政府公認観光ガイドが伝授!愛の小道を歩きたいチンクエテッレ

イタリア半島の北西リグーリア州。南フランスから続くこの海岸線はイタリアン・リヴィエラと呼ばれリゾート地として人気です。中でも人気なのが世界遺産にも登録されたチンクエテッレ。海に突き出た岩場に色とりどりの家が並ぶ様子は写真などで注目され、今では多くの観光客が訪れるイタリアでも人気の観光地になりました。周りにも足を伸ばしてみたい町がたくさん。チンクエテッレとリヴィエラのリゾートの魅力を紹介します。

チンクエテッレ 5つの漁村の紹介

チンクエテッレ 5つの漁村の紹介

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チンクエテッレとは「5つの土地」という意味のイタリア語です。
その名前通り5つの漁村が並びます。
その歴史とひとつひとつの村について解説します。

チンクエテッレってどんなところ?

チンクエテッレってどんなところ?

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チンクエテッレの特徴は切り立った崖に立つ色とりどりの家。
どの家も違った色で塗られていますが、これは村の漁師たちが遠く沖合からでも自分の家を見分けることができるから。
これら5つの村ができたのは11世紀頃と言われていますが、村と村を結ぶ陸路ができたのはなんと1920年代。
それまで900年近く村と村を結ぶのは船でのアクセスのみでした。
そのため今でも村の中は道が狭く、住民同士のつながりが強いのが特徴です。

リゾート気分を味わえるモンテロッソ・アル・マーレ

リゾート気分を味わえるモンテロッソ・アル・マーレ

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5つの漁村の中で一番西側にあり、一番大きい集落なのがこのモンテロッソ・アル・マーレ。
もともとは漁業とワインの生産を行っていた小さな村でした。
チンクエテッレが注目されるようになってから開発が進み、現在ではリゾート地として多くのホテルやレストランが並ぶようになりました。
というのもここはチンクエテッレの中で唯一の砂浜が広がる村なのです。
ビーチにあるモンテロッソの巨人と呼ばれる彫刻は14mもの大きさ。
海にふさわしく海の神ネプチューンを表しています。

モンテロッソ・アル・マーレの住所・アクセスや営業時間など

名称 モンテロッソ・アル・マーレ
名称(英語) Monterosso al Mare
住所 Monterosso al Mare, SP, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.comune.monterosso.sp.it/hh/index.php
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

山の上の教会から見たいヴェルナッツァ

山の上の教会から見たいヴェルナッツァ

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リグーリア州の州都ジェノヴァ。
ここは海洋都市として中世からルネサンスにかけて大きく栄えました。
そのジェノヴァの拠点となったのがこのヴェルナッツァです。
突き出た岬を先端にして小さな湾を築いている魅力的な景色を一番楽しめるのは山の上から。
この村から約1時間登ったレッジョ教会からはぶどう畑と海、そしてヴェルナッツァのカラフルな家並みを見ることができます。
健脚の方はぜひ絶景を見に山の上まで登ってみませんか?

ヴェルナッツァの住所・アクセスや営業時間など

名称 ヴェルナッツァ
名称(英語) Vernazza
住所 Vernazza, SP, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.comune.vernazza.sp.it/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

ぶどう畑が広がるコルニーリア

ぶどう畑が広がるコルニーリア

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海に面したチンクエテッレは美味しいシーフードが名物。
そしてそれにぴったりの白ワインがここで生産されるシャケートラです。
ここコルニーリアは海抜100mに築かれた村で、チンクエテッレの中で唯一海辺に面していない町。
その代わりここはワインを生産するためのぶどう畑が広がります。
この高い位置にある村にたどり着くためには382段の階段を登っていきます。
村の中の道は狭く情緒たっぷり。
5つの村の真ん中に位置するので、両側に見える残り4つの村を楽しめます。

コルニーリアの住所・アクセスや営業時間など

名称 コルニーリア
名称(英語) Corniglia
住所 Corniglia, SP, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.cinqueterrecorniglia.com/en/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

イルミネーションを楽しみたいマナローラ

イルミネーションを楽しみたいマナローラ

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隣のコルニーリアの次に小さい村がこのマナローラ。
世界遺産で注目されるまでは農業と漁業を営む小さな町でした。
現在は東隣のリオマッジョーレへと続く愛の小道の入り口として観光客に大人気。
20世紀に入ってガラッと変わったこの村のもう一つの見どころはクリスマスイルミネーション。
村の段差を利用してキリスト降誕のシーンがライトで再現されます。
早い日暮れを利用してこの村ならではのイルミネーションを楽しんでみてはいかがでしょうか?

マナローラの住所・アクセスや営業時間など

名称 マナローラ
名称(英語) Manarola
住所 Manarola, SP, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.lecinqueterre.org/manarola.php
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

写真スポットがたくさんのリオマッジョーレ

東からチンクエテッレを旅する時にに入り口となるのがこのリオマッジョーレです。
13世紀にジェノヴァ共和国と同盟を結んだのがこの村の最初の記録。
バスツアーや電車などさまざまなアクセス方法がありますが、ここでぜひ行って欲しいのが船着場。
チンクエテッレの代名詞でもあるカラフルな建物が並んでいるのを見ることができる絶景スポットなんです。
小さい村ですが、場所によって景色が変わるのが魅力の一つ。
自分なりのお気に入りスポットを見つけて写真を撮ってみましょう。

リオマッジョーレの住所・アクセスや営業時間など

名称 リオマッジョーレ
名称(英語) Riomaggiore
住所 Riomaggiore, SP, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.comune.riomaggiore.sp.it/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

隣の村の恋人に会いに行ける「愛の小道」

隣の村の恋人に会いに行ける「愛の小道」

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チンクエテッレの東の端リオマッジョーレから隣のマナローラまで約1kmをつなぐ遊歩道があります。
「愛の小道」と呼ばれるのは船でしかアクセスができなかった村同士をこの道が結んだことにより、若い恋人同士が会えるようになったことに基づきます。
眼下にぶどう畑と岸壁に当たって砕ける波を見ながら歩く30分程度の遊歩道。
入り口はリオマッジョーレ駅からエレベータで行けるので便利です。
たどり着いたマナローラからはさらにコルニーリアへ1時間。
健脚の方はぜひチャレンジしてください。

愛の小道の住所・アクセスや営業時間など

名称 愛の小道
名称(英語) Via dell’Amore
住所 Via dell\’ Amore, Riomaggiore, SP, Italia
営業時間・開場時間 24時間
利用料金や入場料 無料
参考サイト http://www.cinqueterreriomaggiore.com/it/guida/via-dell-amore
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

どうやって行くの?アクセス方法

どうやって行くの?アクセス方法

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チンクエテッレへのアクセスは電車、車、船があります。
どんなルートでどんな風にアクセスできるかを紹介します。

電車でアクセスしよう!

電車でアクセスしよう!

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チンクエテッレに電車が通るようになったのは19世紀。
西の港町ジェノヴァから東の軍港であるラ・スペツィアまで線路を引いたのがはじまりです。
メジャーな観光地からアクセスする場合、このどちらかで乗り換えることになります。
フィレンツェからであればラ・スペツィアで、ミラノからであればジェノヴァでそれぞれ乗り換え。
ラ・スペツィアからリオマッジョーレまでは20分、ジェノヴァからモンテロッソ・アル・マーレまでは1時間程度。
ハイシーズンになると直通の電車が出ることもあるのでチェックしてみましょう。

車を使うと便利

車を使うと便利

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車の運転ができる方はレンタカーを借りて旅行するのをおすすめします。
フィレンツェやミラノなど主要都市から電車でアクセスする場合、乗り換えが必要で本数も限られているのでチンクエテッレ間を行き来するのが不便。
その点、車は時間の制約がないのが利点です。
またチンクエテッレの近くにはラ・スペツィアやポルトヴェネレなど寄ってみたい町があります。
自由が利くレンタカーでリグーリア州からフランス国境まで行くのも楽しい旅行です。

ツアーの利用

ツアーの利用

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世界遺産に登録されてから大人気のチンクエテッレ。
アメリカ人の観光客から火がつき、最近では毎日フィレンツェなど主要都市からバスでの日帰りツアーが出ています。
朝に集合場所から出発してバスに乗ってチンクエテッレを効率よく回ることができます。
英語のツアーが多いですが、日本語対応していることもあります。
筆者も通訳としてお手伝いすることもしばしば。
時間が限られていて日帰りで効率よく回りたい方にオススメです。

昔ながらの船で行こう!

昔ながらの船で行こう!

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チンクエテッレが世界遺産に登録されるようになったのは船でしかアクセスできないため、独自の街並みが保存されたから。
現在は電車や車でのアクセスができるようになりましたが、ほんの1世紀前までは海からのアクセスのみ。
せっかくなので当時の気分を味わいながら船で訪れてみませんか?東からはラ・スペツィア、西からはポルトフィーノやジェノヴァから遊覧船が出ています。
情緒たっぷりのチンクエテッレの船旅を味わってください。

チンクエテッレで味わう!グルメ情報

チンクエテッレで味わう!グルメ情報

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チンクエテッレはその地形を利用したシーフードとワインが有名です。
そのほかにも近年注目されるジェラートなど食べておきたいグルメを紹介します。

岸壁のぶどう畑から採れた白ワイン シャケトラ

岸壁のぶどう畑から採れた白ワイン シャケトラ

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海からすぐ断崖絶壁になっているチンクエテッレ。
そのため独特の景観の建物が生まれました。
そしてこの断崖絶壁が産み出したもう一つの景観がぶどう畑です。
長い年月をかけて作られた段々畑で育てられたぶどうを元に生まれたのがシャケトラと呼ばれる甘口の白ワイン。
ここで採れるシーフードにぴったりのワインです。
イタリアの食品の原産地認定制度DOCのラベルがついたワインが目印。
厳しい地形の中人々が育んできた味を堪能してください。

海ならではの味覚 豊富なシーフード

海ならではの味覚 豊富なシーフード

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20世紀まで船でしかアクセスができなかったチンクエテッレ。
漁業は主要な産業でした。
現在でも新鮮で美味しいシーフードが食べられます。
モンテロッソ・アル・マーレのアンチョビはヨーロッパの産地認定制度お墨付き。
そしてここで何より味わって欲しいのはムール貝。
フライにしたものにレモンを絞って食べると爽やかな風味が口いっぱいに広がります。
そして家庭の味はムール貝のトマト煮込み。
こちらもぜひチンクエテッレの白ワインと一緒にどうぞ。

イル・チリエージョの住所・アクセスや営業時間など

名称 イル・チリエージョ
名称(英語) Ristorante il Ciliegio
住所 Localita’ Beo, 2, 19016 Monterosso al Mare SP
営業時間・開場時間 18:00−23:00
利用料金や入場料 予算30ユーロ〜
参考サイト https://www.ilciliegiocinqueterre.com/
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バジルの香りを楽しみたいジェノヴェーゼ

バジルの香りを楽しみたいジェノヴェーゼ

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チンクエテッレは地形上、近くのジェノヴァの海上要所としての役割を果たしました。
ジェノヴェーゼとはジェノヴァ風という意味ですが、パスタソースではフレッシュバジルにニンニク、オリーブオイルと松の実に羊のミルクから作ったペコリーノチーズを練ったもの。
ここチンクエテッレでも名物の料理です。
イタリアならではのフレッシュなバジルの香りが特徴。
旬の夏にたっぷりのバジルの香りと冷えた白ワインで味わいたい一品です。

地元のはちみつから作ったジェラート

地元のはちみつから作ったジェラート

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チンクエテッレは夏のリゾートとしても大人気。
そして夏のイタリアで欠かせないのがジェラートです。
そんな観光客の心を満たしてくれるのがチンクエテッレで採れたはちみつから作ったジェラート。
空気の良い環境で段々畑に咲くエリカの花から採れたはちみつは、味だけでなく品質もいいものです。
チンクエテッレの真ん中の小さな町コルニーリアのジェラート屋さんで、この地元の恵みたっぷりのはちみつを使ったジェラートを食べてしばし涼んでみてはいかがでしょうか?

Alberto Gelateriaの住所・アクセスや営業時間など

名称 Alberto Gelateria
住所 Via Fieschi, 74, 19018 Corniglia SP
営業時間・開場時間 10:00−22:00
利用料金や入場料 ジェラート3.50ユーロ〜
参考サイト https://www.facebook.com/Alberto-Gelateria-Corniglia-Cinque-Terre-950794271612938/
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チンクエテッレから足を伸ばして行きたい町

チンクエテッレから足を伸ばして行きたい町

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海に面した景色が広がるリグーリア州は見どころがいっぱい。
チンクエテッレから足を伸ばして訪れてみたい町を紹介します。

女神の港 ポルトヴェーネレ

女神の港 ポルトヴェーネレ

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イタリア語で「ヴィーナスの港」を意味するポルトヴェーネレ。
ここは名画「ヴィーナスの誕生」のモデルと言われる美女シモネッタの出身地でもあります。
もともとは近郊ジェノヴァの要塞の一つとして建築された町ですが、その景観の美しさからチンクエテッレとともに世界遺産に登録されました。
岬のサン・ピエトロ教会は13世紀に建てられたもので、ロッジャからはチンクエテッレや大理石の産地として有名なカッラーラまで見渡すことができる絶景スポットです。

ポルトヴェーネレの住所・アクセスや営業時間など

名称 ポルトヴェーネレ
名称(英語) Portovenere
住所 Portovenere, SP, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.prolocoportovenere.it/
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青の洞窟がある小島群

青の洞窟がある小島群

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チンクエテッレとともに世界遺産に登録されているのが3つの島からなる小島群。
ポルトヴェーネレの前の海に浮かんでいます。
小さな島ですが、中世に修道院だった跡があるのが特徴。
そしてなんと一番大きなパルマリア島には青の洞窟があるのです。
残りのティーノ島、ティネット島含めてこれら小島群の魅力は手の入っていない自然。
松やブナの森にはタカやワシが住み、海側にはカモメの姿を見ることができます。
そして一番小さいティネット島にはこの島でのみ生息するトカゲの姿もあります。
入島できる箇所は限られていますが、遊覧船で一部アクセス可能です。

青の洞窟の住所・アクセスや営業時間など

名称 青の洞窟
名称(英語) Grotta Azzurra
住所 Via Grotta Azzurra, 80071 Anacapri NA
営業時間・開場時間 9:00−17:00 冬期休
利用料金や入場料 13ユーロ(ツアー料金別)
参考サイト http://www.cittadicapri.it/it/s/la-grotta-azzurra-2
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国際スター達も訪れるポルトフィーノ

国際スター達も訪れるポルトフィーノ

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イタリアのビーチはスターやセレブ達に大人気。
ポルトフィーノもそんなビーチの一つ。
チンクエテッレとジェノヴァの間にあり、世界各国からセレブ達がヨットで訪れます。
三日月型の湾にはそんなヨットでいっぱいになり、カラフルな建物と一緒にポルトフィーノの光景を作っています。
世界的に有名なリゾート地となりましたが住民は約500人という小さな村。
今でも道を歩くとおばあちゃん達が伝統的なレース編みをしています。
そんなのんびりとした気分を味わいながらゆっくりするのにぴったりです。

ポルトフィーノの住所・アクセスや営業時間など

名称 ポルトフィーノ
名称(英語) Portofino
住所 Portofino, GE, Italia
営業時間・開場時間
利用料金や入場料
参考サイト http://www.comune.portofino.genova.it/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

チンクエテッレ便利情報

チンクエテッレ便利情報

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実際にチンクエテッレに行ってみたくなった方のための便利情報を紹介します。

気になるお天気

気になるお天気

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イタリアン・リヴィエラの一部をなすチンクエテッレ。
夏は暖かい気候を求めてたくさんのリゾート客が訪れます。
その期待を裏切らず太陽が降り注いで青空が広がります。
海からの照り返しもあるので日差し対策は必須。
トレッキングを楽しみたい方は水を持って歩くようにしましょう。
そして冬でも比較的暖かい気候なのがこの地域の特徴。
観光客もぐっと減るので、冬の旅行を計画されている方にはもってこいのシーズンです。

何を持って帰る?オススメのお土産

何を持って帰る?オススメのお土産

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旅行で頭を悩ますのがお土産。
旅行の楽しい思い出を持って帰りたくて迷ってしまうと思います。
チンクエテッレから持って帰りたいものの一番はきっとこの風景ですが、帰国して写真を見ながら味わいたいのがチンクエテッレの段々畑からできた白ワイン。
口に含めば海を見渡すように広がるぶどう畑を思い出すことができます。
モンテロッソ・アル・マーレのアンチョビも一緒に持って帰ってアテにすれば、日本でもチンクエテッレを再現できること間違い無しです。

海と生きてきた人達の努力の結晶 チンクエテッレ

海から切り立った崖に色とりどりの建物が立つチンクエテッレ。
世界遺産には自然遺産と文化遺産がありますが、このチンクエテッレは文化遺産。
それは厳しい自然を前に人々が工夫して家を建て、段々畑を築き、ワインを生産してきたという歴史が評価されたから。
絵のような美しい風景は自然の恵みであると同時に、それを受け入れ時には厳しい状況も知恵と努力で乗り切ってきた人々の努力の賜物でもあります。
そんな歴史を感じながら潮風に吹かれてみてはいかがでしょうか?
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