インド・デリーの世界遺産「フマユーン廟」の歴史が凄い結末だった…。

インドの前身である「ムガル帝国」時代に出来た、「フマユーン廟」というお墓があります。とても美しく、wondertripとしては絶景写真をお伝えする予定でしたが、なかなか興味深い歴史であることがわかりました。突如「歴史カテゴリ」としてご紹介をさせていただくこととします。列強イギリスによる支配に揺れたこの時代、ムガル帝国として最後の皇帝が迎えた因縁とは。じっくりお楽しみください。






フマユーン廟ってこんなところ

フマユーン廟ってこんなところ

Humayun’s Tombの住所・アクセスや営業時間など

名称 Humayun’s Tomb
住所 Mathura Road, Nizamuddin, Opp. Dargah, New Delhi, Delhi 110013
営業時間・開場時間 日の出-日没
利用料金や入場料 大人:500ルピー、ビデオ持込み料25ルピー、 15歳以下無料
参考サイト http://www.humayunstomb.com/
最新情報は必ずリンク先をご確認ください。

Humayun’s Tombのスポットページ

デリーとムガル帝国について

デリーとムガル帝国について
デリーはインド北部にあるインドの首都で、12世紀以降王朝の首都となった大都市です。
フマユーン廟はこの一帯を16世紀から支配したムガル帝国の皇帝の墓廟になります。

1526年にバーブルが創設したムガル帝国は、16世紀から17世紀にかけて最盛期を迎えます。
この時にペルシアとヒンドゥー文化をミックスしたムガル美術が全盛を迎えました。

しかし、18世紀以降は地方勢力が独立し帝国は内乱状態となり、同時にイギリスの進出もあって徐々に衰退していきます。
そして19世紀のインド大戦争後、イギリスによって最後の皇帝バハードゥルー・シャー2世がビルマに流刑となり、ムガル帝国はついに滅亡しました。







流浪の皇帝・フマユーンとは

流浪の皇帝・フマユーンとは
フマユーンはムガル帝国2代皇帝です。
父バーブルの死後即位しましたが、当時の北インド周辺には多くの対抗勢力がおり、情勢は不安定でした。

対抗勢力のひとつスール朝に敗退してしまったフマユーンには実弟さえも反旗を翻し、彼は国を捨てて落ち延びなくてはならなくなったのです。
しかしこの時、彼は一生の伴侶である妃ハミーダ・バーヌー・ベーグムと結婚しています。

流浪の末にイランのサファヴィー朝を頼った彼は、その力を借りて1555年にインドへ帰還を果たし、スール朝を打倒してムガル帝国を復活させました。
しかしそのわずか半年後、彼は不幸にも階段から転落して頭を打ち、突然その一生を終えることとなったのです。

妃の想いが込められたフマユーン廟

妃の想いが込められたフマユーン廟
フマユーン亡き後、妃ハミーダはデリーを流れるヤムナー川のほとりに墓廟の建設を命じました。
9年の歳月をかけて完成した墓廟はフマユーン廟と呼ばれ、インドにおけるイスラム文化の最高傑作と言われるタージ・マハルに多大な影響を与えたのです。
ぜひ比べてみて下さい。

フマユーン廟は上下二層構造になっており、基壇と呼ばれる正方形の土台に廟が載っているような造りです。
廟の四方にはイーワーンというイスラム特有のホールと門が設けられており、これらは四方どこから見ても同じように見えるよう設計されています。

廟の建物の赤い部分は砂岩、白い部分は大理石でできており、組み合わされて幾何学模様のようになっています。

天上の楽園を再現した庭園

天上の楽園を再現した庭園
フマユーン廟はその前方に広がる庭園も含めてイスラム文化の最高峰と言っていいでしょう。

庭園は水路で4つの正方形に正確に分割されており、木々が植えられています。
水は砂漠文化で暮らす人々にとっては富の象徴で、大量の水を使うことで威容を誇ったというわけです。
こうした4分割された庭園はチャハールバーグと呼ばれ、天上の楽園を地上に再現したものとされました。

こうした庭園や廟自体には、インド・イスラム文化だけでなくペルシアの影響も見られるそうです。
おそらくペルシア出身の妃ハミーダの影響があったのでしょう。
そして芸術を愛したフマユーンのことを思いながら、彼女は建設の様子を見ていたのかもしれません。

katsuya

Writer:

かつて仕事の都合で東京←→京都を年100回往復していました。京都の西七条に家を借り、なんと結婚相手も京都で見つけました。「地元民ではないけど、だからこそわかる京都」の魅力をお伝えします。

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