スーパーマーケットの袋でわかる!根強く残るイギリスの階級システム

イギリス人は階級に執着します。社会でどの地位にいるのかはイギリス人にとって大きな事なのです。元々階級は、血で受け継いだものであったり、その人の仕事であったり、しゃべり方や着ている服で判断されました。しかし、最近では手に持っているスーパーの袋で判断される傾向があります。イギリスには全国展開の大きなスーパーがいくつかあり、違った階級層を標的にしています。ここでは5つの大きなスーパーの紹介とその利用者を紹介します。


最も高い格式の「Waitrose」

全国展開のスーパーチェーンで一番高級感のあるスーパーです。
テーマカラーが薄い緑色で、がやがやした雰囲気がなく、落ち着いていて、店内の広告やパッケージのデザインも他のスーパーと比べるとカラフルなものが少ない様に見受けられます。
値段設定も高くグルメな食材も多いです。

有名三ツ星シェフなどが作る電子レンジ料理なども置いてあり、国内産やオーガニックのものも多く見かけます。
高収入者の利用度が高いため、高いお酒のボトルが常備されていたり、駐車場には高級車が停まっている事も珍しくありません。
カスタマーサービスにも力を入れていて、有名人や王室キャサリン妃も目撃されています。
Waitroseのスーパー袋をさげていると、「何買ったの?」と友達に聞かれたり、道で一目置かれる事もあります。

中流階級に根強い人気「Sainsbury’s 」

中流階級に根強い人気なのが、 Sainsbury’sです。
マーケティングに芸能人シェフを利用したのが大ヒットし、このシェフの人気と共にスーパーの人気も上昇中です。
教養のある都市住民層でどちらかというと独身、又はまだ子供がいない若者を中心に標的を置いています。
野菜やパンでも、 Sainsbury’sブランドで低価格のものと高価格のものを取り揃え、その生活レベルにあった商品が買えます。
若い層を狙っているためか、スーパーのテーマカラーが明るいオレンジ色で、店内も手提げ袋も目に痛いほどの色使いです。

郊外&中流階級なら「Marks & Spencer 」

都心よりはむしろ郊外に住む、家庭のある中流階級層を標的にしているのが Marks & Spencerです。
開業132年にもなる老舗で、祖母の時代から代々 Marks & Spencerで買い物をしているという人も少なくありません。

特に高齢者には 老舗であるという信頼からか、絶大な人気があり、食品だけでなく、洋服もや下着を買う高年齢の奥様方をよくみかけます。
ベーシックな食材というよりはむしろ、少し変わったお洒落な食品も多く見受け、パッケージングにも力を入れていて、王室の結婚や国のイベントの際のそれぞれのデザインや、イギリスやロンドンをモチーフとしたクッキー缶は旅行者にも絶大な人気です。

労働階級層に根強い人気「Tesco」

昔から労働階級層に根強い人気のTescoは、どちらかといと、小さな子供がいるファミリー家庭を標的にしています。
白を基調に、赤い文字と青い線は英国国旗の色使いそのもので、英国のほとんどを占める労働階級層の反映となっていると思うのは私だけでしょうか。
“Every Little Helps” 小さな手助けと言う“少しでも安く”という意味のスローガンを掲げ、価格競争の先端を走っています。
しかし、近年都心のTescoでは高価格、高品質の商品を取り揃える様になり、 中流階級層も引き寄せようという狙いが強く見受けられます。

下層階級の支持を集める「Asda」

最後に、毎日の食費をとにかく安くすることに重要性を置く下層階級を標的にしているのがAsdaです。
アメリカの会社を親に置くスーパーで、無駄を省いたベーシックな食品が多く、とても安い値段設定です。
階級はプラミッド型になるので、一番多い下層階級にとにかく頻繁に利用してもらおうとテレビ宣伝等にも力を入れ、富裕層の多い都市ではあまり見受けません。
郊外の大きな土地に構え、安い洋服や日用雑貨も取り扱う大型店が多い傾向です。

いろいろなスーパーを訪ねてみよう

5つのスーパーマーケットを検証してみましたが、いかがでしたでか?日本ではこれほど強い階級のコンセプトがないため、興味深い文化です。
イギリスに訪れる際には是非、いろいろなスーパーを訪ね、取り扱う商品を比べてみてはいかがでしょうか?面白い発見があるかもしれません。
photo by iStock
MANAMI

Writer:

人生の約半分をイギリスで過ごし、いろいろな世界の街角で、異文化の面白さを見てきました。異文化理解とは言葉で簡単に言えるほど容易なものではありませんが、私の異文化体験をお伝えし、そこから少しでもリーダーさんの異文化理解に繋がればと思います。

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