツィア広場」周辺は、古代ローマ時代は帝国の政治の中枢でした。
現在、ローマは3本目の地下鉄「C線」を建設中ですが、「ヴェネツィア広場」の辺りもC線の通過地点となっており、工事中には古代ローマ時代の遺跡や遺物が毎日のように発掘されたのだとか。
中世、ルネサンスと貴族たちの宮殿が建てられ、カンピドーリオをミケランジェロが整備したりと、常に権力者と密接につながっていたこの辺り。
イタリア王国としてイタリアが統一され、ムッソリーニが台頭しても常にイタリアの中心として栄えてきたのです。
現在も、5本の道が交差し、観光客からローマ市民が行き交う「ヴェネツィア広場」。
ここから足を伸ばして、過去と現代のローマをぜひ満喫してください。