政府公認観光ガイドが伝授!アルベロベッロとプーリア州

アルベロベッロという名前を聞いたことがあるでしょうか?イタリア語で「美しい木」を意味する地名ですが、1996年に世界遺産に登録されてから、とんがり帽子の形をした伝統的な建築が有名になり世界中から観光客が訪れるようになりました。アルベロベッロの位置するプーリア州は、長靴の形をしたイタリア半島のヒールに当たる部分。アドリア海に面しており、昔から様々な文化が交差する場所でした。日本ではまだ知名度が低いプーリア州の魅力に迫ります。

まるでおとぎ話の世界 アルベロベッロの魅力

まるでおとぎ話の世界 アルベロベッロの魅力

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とんがり帽子のような住居トゥルッリが魅力のアルベロベッロ。
まるでおとぎ話の世界に入り込んだかのように感じるこの町を、歴史からトゥルッリの泊まり方まで紹介します。

アルベロベッロの歴史

アルベロベッロの歴史

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白い壁に灰色の石が円錐形に積み重なった屋根。
これが町中に並ぶのがアルベロベッロです。
この町が最初に記録に現れるのは14世紀。
しかしその時には「無人の土地」と記録されていました。
その後16〜17世紀に領主がこの土地の拡大に着手します。
農業地としての開拓から発達し、日差しが強く乾燥したこの土地に適したトゥルッリが建設されるに至ったのです。
トゥルッリの原型となったのは紀元前1500年ごろに建てられたドーム型の墓と言われています。

アルベロベッロの住所・アクセスや営業時間など

名称 アルベロベッロ
名称(英語) Alberobello
住所 Alberobello, BA, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.italia.it/en/travel-ideas/unesco-world-heritage-sites/alberobello-and-its-trulli.html
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

トゥルッリの建て方

トゥルッリの建て方

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アルベロベッロにはトゥルッリが1500軒ほど並んでいます。
元々はこの地域にたくさん建てられたのですが、時代とともに新しく建てられることが無くなりました。
日差しの強いこの地域に適した建築で、白い漆喰の壁と石灰岩の屋根は紫外線を遮る役割を果たします。
壁は二重構造になっており、間には小石が詰められているので暑い夏でも中は快適に過ごすことができるのです。
地下は貯水槽があり、雨の少ないこの地域で重要な水源として使用されています。

トゥルッリに泊まってみよう!

トゥルッリに泊まってみよう!

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小人が住んでいそうなこのトゥルッリ、なんと泊まることができるんです!観光地として発展してからはおしゃれなお店として利用されるようになったトゥルッリ。
宿泊施設としてオープンしているところもあります。
もともとトゥルッリには「一つの屋根、一つの部屋」という意味があり、屋根裏と地上階、そして地下の貯水槽でできています。
中は伝統的な建設方法そのままの石造り。
外から見るだけでなく、本当に小人の世界に来たような気持ちを味わうことができます。

Tipico Resort in Trulliの住所・アクセスや営業時間など

名称 Tipico Resort in Trulli
住所 Via Brigata Regina, 47, 70011 Alberobello BA
営業時間・開場時間 チェックイン15:00−20:00 チェックアウト11:00
利用料金や入場料 1泊95ユーロ〜
参考サイト http://www.tipicoresort.it/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

アルベロベッロへの行き方

アルベロベッロへの行き方

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おとぎの国に迷い込めるアルベロベッロ。
ぜひ行ってみたいと思った人のためにアクセス方法を紹介します。
アルベロベッロに一番近いのがプーリアの州都バーリ。
飛行機でアクセスする場合はこのバーリ空港に到着することになります。
空港からバーリまではバスで約30分。
そしてイタリアのほかの都市から電車でアクセスする場合もバーリで乗り換えてアルベロベッロまで約1時間半程度です。
ローマからバーリまで約4時間、ナポリからは乗り換えが必要でこちらも4時間程度かかります。

アルベロベッロから足を伸ばして行きたい町

アルベロベッロから足を伸ばして行きたい町

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イタリアの南西部にあるプーリア州はアルベロベッロ以外にも魅力的な町がたくさんあります。
洞窟の住居が並んでいたり、打って変わってバロック建築が美しかったり、様々な魅力を見せるイタリア南西部の町を紹介します。

サンタクロースの町バーリ

プーリア州の州都バーリはアドリア海に面した明るい町です。
この町はサンタクロースのモデルとなった、聖ニコラウスが葬られている町として知られています。
聖ニコラウスは貧しさから身売りされそうになっている娘たちの家に密かに金を送ったことから、クリスマスプレゼントの原型となったと言われています。
彼を祀ったサン・ニコラ教会や大聖堂はロマネスク建築の代表。
潮風を受けながら海とともに発展した町の歴史に思いを馳せてみましょう。

バーリの住所・アクセスや営業時間など

名称 バーリ
名称(英語) Bari
住所 Bari, BA, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.comune.bari.it/portal/page/portal/bari/target/turista
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

バロック建築に圧倒されるレッチェ

バロック建築に圧倒されるレッチェ

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アルベロベッロからさらに南に進むとレッチェの町があります。
ここは「南イタリアのフィレンツェ」とも呼ばれ、バロック建築が美しい町として知られています。
バロック建築の特徴は優美な曲線と見る人を圧巻させる装飾が特徴。
レッチェはこの地域で採れる石灰岩を使用した建物が並び、南イタリアの強い日差しに眩しく映ります。
中でもサンタ・クローチェ教会はファサードだけでもバラ窓にグロテスク装飾と、バロック期の豪華さをしっかり見ることができる必見のスポットです。

レッチェの住所・アクセスや営業時間など

名称 レッチェ
名称(英語) Lecce
住所 Lecce, LE, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト https://www.comune.lecce.it/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

アッピア街道の終点ブリンディシ

ローマへの街道として最初に建設されたのがアッピア街道。
ローマから約750km伸びており「すべての道はローマに通ず」の語源となりました。
海に面したブリンディシはここからローマ帝国の東方へとつながる重要な都市だったのです。
今でもアッピア街道の終点を表す古代ローマの円柱が町に立っています。
2200年前のオリジナルも近くのコルテ・ダッシージ宮で見ることができます。
中世には十字軍の遠征の拠点にもなりました。
オリエント文化の入り口となった雰囲気を味わいたい町です。

ブリンディシの住所・アクセスや営業時間など

名称 ブリンディシ
名称(英語) Brindisi
住所 Brindisi, BR, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.comune.brindisi.it/turismo/hh/index.php
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

2つの海に囲まれたターラント

2つの海に囲まれたターラント

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軍港や石油精製工場などで南イタリアでも大きな工業都市の一つであるターラント。
ここにギリシャ人たちがたどり着いたのは紀元前8世紀頃と言われています。
ギリシャの植民地の中でも大きく、当時で人口30万人を誇りました。
町にはギリシャ時代に建てられたドーリア式柱が残っています。
陸に囲まれた「小さな海」と外に面する「大きな海」の二つの海に囲まれた町で、その間に立つアラゴネーゼ城は現在軍の施設。
世紀を超えて町を守るかのようにそびえ立っています。

ターラントの住所・アクセスや営業時間など

名称 ターラント
名称(英語) Taranto
住所 Taranto, TA, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.comune.taranto.it/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

白がまぶしいオストゥーニ

白がまぶしいオストゥーニ

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南イタリアは太陽が限りなく降り注ぎ目に眩しいのが特徴。
それをさらにまぶしくさせるのがオストゥーニの町です。
石灰岩を使って建物が町を形成し太陽の光を反射します。
遠景で見るとまるで映画のセットを見るかのよう。
イギリスやドイツからの移住者が多いことでも知られています。
真っ白な町の中を歩くだけでも楽しめますが、町の中心の大聖堂のファサードは内向きのカーブと外向きのカーブが独特の美しさを醸し出しており必見です。

オストゥーニの住所・アクセスや営業時間など

名称 オストゥーニ
名称(英語) Ostuni
住所 Ostuni, BR, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.comune.ostuni.br.it/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

先史からの洞窟住居が並ぶマテーラ

先史からの洞窟住居が並ぶマテーラ

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プーリア州の隣バジリカータ州の町マテーラ。
ここは先史時代にも遡ると言われる洞窟住居が残る町として1993年に世界遺産に登録されました。
石造りの町を歩くと時代を超えたものを感じます。
第二次世界大戦後は近くに新しい住居を作り、多くの住民が移動しました。
そのため旧市街は観光がメインとなり、洞窟住居ホテルに泊まることもできます。
古代そのままの街並みはエルサレムのイメージに近く、多くの映画の撮影地としても使用されました。
一般的なイタリアのイメージとかけはなれたイタリアを体験してください。

マテーラの住所・アクセスや営業時間など

名称 マテーラ
名称(英語) Matera
住所 Matera, MT, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.comune.matera.it/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

豊富な料理を楽しむプーリア州のグルメ

豊富な料理を楽しむプーリア州のグルメ

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プーリア州は料理が美味しい地域として知られています。
パスタや野菜などプーリア産のものを使った料理が自慢。
太陽と海の恵みをいっぱい受けたプーリアならではの料理を紹介します。

耳の形がかわいいオレキエッテ

耳の形がかわいいオレキエッテ

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イタリア語で耳をオレッキエと呼びますが、その耳の形に似ていることからこのパスタの名前がつきました。
小ぶりで固めのパスタでプーリア州ではよく料理に登場します。
真ん中にくぼみがありソースが絡みやすいのが特徴。
よく合うソースとしては定番のトマトソースの他に、カブの葉を絡めるのもプーリア州で定番の食べ方です。
ブロッコリとソーセージも人気の取り合わせ。
乾燥オレキエッテをお土産に自分流のアレンジを楽しみましょう。

海を味わうシーフード

海を味わうシーフード

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美味しいものが揃うプーリア州の中でもおすすめしたいのがシーフード。
どの町も海から近いので新鮮な魚介類を使った料理が食べられます。
中でもムール貝は料理によく使われる具材の一つ。
またターラントではカキの養殖も行われています。
新鮮さは折り紙付きでなんと日本のように生でシーフードを食べることもできるんです!それ以外にも日本の棒鱈のようにタラの塩漬けバカラも伝統料理。
チーズの香りとともに食べる日本と似た料理を味わってください。

色々な種類を試したいチーズ

色々な種類を試したいチーズ

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プーリア州のチーズは牛乳はもちろん、羊のミルクからできたものがあり、豊富な種類を楽しむことができます。
羊のミルクから作るものとしてはペコリーノやカネストラート、そして通常牛乳から作られるスカモルツァもプーリア州では羊のミルクで作られます。
料理でよく使用されるリコッタは定番。
そしてぜひ食べて欲しいのがモッツアレッラとブッラータ。
特に中がミルクのようにトロッとしているブッラータは新鮮でないと食べられないもの。
ぜひ現地で味わってください。

食事を締めくくるデザート

食事を締めくくるデザート

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イタリア語では「甘いもの」を意味するドルチェの名で呼ばれるデザート。
消化を促進するものとして、しっかり食事の一部としての役割を果たしています。
中でも揚げパンにカスタードの乗ったゼッポラは人気の一つ。
カロリーは見るからに高いですが、食べてみる価値ありです。
またクリーム好きの人におすすめしたいのがパスティッチョット。
外側はパイのようですが中にはクリームがたっぷり。
プーリア州では朝ごはんとしても人気です。

食卓に欠かせないプーリア州のワイン

食卓に欠かせないプーリア州のワイン

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イタリアでは食卓に欠かせないものの一つ、ワイン。
イタリアで生産されるワインの17%がここプーリア州で生産されています。
プーリア州のワインとして挙げたいのがプリミティーボ・ディ・マンドゥーリアです。
イタリアではワイン含む食品に厳しい基準があり、ターラントとブリンディシで生産されたものがこのブランドを名乗ることが許されています。
赤ワインの中でもフルーティでスパイシーなのが特徴。
羊のミルクでできたチーズ、ペコリーノやデザートにも合わせることができるワインです。

プーリア州へ行こう!便利情報

プーリア州へ行こう!便利情報

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実際にプーリア州に行くのに気になる天気や所要時間など、旅行に必要な便利情報を紹介します。

どれくらい必要?観光所要時間

どれくらい必要?観光所要時間

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プーリア州は南北に長く、場所によって雰囲気が異なりどこも見どころが満載です。
入り口としては州都のバーリやブリンディシになると思いますが、観光名所のアルベロベッロへや洞窟住居のマテーラへはバーリから私鉄で1時間半、バロック建築が美しいレッチェへは特急で1時間20分程度。
ローマからバーリまでが4時間ということを考えると、宿泊してゆっくりとプーリア州の各地を見て回るのがおすすめの観光です。
南イタリアを満喫するつもりで数日予定しておくのがいいでしょう。

プーリア州の天気

プーリア州の天気

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イタリアは全般的に日差しが強いのが特徴。
中でも南に位置するプーリア州は肌に刺さるように日差しを感じます。
太陽の光はもちろん、ここの特徴は乾燥した空気。
夏は日照時間も長いので、昼間は休むようにしてください。
実際お店も13時ごろから16時頃までは閉まり、街は人通りも少なくなり閑散とします。
19時頃からまた人通りが増え、夜は賑わいます。
反対に冬は比較的過ごしやすく、観光客も少ないのでゆっくり観光雨することができます。

何を持っていく?気になる持ち物

何を持っていく?気になる持ち物

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季節を問わず持って行って欲しいのが日焼け止め、サングラス、そして帽子です。
というのは冬は夏ほどでないにせよ、日本の本州での一般的な日差しに比べて南イタリアの日差しは強く感じます。
そして特に日差しが気になる方は羽織るものを持っていくのがおすすめです。
また、マテーラやオストゥーニなどは坂があるので、歩きやすい靴が快適。
それ以外は荷物は軽いほうがいいので、小さなポーチなど歩くのに便利なグッズを用意しておきましょう。

ツアーの利用

ツアーの利用

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とんがり帽子のようなアルベロベッロのトゥルッリを見たいけど時間がない!と思う人にはツアーの利用がおすすめです。
プーリア州はイタリアの南東に位置するので、一番近い主要都市はナポリ。
ナポリから1日ツアーを利用すれば往復の交通を心配することなく効率よくアルベロベッロを訪れることができます。
また、アルベロベッロに泊まっているけど、その他のプーリア州の町も見たい!という方にはマテーラやオストゥーニへのツアーもあります。
プーリア州のワイナリー訪問も付いているので、目も舌も楽しめること間違いなしです。

お土産はなにがいい?

お土産はなにがいい?

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旅行に行ったら楽しかった思い出にお土産を持って帰りたいもの。
美味しかったプーリア州の料理を日本でも食べたい人にはパスタのオレキエッテやチーズを持って帰りましょう。
スカモルツァやカチョカヴァッロなどは持ち運びにも便利です。
チーズに合うプーリア産のワインもお忘れなく。
思い出を長く残したい人には、プーリア特産の紙粘土細工や伝統的な刺繍、そしてレッチェの町で作られている陶器がおすすめ。
部屋に飾って美味しいワインを傾けながら楽しかった旅行を思い出すのにぴったりです。

イタリアのイメージを覆すプーリア州へ!

イタリアといえばローマの遺跡やヴェネツィアのゴンドラ、そしてミラノのファッションと洗練された建築や芸術のイメージが強いと思います。
対してここプーリア州はローマ時代から栄えた地域でありながら、どこか土の匂いがします。
アルベロベッロのトゥルッリ、マテーラの洞窟住居、オストゥーニの白い壁など土地ごとの特徴を生かした建築は、通常のイタリアのイメージを覆すものです。
強い日差しと乾燥した空気、過酷な環境の中で人々が繋げてきた伝統を感じてみてはいかがでしょうか?
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