夢に見た海外留学。英語が上達しないのは何故?

多様化してきている留学のスタイルですが、主なものとしては、語学留学を始め、高校留学、大学・大学院留学、専門留学、親子留学などがあると思います。海外に留学するとなると、英語圏であれば毎日英語に触れることになりますが、中には「全く英語が上達しなかった」という人も少なくないのが現状です。それは何故なのか? 今回は、オーストラリアとニュージーランドに留学経験のある筆者が、その理由について検証していきたいと思います。

理由は様々!海外留学をするそれぞれの目的

海外生活を夢見る人にとって、留学というのはまさに理想郷。
あれがしたいこれがしたい、こうなりたいああなりたい、という想像は尽きないかもしれません。
もちろん現実と理想は異なってしまったり、時に正反対になったりもします。
そんな海外留学、もちろん語学留学や高校留学、大学・大学院留学などそのスタイルは様々。
ただ留学をする上で重要になってくるのは、「何をモチベーションとするか」です。
海外留学を目指している方は、自分のやる気がどう引き起こされているか、以下でご紹介する理由を参考に、ぜひ一度考えてみて下さいね。

グローバル社会の波に乗るため「語学力の向上」

海外留学を決行する方で最も多いのは、恐らくこの「語学力の向上」を目的とした方かもしれません。
語学力はそれ自体が目的ですし、その他高校や大学、専門学校などの専門留学にしても、現地の言葉で学ばなければいけないわけです。
最初から完璧な言語を操る方はそういないでしょうから、必ず誰もが通る道ということになりますね。

あくまでも「語学力の向上」という目的、モチベーションを常に頭に置いている方は、おのずと自分が取らなければいけない行動は見えてくるはずです。

国際感覚を養うため「異文化交流」

2020年に東京オリンピックも迫りつつある現在、日本もグローバル化の波に呑み込まれるのは避けられません。
その際に語学力が必要になってくるのはもちろん、なんと言っても国際感覚も重要になってきます。
国際感覚とは何か、という点においては人によって違うかもしれませんが、海外では日本の常識が通じない、といったことがよくありますよね。
それは相手にとっても同じこと。
そのため、相手の感覚やマナー、常識などが違ったとしても、寛容な姿勢で受け入れられる柔軟さが必要となってくるのです。
海外留学をすれば、最初のうちは特にカルチャーショックの連続でしょうから、現地の人、また海外からの留学生などと交流し、異文化についてより深く知ることが出来ます。
そしてそれは今後のキャリアにも必ず役立つはずです。

強くなるため「自分への挑戦」

海外留学は、孤独との戦いと言っても過言ではありません。
日本にいればこれまでに培ってきた人間関係があるわけですが、それらを全て置いていくということは、海外ではゼロからのスタートです。
家族どころか友人も知り合いすらいない、そのような環境で耐え抜くには、強い忍耐力と根気、そして努力が欠かせません。
もちろんしばらくすれば現地でも自分なりの交友関係が広がってくるものですが、自分の身は自分で守るしかない、という環境に変わりはありませんから、出発前と帰国後では見違えるほどに強い自分に出会えるでしょう。
自分への挑戦をしたい方に、海外留学はうってつけなのです。

キャリアアップなどに役立てるため「選択肢を増やす」

卒業後の進路に悩んでいる方や、今の仕事よりもキャリアアップを望む社会人の方も、海外留学を目指す方の中には多くいます。
私達は世界情勢に倣ってグローバル化の真っ只中にいますが、日本という国自体は、日本語のみを公用語として指定している単一言語国家。
他国に比べ、英語が出来る人口も少ないと思います。
そのイメージはやはり外国人も持っているようで、私が海外留学をしていた際は、「日本人なのに英語が出来るなんて…」と驚かれたほどでした。

今や小学校でも英語教育が必修化されたりなど、今後の日本は「英語が出来て当然」の国となる可能性もあります。
また、中国語も世界で最も多く話される言語としてよく目にすることになるでしょう。

そうなる前の今、他言語をマスターしておけば、今後のキャリアアップや就職活動などにも役に立ちますよ。

英語が上達しない理由

もしかしたら海外留学を希望する方の中には、「留学をしても語学力は上がらない」「意味はなかった」など、ネガティブな意見を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。
特に、インターネットなどでリサーチを掛けると、必ずそういった類の情報が出てきます。
しかしこの「英語が上達しなかった」というのには、それなりの理由があるのです。
「何故」というのを理解すれば、自分がそうならずに済むように出来ますから、ぜひ挑戦してみて下さいね。

インプットが足りない

まず、そもそも知識が足りていない人。
人は「英語が出来る」という表現を用いたとき、「英語が話せる」というような意味で使うことが多いかと思います。
そのためつい留学中も発話に集中してしまいがちなのですが、ここで落とし穴なのが、語彙力や文法などの基礎情報が不足している場合です。

インプットがしっかりとしていなければ、アウトプット出来るものはありません。
海外留学をして現地に滞在していても尚、勉強は必要なのです。

これが出来ない人と出来る人とでは会話の内容が全く違います。
出来なかった人は買い物や友人との簡単なコミュニケーションなど、英語を使える場面が限られてきてしまうため、後々「留学しても英語は話せない」ということになってしまうわけですね。

間違えることを恐れてしまう

日本でよくありがちなのが、こちら。
完璧を追い求めるあまり、文法や発音など、「間違えること」を恐れてしまうのです。
私が最初に留学した際は高校生だったのですが、現地の高校に英語も満足に出来ないまま飛び込んだため、このタイプの学習者となってしまいました。
そうするとやはり、どうしても伸びしろには限界が見えてきてしまうのです。

間違いを恐れるあまり会話にも消極的になり、勉強はしてもそれを練習する場所がない、という風になってしまいます。
せっかく海外留学に行くのですから、思い切り自由に、何にでもチャレンジしてしまいましょう!

受け身になってしまう

海外留学生活において、これが最もありがちで、してはいけないことです。
日本ではもしかすると、ひとりでいる外国人留学生に周りが声を掛けたりする様子などを見掛けたことがあるかもしれませんね。
しかし海外では「話し掛けてもらえるのを待つ」という行為は全くの無駄です。
積極性があれば必ず上達するというものでもありませんが、留学する国によっては、ひとりでいる人を誘ってあげる、という考えがないところも。
これは決して意地悪をしているわけではなく、ただ文化や価値観が違うだけなのです。

現地で人間関係を築くことは英語上達への一歩ですから、内向的な人やコミュニケーション能力に自信がない人も、海外にいる間だけでも積極的に声掛けを行ったり、質問をしたりするようにしてみて下さいね。

自信がない

人間というものは、自信がないとつい消極的になってしまいがちです。
もちろん過剰な自信は勉強の邪魔をしてしまいますが、自分に自信がなければないほど、「まだ人に見せられる英語力ではない」「どうせ間違えるだろう」などと、言い訳を作りやすくなってしまいます。
適度な自信は、積極性を身に付ける上で非常に重要になってくるのです。

自分に合った勉強法に出会っていない

私はオーストラリアとニュージーランドに留学経験、また仕事でも英会話講師の経験などがありますが、勉強法というのは多種多様。
静かな場所で勉強するのが良い人もいれば、適度な運動をしながら暗記した方が物事を覚えられる人など、本当に様々です。

勉強しているはずなのに中々上達しない、という方は、実は自分に合った勉強法に出会っていないだけという可能性もあります。

たまには外に出て太陽の下勉強してみたり、カフェに行ってみたり、音楽を流しながら机に向かってみたりなど、気分や場所を変えて環境作りをしてみてはどうでしょうか?

もしかしたら思わぬ勉強法に出会うかもしれませんよ。

挫折しやすい

ネイティブでない土地で暮らすということは不慣れなことや母国との違いも多く、毎日が驚きの連続です。
特に海外の人は意見をはっきりと述べますから、厳しい意見をもらうこともあるかもしれません。
そのときに挫折し、すぐに落ち込んでしまう人などは精神的にも追い詰められやすくなってしまうのです。
私が留学生だったときの友人なども、自分の英語力の足りなさに落ち込み、結局は志半ばでの帰国を余儀なくされた人もいます。

例え日本で英語が出来る方だったとしても、ひとたび現地へ飛べば最低レベルであることも珍しくありません。

重要なのは挫折しないこと、また、挫折しても起き上がる力を身に付けておくことです。

英語が上達する理由

上記でご紹介したのは「英語が上達しない理由」でしたが、もちろん「上達する人」には上達するだけの理由があるもの。
自分が上達しない人だと思う方は、上達する人を目指して以下のような行動を意識するようにしましょう。

能動的に動く

何事にも必要なのは、積極性。
周りに積極的に声掛けをして交友関係を広げたり、授業中に自ら発言をしたり、空いた時間には語彙力を増やしたり、何でも良いのです。
毎日ひとつでも知識や経験を増やしていけたら、やがてそれは自信に繋がり、気付けば語彙力も格段に上がっているかもしれませんよ。

失敗を恐れない

日本人はどうしても、失敗や間違いをするということは恥ずかしいことだと捉える傾向にあります。
海外への留学生は、この羞恥心を乗り越えられるか否かで、その後の上達には目を瞠るほどの違いが生まれてくるのです。
私達は英語のネイティブスピーカーではありません。
オーストラリアを始め、イギリスやアメリカ、ニュージーランドなどの英語を公用語としている国々は多国籍国家であるということもあり、完璧な英語を求められることはほとんどないのです。

文法に小さなミスがあったとしても、発音が少し可笑しかったとしても、笑う人などいませんよ。

海外には「人は失敗して成長する」という考えが根付いている場所が多くありますから、積極的に間違えていきましょう!

素朴な疑問が持てる

日々、「これはどうしてこうなるのだろう」「日本で習っていたことと違うけど…」など、些細なことに疑問を持ち、それを解消することが出来る人の上達はとても早いものです。
そのために大事なのは、考える習慣を付けるということ。
海外は日本と文化や価値観、言語など全てのことが違いますから、「何故」を頭に置いておくだけで、様々な疑問が浮かび上がってくるはずです。

人種差別をしない

私が留学中出会った日本人留学生の中で多く見掛けたのが、自分は英語を勉強しに来たのだから日本語は話さない、と敢えて日本人同士の関わり合いを避けるタイプの人です。
もちろん日本人ばかりで固まっていては上達速度も遅く、せっかくの海外なのだから、という考えも理解出来ますよね。
ただ日本人と関わらなければ英語上達に役立つかと言えば、そういうことでもありません。
海外ではこうして、“逆”人種差別が起きてしまうことがあるのです。

日本語を話し過ぎるというのも問題ですが、慣れない海外生活で手を差し伸べてくれるのも、実はこの日本人だったりします。
文化や価値観などがほぼ同じであるため、相手のことを理解出来るからです。

同じ日本人は特に、日本人が英語で躓くポイントなども抑えていますから、相談したり教えてもらったり、切磋琢磨しながら英語力を上げていくにはまさにうってつけの相手と言えます。

「日本人だから」と差別せず、積極的に交友関係を広げていきましょう。
そこから新たな人間関係が生まれることもありますし、何より海外で出会ったのも何かの縁ですよ。

現状に満足しない

言語習得というものには終わりはありません。
現に私達日本人は当然生まれたときから日本語のネイティブスピーカーとなるわけですが、未だに知らない単語や漢字などもありますよね。
母国語ですらそうなのですから、英語を始め他言語の習得に「ここまで」というものはありません。
一度満足してしまうとそれ以上勉強をしなくなりますから、あとはそのレベルを保つか、留学後に徐々に低下させるかの2択となってしまいます。

英語力を本気で上達させたいという方は、常に前へ前へと突き進む、向上心が非常に重要となってきます。

上達する人になりたい!そんな人は…

「留学しても英語が上達しないのではないか」と不安に思っている方は、とにかく積極的になることを心掛けましょう。
これは基本的なようでいて、実はとても難しいことです。
海外ですから、日本の文化や価値観などに捉われる必要はありません。

短期であっても長期であっても、出来るだけ多くのことを学び、日本に帰ってからの進路やキャリアアップなどに役立てて下さいね。

言い訳はしない!それが上達の近道

「今日は忙しくて」「勉強しても上達するか心配で」と言い訳を考えるのは簡単なことです。
しかし、語学力の向上は一朝一夕にはいかないもの。
根気強く、正面から向き合えば必ず、上達への道は見えてくるはずですよ。