大学を卒業してからの留学。新卒を捨てる意味とは?

例えば海外で大学を卒業し就職するときなどは、「新卒」であるということよりも「即戦力」が求められることがほとんどです。そのため、大学に在籍しているときからインターンシップをしたり、興味がある分野でのアルバイトをしたりと、職業経験が重視されるのです。しかし日本は、大学での就職活動の時期が決められていたり、個人の能力ももちろん重要ですが、「新卒」であることもブランドのひとつであると言えます。しかし一度社会に出てしまえば、中々思うように時間を取ることは難しくなるものです。出来れば社会人になる前に、様々な経験をしておきたいという方もいるかもしれませんね。海外留学もそのうちのひとつでしょう。今回は、就職か留学か、大学卒業後の進路でお迷いの方に、メリットやデメリットなどをご紹介していきたいと思います。

今?それとも…。留学をするタイミング

今?それとも…。留学をするタイミング

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海外留学に興味はあっても、今までに機会がなく先延ばしにしていたら、結局大学卒業まで来てしまった、という方は多いのではないでしょうか? やはり海外留学はお金も掛かりますし、簡単には行けないのが現実。

日本では新卒になる大学生に対して、一斉に就職活動の期間というものが定められていますから、通常の大学卒業後の進路と言えば、大学院進学か就職かということになりますよね。

海外留学という道はありますが、そうなると社会人になるという観点において、同級生などに一歩遅れを取ってしまうという感覚があるため、躊躇う人もいるかもしれません。

「卒業後にどうするべきか?」という問題に直面している方は、周囲の流れに捉われず、自分がやりたいことを改めて見つめ直してみて下さいね。

大学卒業後の留学スタイル

大学卒業後の留学スタイル

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一重に「留学したい」と言っても、目的は人それぞれ。
ビジネスとして役立てたい人や、将来のキャリアアップを目指したい方など、色々な人がいるのです。

大学卒業後に出来るとしたら、一体どんな留学スタイルがあるのかをご紹介していきたいと思います。

言語習得が主体の「語学留学」

今や小学校から英語教育が取り入れられている日本ですが、実際には、実践的な英語を使える人は思いの外少ないもの。
英語以外の言語であれば、日本人にとっては第3言語になりますから、尚更ですよね。

この語学学校に通うことになった場合、期間は短くて1週間、長くて1年ほどになると思います。
もちろん、それ以上延長させたいという方は、好きな期間を選ぶことも可能です。
卒業しても日本で使えるような学校としての卒業資格は得られませんが、改めて就職活動をする際に履歴書には書けますし、語学力の証明にもなります。

ただ、海外での就職を考える場合や、新卒であるということを重視するような企業への就職を目指す場合には、効力としては少々弱いのかなという印象は否めません。

専門的な勉強を目指す「大学留学」

「これが勉強したい」という確固たる目標や希望がある場合におすすめしたいのが、より専門的な勉強をすることが出来る「大学留学」。

例えばオーストラリアであれば観光やホスピタリティーが有名だったり、イギリスではアート、アメリカでビジネスなど、その国にはそれぞれ専門性の高い分野があるものです。

ジェンダー学や犯罪心理学というような、日本では未だあまり浸透していないような分野も海外にはたくさんありますから、今後のキャリアアップに役立つこと間違いなしですね。

実践的な学問が学べる「専門留学」

専門的な勉強が出来ると言った意味では大学留学と似ているのですが、「専門留学」の場合、より実践的な学びが出来るのが特徴です。
実際に企業で働く機会が得られるというようなインターンシップ制度を取り入れている学校があったり、また、仕事に関連した技術が身に付けられるような実践的な授業が開催されていたりなど、職業に直結させられるのが専門留学の魅力的なところ。
卒業後に即戦力となる人材を目指すことが出来るため、就職先へのアピールポイントとしては評価も高いはずです。

選択肢が広がる卒業後の進路

選択肢が広がる卒業後の進路

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日本で大学を卒業した後ですから、気になるのは「留学した後」のことかもしれませんね。

キャリアアップや就職活動のため、また、海外にそのまま住み続けたいという人も、仕事先が見付からなければ大変困ったことになってしまいます。
大学卒業後に留学をした人たちは、一体どのような選択肢があるのでしょうか?

海外で就職を目指す

「外国」というものが身近になってきた現代、中には海外生活を夢見る人も少なくありません。
しかし外国人にとって継続的に海外で生活するというのは、容易ではないのが現実。
何故なら私たち外国人には、ビザの問題が常に立ちはだかっているからです。

学生であれば学生ビザを取得することが出来ますが、ずっと学生ビザで延長しているわけにもいきません。
海外就職を目指すということは、ゆくゆくは仕事を見付けなければならないということですよね。

外国人滞在者にとってビザ問題は重要になってきます。
例えばオーストラリアであれば、ビジネスビザのスポンサーになってくれる企業を探して就職をすることになりますが、その道は現在、とても狭き門となっているのが事実です。

海外進出をする人が増えてきたからこそ、ビザのルールも飛躍的に厳しさを増してきています。
「大学留学」や「専門留学」などをした人は、現地での資格を手に入れられること、また、語学力の証明も出来ることなどを考えると、「語学留学」よりも強いことは明らかですね。

日本に戻り就職を目指す

海外留学に興味はあっても、最終的には母国に戻って来たいという方。
一見語学力があるというだけで就職活動にも有利という風に思ってしまいがちですが、ここで落とし穴であるのが、新卒というブランドを捨ててしまう可能性があるということ。

日本は大学生に向けて、一定の就職期間を設けるという文化がありますから、「新卒」というステータスには重きをおかれがちです。

「大学留学」や「専門留学」などではまた新たに新卒という立場を手に入れることが出来るわけですが、就職活動の時期は日本と違うこともあります。
「語学留学」では尚更、ワンクッション置いたことによって面接などで突っ込まれてしまう可能性も大きいのです。

しかしだからと言ってせっかく興味を持った海外留学という夢を完全に諦めてしまうのは、まだ早いですよ。
重要なのは、そういう可能性もあるということを知った上で、取り組むこと。
新卒というステータスを失ってしまったとしても、現在外国語が出来る人材を強く希望している企業はたくさんあります。

自分が海外で何を学び、何を見てきたのかという点を明確にし、今後何をしたいか、どのような目標を立てたかを説明出来るようになることが大事なのです。

タイミングと留学スタイルを考える

タイミングと留学スタイルを考える

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大学卒業後の留学において、注意しなければならないのは、急ぎ過ぎないということです。
私はオーストラリアの学校へ留学していましたが、自分自身が周りに置いていかれる状況が苦手だったこともあり、当時は焦りながら勉強するあまり、「こうしなければならない」「無理をしてでも合格しなければならない」と半ば強迫観念に近い想いを抱いていました。

それはやはり落ち着いて勉強出来ないという意味で、自分のためにはならないのです。

生き急ぐあまり間違った選択をしてしまわないよう、時に息を吐き、周りを見てみることも重要ですよ。

例えば「大学留学」であれば最短3年間、「専門留学」では3ヶ月からと、長期留学になる傾向があるわけですが、「語学留学」は1週間ほどからのプログラムが充実しています。

もし海外の文化に触れたり、少しでも国際感覚を養うことなどが目的であった場合は、大学卒業を待たずとも、夏休みなどの大型連休などを利用して行くという選択肢もあるのです。

また、どうしても大学卒業後にすぐ就職したい、という方は、現在、日本の大学を休学して海外に留学する「休学留学」も注目されつつあります。

日本企業が重視する「新卒」とは?

日本企業が重視する「新卒」とは?

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日本で生活する人であれば、「新卒」という単語には馴染みがあると思います。
「新卒」とは、新しく大学を卒業する人たちの総称ですよね。

それでは何故この「新卒」のステータスが重視されてしまうのかと言うと、教育をしやすいから、というような理由が大きくあります。

即戦力を求める成果主義の海外とは違って、日本は新入社員を育てるという文化がありますから、企業側にとっても教育しやすい人材の方が扱いやすいわけです。

また、同時採用をすればそれぞれの評価基準にもなりますよね。
国際化社会の波を受け、日本でも次第に成果主義を取り入れる企業が増えてきてはいますが、やはり新卒のブランドは捨て難いもの。
特に就職は人生の節目のうちのひとつとも言える大きなイベントですから、よく考えて決めましょう。

「新卒」ステータスが無くなると

「新卒」ステータスが無くなると

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それでは、日本国内で就職活動に臨むとき、「新卒」でない場合はどういった扱いになるのでしょうか? 海外留学では、国によっては条件付きのアルバイトは認められたりもしますが、これは職歴としてはあまり認められません。
あくまでも「アルバイト」ですよね。

つまり転職という分類ではないため、分けられるとしたら「第二新卒」という扱いになるわけです。
この「第二新卒」に良いイメージを抱く企業は非常に少なく、よって就職活動には不利に働いてしまいます。

ただ海外留学をしたという場合、語学力や特定分野での専門性の証明などにはなりますから、今まで成し遂げてきたことやそこから学んだこと、将来展開などについて語る、良いチャンスにもなるかもしれませんね。

要は、大学卒業後の留学をメリットと取るかデメリットと取るかは、本人次第なのです。

留学はいつからでも遅くない!

海外留学には、早過ぎるということも、遅過ぎるということもありません。
日本社会が未だ新卒というステータスを重視しがちであることは否めませんが、本気でやりたいことに取り組んでいれば後悔しないはず。
「やった後悔」よりも「やらなかった後悔」の方が大きいですよ。
周囲に流されるよりも、改めて自分が目標とすることに向き合ってみましょう。
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