観光前に知っておきたい!たぶんこれでわかるインドの歴史

「古代インダス文明」を生み、中国からローマに続く「シルクロード」の中間にあり、西洋文化と東洋文化に多大な影響を与える神秘の国インド。ここは母なる川であるガンジス川を中心にたくさんの民族が集まり、哲学と宗教を育んできました。皆さん知っていますか? 数字の「0」を生み出したのはインド人です。「0がどうした? そんなの当たり前でしょ?」と思われるかもしれませんが、この「なにもない」というインド哲学から生まれた「0」という概念がなければ、現代の科学の発展はなかったといわれているのですよ。またこういう場所であるために、この大地はたくさんの民族や国に侵略を受けました。それでも揺るがない彼らの強さを調べてみましょう。

まずインドという国を知りましょう

まずインドという国を知りましょう

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皆さんはインドについてどこまでご存知でしょうか? 夕陽が沈むガンジス川に沐浴して祈りを捧げている美しい映像でしょうか? 美味しいカレーと、美しいサリーという民族衣装を身につけた女性に、仏教が生まれたところ? 詳しい方はガンジーとか? エキゾチックな雰囲気でいっぱいな国ですが、核保有国といった一面もあります。

まず歴史を知る前に、いったいどんな国なのか知らないと、まるで迷路の中に入ったようになってしまいますので、そこからいってみましょう。

国旗の深〜い話

1番最初に「国旗」からいきましょう。国旗というと、その国がどういう国なのかがよくわかります。

色は「サフラン」と「白」と「緑」の3本の帯と、「紺色」で描かれた輪っか。その色それぞれに意味があります。サフランは「ヒンドゥー教」緑は「イスラム教」白は「その2つの宗教の融和と他の宗教」を表していると言われてます。そして最後の紺色の輪っかは「アショーカ王のチャクラ」と呼ばれていて、チャクラとは「法輪」という意味で「仏教の教え」を表していたのでした。1つの国家に3つの宗教と他の宗教。知った時は鳥肌が立つ思いでした。

もう1つ「国章」というものがあります。イギリスのユニコーンやオーストリアとドイツの鷲のような、日本では国旗も国章も区別はないみたいですが、ある国も多いみたいですね。

インドの国章は「アショーカの獅子柱頭」。「サナルート」という仏教遺跡で見つかったアショーカ王の作ったとされる4頭のインドライオンが背中合わせになっている彫刻が元となっています。そのデザインの下にはアショーカ王のチャクラが描かれていて「真実のみが勝利する」という意味が書かれています。この言葉の元は仏教のお経の言葉だそうですが、ヒンドゥー教にも通じると採用されたといわれてます。このマークはインドのパスポートやお金などにもつけられています。

そこに住む人達ってどんな人?

高校時代の地理の先生が「世界中の人達を1カ所に集めて石を投げたら、90%以上の確立で、中国人かインド人に当たる」と言いました。これはたとえで人として石投げちゃダメですけどね。冗談はともかく、世界中の人口の1位は中国で2位がインド。むかしテレビでシルクロードの中国の高原の人に「あなたは中国人ですよ」と言ったら「なんですかそれ?」と答えられていたことがありました。実はインドも同様で、イギリス統治下になるまで「自分たちがインド人と知らなかった」人がたくさんいたそうで、イギリス人も驚いたことでしょうね。

そもそもインド語という言語は存在していませんので、1つの言語を使う人達を1つの民族と数えると、なんと1000を超えるという話があります。500万人以上の人が話すのは26認められているといいますが、日常語で使用されているのは850言語といいます。イギリス統治があったためか英語が第二言語で、たいたいの人達が話せるそうです。12億を超える人達の識字率は74.04%というから凄いですね。

この言語から民族を分類していきますと4つの大きなグループがあります。「インド・アーリア人」と「ドラヴィダ人」はその最たる人口構成で、あと「アウストロアジア語族」と「チベット民族」と続きます。それを含めての代表的な32民族や混血の民族も含めると凄いことになりますね。それぞれが独自の言葉・習慣・伝統・宗教を持っているといわれてます。

インドの宗教は多種多様です

インドの宗教は多種多様です

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アジア雑貨のお店に行くと、象の姿をしたガネーシャ神や、首にドクロのネックレスをしている女神様とか、ヘビを巻きつけている神様とか、他のところではみられないユニークでゾクゾクするような魅力を持つ神様達がおられます。日本の仏像の元となった神様たちも、うまれた土地ではなにか生き生きとしている姿にもみられます。その神様達を信仰する人達が信じる宗教もたくさんあります。このインド発祥の宗教をのぞいてみませんか? そうすればインドの人達の根底に流れているものが見えてくるかもしれません。

まずは基本のバラモン教

インドにはインダス文明の昔からインド発祥の宗教である「ヴェーダの宗教(ヴェーダ教)」というものがあり、「ヒンドゥー教」と区別するためにイギリス人がバラモン中心とした宗教と区別するために「バラモン教」という単語を作りました。要するに「古代ヒンドゥー教」といったほうがわかりやすいかもしれません。そのバラモン教に各地の民間宗教や民間信仰の神々があわさっていき、現在のヒンドゥー教ができたといわれてます。といっても、ヒンドゥーという言葉もヨーロッパ人が区別しやすいように作った造語だそうですが。

バラモンは「司祭階級(ブラーフマナ)」のことをいって、宇宙の根本原理「ブラフマン」に近いといわれてました。絶対的な最高神というものがなくて、儀式の需要に応じて、それにあわせた神様を、その時の最高神として祀ったといわれています。教義は自然神を崇拝して、人間がこの世で行ったこと(カルマ)が原因で次の生まれ変わり先の運命が決まるという「輪廻転生」の教えです。その輪廻の輪から抜け出す道を求めるというものといわれています。

有名な「カースト制度」はすでにはじまっていて、司祭階級である「バラモン」が最上位、次に王族や戦士階級の「クシャトリア」・次に庶民階級の「ヴァイシャ」・最後に奴隷階級の「シュードラ」といわれていますが、実は先の高校教師の話によると、それ以下の「触っても見てもいけない賎民」というのがあるとのこと。カーストの異動は不可能しいわれています。別の階級との結婚も認められていません。

その他の宗教

「ヒンドゥー教」は、仏教の興隆により衰退しかけたバラモン教が形を変えて生き残った姿ともいえます。内容はバラモン教から教典とカースト制度をそのまま引き継いで、土地土地の神様や崇拝の方法を取り入れて形成された多神教となっています。インドの人口の80.5%という最大級の宗教といえます。

「仏教」は「古代インド十六大国時代」の「コーサラ国」の王子だった「ゴータマ・シッダールタ(お釈迦様)」が開いた宗教です。国旗のところで出てきた「アショーカ王」時代に繁栄の絶頂期を迎えてローマ帝国の文化を取り入れて仏像ができ中国へと伝わっていき日本へ伝わりました。しかし1203年のイスラム教徒の将軍によって仏教の寺院は壊滅的になってしまいました。

「ジャイナ教」は、徹底した苦行と禁欲を厳しく守る教えで、インド以外には伝わりませんでしたが、2500年という時間を超えて現在のインド文化に影響を与えているといいます。

「シーク教」は、よくインドで真っ黒なターバンを巻いている人たちを見ますが、彼らがシーク教徒です。16世紀にできた「グル・ナーナク」という人がはじめた宗教で、すべての教徒はその人の弟子だといわれています。

外国から入ってきた宗教もあります

「イスラム教」は、インドでも第2位の信者をもつ勢力となってます。ヒンドゥー教とは仲が悪く、互いに寺院を壊したりする事件を起こしたりしているそうです。特に仏教遺跡を現在も破壊しているのはインドだけではない過激なイスラム教徒なので、ヒンドゥー教や仏教の神仏は、イスラム教の偶像崇拝を禁じるという対象になっているのでしょうが、貴重な歴史の遺産がなくなってしまうのは悲しい出来事ですよね。

「キリスト教」は、イギリス統治以前のポルトガルが侵略した時以来の歴史があるといわれています。元々はローマ・カトリックに属していましたが、イギリス統治以降はプロテスタントが入ってきたといわれています。インド南部のゴア州やケーララ州に集中して住んでいるといわれています。

「ゾロアスター教」は、ササン朝の滅亡でイランからインドにたどりついて、ヒンドゥー教徒の「ジャーディ・ラーナー王」の保護を得て定住した人たちが、イランより「聖なる火」を移転させたといわれてます。彼らは、自分たちをペルシア人という意味の「パールシー」と呼んで信仰を守っていったといわれています。

紫蘭

Writer/Editor:

3度のご飯より歴史が好きです。歴女というのが今メジャーなようですが、どちらかというと私は歴史ヲタクという泥臭い感じがします。

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