【長野県】あの松尾芭蕉も訪れた!日本の棚田100選「姨捨(おばすて)の棚田」の絶景!

長野県千曲市にある「姨捨(おばすて)の棚田」は国の名勝・重要文化的景観として指定され、日本の棚田100選に選ばれています。特に5月下旬から田んぼには水が入れられ、一か月ぐらいの間は空を美しく映す水鏡が見られます。また満月の夜には棚田一枚一枚に月が映る「田毎の月」を求めて、美しい写真を撮りに全国から多くの人々が訪れる人気スポットとなっています。またあの松尾芭蕉も「田毎の月」を見に訪れ、その美しさを俳句に残しています。

JR篠ノ井線「姨捨駅」からスタート!

98404:JR篠ノ井線「姨捨駅」からスタート!

撮影/橋詰 真紀

信州在住旅ライターの橋詰真紀です。
今回は長野県内でも有名な千曲市にある「姨捨の棚田」。
棚田は5月下旬からひと月ほどの間だけ、美しい水鏡が見られます。
この時期を逃してはならないと、早速やってきました!まずは姨捨駅についてもちょっとご紹介。
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撮影/橋詰 真紀

姨捨(おばすて)の名前の由来は?

98418:姨捨(おばすて)の名前の由来は?

撮影/橋詰 真紀

姨捨(おばすて)で思い出すのが、昔話の「姨捨山」。
そう、ここがあの姨捨伝説の由来の場所なのだそう。
あの昔話では、ある年齢になるとおばあちゃんを山に捨てなきゃいけないという話でしたよね。
どうやらこの地域は、昔貧しい暮らしで口べらしのために年寄りを野山に捨てたという事のようです。
よく考えてみると、かなり怖い話ですね。

鉄道ファンなら誰もが知っている?!篠ノ井線姨捨駅の「スイッチバック」

98407:鉄道ファンなら誰もが知っている?!篠ノ井線姨捨駅の「スイッチバック」

撮影/橋詰 真紀

全国的にも数少ない「スイッチバック方式」の姨捨駅。
スイッチバックを簡単に説明すると、姨捨駅のような標高547mの山間部に駅を設置した場合、線路の傾斜が急になってしまいます。
そのため電車には馬力が必要でした。
これを解消するためにゆるい傾斜をジグザグに上っていく形式が作られたのだそう。
まず写真のように電車がホームには入ってきます。

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撮影/橋詰 真紀

次に一旦来た方向に電車が戻って、スイッチバックして進行方向へ。
電車内では姨捨駅で一旦止まった後に、バックしてまた進むという不思議な体験をする事ができます!ちなみにこの体験ができるのは、普通電車だけで特急や快速はスルーしてしまうのでご注意くださいね。

姨捨駅記念入場券を購入

98410:姨捨駅記念入場券を購入

撮影/橋詰 真紀

実は姨捨駅の構内に入るのには入場券は必要ありません。
無料で入ることができますがせっかくなので来た記念に入場券140円を購入。
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撮影/橋詰 真紀

ホームからは善光寺平や棚田を一望でき、この景観は日本三大車窓の一つにもなっています。
また最近では豪華寝台列車「トランスイート四季島」も立ち寄り、姨捨の夜景を楽しみながらお酒と地元のジビエなどの料理が飲める「夜景バー」も登場。
こちらは四季島を利用する方のみとのことで、こんな贅沢なひととき一度は体験してみたいものです。

姨捨駅から棚田までは歩いて行けます。駐車場は?

98412:姨捨駅から棚田までは歩いて行けます。駐車場は?

撮影/橋詰 真紀

姨捨駅から棚田までは約1キロ。
しかしこの日の気温はなんと30℃を超え、いつもならば歩くのですがあまりの暑さに心が折れまして棚田の近くの姨捨観光会館まで車でブーンと。
姨捨観光会館前の駐車場は広く50台ほど無料で利用できますのでおススメ。
入口にはこんなにわかりやすいマップが。
これを参考に散策してみました。

芭蕉や多くの歌人の句碑がある「長楽寺」

98413:芭蕉や多くの歌人の句碑がある「長楽寺」

撮影/橋詰 真紀

姨捨観光会館駐車場からすぐ、松尾芭蕉をはじめとした多くの歌人の歌碑や句碑がある「長楽寺」に立ち寄りました。
かやぶき屋根の懐かしい感じのお寺ではスケッチをする方の姿も。
芭蕉の句碑はどれ?と探していると。
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撮影/橋詰 真紀

ありました!上に芭蕉って書いてある!
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撮影/橋詰 真紀

やっぱり姨捨伝説とリンクしている気が?!

いよいよ姨捨の棚田へ

98417:いよいよ姨捨の棚田へ

撮影/橋詰 真紀

長楽寺を後にして、いよいよ棚田へ進みます。
棚田周辺はこうした案内板も多く迷うことはありません。
遊歩道のようになっていていますが、さすが傾斜地にある棚田だけあって結構な急こう配です。
歩くときはスニーカーなどがおススメ。
雨上がりは、ぬかるんでいる場所もあります。
この時期は日差しも強いので水分補給もしっかりと。

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撮影/橋詰 真紀

途中には棚田や善光寺平を見下ろせる、休憩スポットもあります。

姨捨の棚田はどのくらいあるの?見頃は?

98420:姨捨の棚田はどのくらいあるの?見頃は?

写真/千曲市酒井様ご提供

姨捨の棚田は東京ドームの敷地10倍の約40ヘクタールに、なんと約1500枚!空の青さと水田に映り込んだ様子が素晴らしく美しい!感動的です。
こちらは朝方の棚田の様子。
見頃は5月末に水田に水が張られその後一か月程はこのような美しい景色が見られます。
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撮影/橋詰 真紀

日中の棚田はこんな感じ。
斜面に小さな棚田が階段状に作られています。
懐かしい田園風景が広がります。
この日は山沿いがかすんでいますが、天気が良ければ戸隠連邦・黒姫山・妙高山・飯縄山・斑尾山や志賀高原の山々も見渡せるとのこと。
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撮影/橋詰 真紀

今年の「田毎(たごと)の月」が見られる日はいつ?

98427:今年の「田毎(たごと)の月」が見られる日はいつ?

撮影/橋詰 真紀

2017年の満月は6月9日。
天気が良ければ棚田一枚一枚に月が映る「田毎(たごと)の月」が見られるかも?この時期は、毎年多くカメラマンの方々が訪れます。
なお夜は周辺に街灯などはありませんので、ライトなどを持参してご準備ください。

名勝四十八枚田地区にある「田毎観音」

98435:名勝四十八枚田地区にある「田毎観音」

撮影/橋詰 真紀

棚田の中を散策していたら、姨捨十三景の一つ「田毎観音」様に出会いました。
田んぼの真ん中に佇む姿はこの棚田を守り続けてくれている気がします。
姨捨十三景とは姨捨周辺の13か所の風景や物で、これをすべて見つけてみるのも楽しそう。

名勝「姪石(めいし)地区」にある「姪石(めいし)」

98442:名勝「姪石(めいし)地区」にある「姪石(めいし)」

撮影/橋詰 真紀

同じく姨捨十三景の一つ「姪石(めいし)」大きなごつごつした岩の上に石仏が。
善光寺の方を向いているそうです。
どうやらこの岩はこの棚田の裏手にある三峰山が500~300万年前に噴火して、その溶岩が固まったものなのだそう。
なんだか棚田の真ん中にあって不思議な感じ。

棚田にはオーナー制度がある

98484:棚田にはオーナー制度がある

撮影/橋詰 真紀

姪石(めいし)地区では棚田の脇に名前が書かれています。
これは平成8年から始まった「棚田貸します制度」(棚田オーナー制度)。
棚田の保全や都会の人々と農村の交流を進めるため制度です。
オーナーになると田植え・草刈り・稲刈り・脱穀の行事に参加して、収穫したお米は全部自分のもの!自分で苦労して作ったお米を食べられるなんて、なんて贅沢!興味のある方はぜひチャレンジしてみては?

中秋の名月の頃(9月)には、棚田のライトアップが行われる

98485:中秋の名月の頃(9月)には、棚田のライトアップが行われる

撮影/橋詰 真紀

毎年中秋の名月の頃「信州さらしな・おばすて観月祭」では、俳句大会をはじめ姨捨の棚田周辺がライトアップされるイベントが行われます。
普段の姨捨からの夜景も長野平を一望でき美しいのですが、この時期はさらに名月と棚田の美しさが際立ちます。
(写真は姨捨公園からの夜景)

姨捨棚田までの電車・車でのアクセス

・電車の場合

JR篠ノ井線姨捨駅より徒歩10分。
(約1キロ)

・車の場合

長野自動車道 更埴I.C.より、車で15分。

長野自動車道 姨捨SA下り線 スマートインターチェンジから車で7分程。
※上り線からは姨捨スマートインターチェンジの利用はできませんのでご注意ください。

さあ「姨捨の棚田」を見に出かけよう!

98487:さあ「姨捨の棚田」を見に出かけよう!

写真/千曲市酒井様提供

まさに日本の原風景とも呼べる「姨捨の棚田」。
小さな棚田には作業用の機械などは入ることができないため、今でも農作業はすべて手作業で行われています。
しかも傾斜も急なため、ここを維持管理するのは非常に手間がかかります。
「姨捨の棚田」の風景は、地域の皆さんの努力によって守られているのです。
これからも守っていきたい長野県の財産の一つです!ぜひあなたも!この美しい姨捨の絶景を見に出かけてみてはいかがですか?