実は嫌われ者?シリコンバレーのIT企業が地元では非難されている話

みなさんご存知のGoogle,AppleなどのIT企業は、その多くが米国西海岸のサンフランシスコ「シリコンバレー」周辺に本社を置いています。地元の人はそれを誇りに思う一方で、近頃では苦々しくも思っているんだとか。その理由とは






超有名企業の宝庫、サンフランシスコ・シリコンバレー

超有名企業の宝庫、サンフランシスコ・シリコンバレー
多くの方がコンピューターやスマートフォンを日常的に利用していらっしゃると思います。
ではいくつか知っているIT系企業を挙げて下さいと尋ねると、ほぼ必ずここサンフランシスコおよび周辺のシリコンバレーで生まれた会社の名前が挙ると思います。
有名どころでは、Google, Apple, Facebook, Twitterなど。
その他にもUber, Dropbox, Salesforce などのその分野では非常によく知られた企業まで非常に多種多様な会社が多数存在します。

給与水準の高いシリコンバレーのエンジニアたち

給与水準の高いシリコンバレーのエンジニアたち
これらのようなIT系企業のことをアメリカではテック•カンパニー(Tech company)といい、スマートフォンの登場以降、爆発的な勢いで事業を拡大しています。
2008年の時点でこのようなテック•カンパニーの従業員は2万5千人程でしたが、2013年には5万人を突破していました。

またこれらの人々は、アメリカ水準でもかなりの高い給与を得ています。
コンピューターのソフトや、スマートフォンのアプリ等を企画、開発、設計するソフトウェアエンジニアは、大体日本円で1300万円から1800万円という高給を得ているという統計がでています。

このような高給取りが大量にサンフランシスコに流入して来たら何がおこるのでしょうか?そうです、物価の高騰、特に家賃の著しい高騰がおこっているのです。

サンフランシスコは全米1家賃の高い町!

サンフランシスコは全米1家賃の高い町!
サンフランシスコは大都会のように思われがちですが、三方を海に囲まれて坂、丘が多く、人口も75万人程度のこじんまりとした町。
そのため、このテックカンパニーの急激な発展と、人口流入により慢性的な住宅不足に陥ってきました。
そのため2015年の全米大都市の平均家賃のランキングでは、ニューヨークを抜いて第一位に輝きました。

日本でいう1LDKのアパートの平均家賃がなんと40万円程ということです。
これに困っているのがサンフランシスコに住む普通の仕事をしている人々!

もちろんサンフランシスコには普通の会社員、ショップの店員、レストランの店員、学校の先生、警察官など様々な職種の人々が存在します。
またそれらの人々の多くは、テックカンパニーの人々と比べると少ない給料を貰っています。







「テックバス」がサンフランシスコ住人の不満のはけ口に

「テックバス」がサンフランシスコ住人の不満のはけ口に
もちろん、これらの人々は家賃の上昇に関して面白いわけはありません。
その抗議の一つとして、テックバスに対する抗議活動があります。

テックバスとは、特定の会社の専用バスで、サンフランシスコ市内の地下鉄駅や特定の場所でその会社の従業員を乗せて、そのまま会社まで送迎するシャトルバスのことです。
例えば、Google, Apple, Facebookは専用のテックバスを運行しています。

このテックバスに対し、サンフランシスコの一般住民は抗議活動を行い、家賃、物価の高騰が自分たちにどれだけ悪い影響を与えているかを訴えています。

IT系企業は地元の誇り、それとも…

IT系企業は地元の誇り、それとも…
もちろん、サンフランシスコの一般住人にとっても、Google, Apple, Facebookは地元の誇りであり、これらの会社が社会にもたらした利益や影響は非常に高く評価されています。

しかし一方で、家賃や物価の高騰等、これらの企業が地元に与える負の影響の大きさも無視できないレベルまで 高まって来ています。
このように、世界を大きく変えて来た様々なIT系企業が、自らの地元であるサンフランシスコでは現在、愛憎相半ばする複雑な感情で見 られているという事情があります。

今後のIT系企業とサンフランシスコの関係は

IT系企業は様々な方法で世界を大きく変えてきました。
しかしながらその急激な発展が、サンフランシスコに物価の急上昇をまねき、一般の住人にも無視できない悪影響を与えるようになってきました。
これが今後どのように変化していくのかは、まだ今の所見えていません。
photo by PIXTA
katsuya

Writer:

かつて仕事の都合で東京←→京都を年100回往復していました。京都の西七条に家を借り、なんと結婚相手も京都で見つけました。「地元民ではないけど、だからこそわかる京都」の魅力をお伝えします。

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