古風な駅舎に学校跡。鹿児島観光で行きたい歴史的スポット15選

日本の九州地方に位置する鹿児島県。明治時代に活躍した西郷隆盛の出身地であるこの地には現在も彼ゆかりのスポットが多く残り、それらは街の有名観光スポットとして親しまれています。そんな鹿児島県ではどのような歴史的スポットが見られるのでしょうか。


現存する最古の洋風工場建築物「旧集成館」

現存する最古の洋風工場建築物「旧集成館」

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鹿児島県鹿児島市吉野町にある「旧集成館」は、薩摩藩第28代当主・島津斉彬(しまづなりあきら)による「集成館事業」の一環として1923年(大正12年)に開館した博物館。
本館となる「尚古集成館(しょうこしゅうせいかん)」は1865年(慶応元年)に船などの金属加工工場として竣工された石造洋風建築物で、日本で初めてアーチを採用した石造洋風建築物。
また現存する最古の洋風工場建築物でもあり、現在は島津家に関する史料などの歴史などを展示。
2015年には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」を構成する建築物として世界遺産に登録されています。
住所:鹿児島県鹿児島市吉野町9698−1

日本における初期西洋建築物の代表例「異人館」

日本における初期西洋建築物の代表例「異人館」

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鹿児島市にある「旧鹿児島紡績所技師館」は「異人館」とも言われる建築物。
1867年(慶応3年)に薩摩藩主・島津家第29代・忠義が鹿児島紡績所を建設した際にイギリスから呼び寄せた技師らの宿舎として建設。
白ペンキで塗られた木造2階建ての西洋館でありながら建物の寸法は「寸尺法」、屋根裏の小屋組は和小屋を採用した和洋折衷型で、日本における初期西洋建築物の代表例に。
技術者が帰国したあとは1882年(明治15年)に県立鹿児島中学校の校舎として鹿児島城本丸跡に移築、1936年に現在地へ再移築。
2015年(平成27年)には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として世界遺産に登録されています。
住所:鹿児島県鹿児島市吉野町9685−15

国の登録文化財になる木造駅舎「嘉例川駅」

国の登録文化財になる木造駅舎「嘉例川駅」

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木造駅舎は国の登録文化財になっている嘉例川駅(かれいがわえき)は霧島市隼人町にあるJR肥薩線の駅で、1903年(明治36年)に開業した歴史的な駅。
妙見温泉(みょうけんおんせん)への入口駅として使用され、1920年(大正9年)3月30日には当時の皇太子(昭和天皇)が「高屋山上陵(たかやのやまのえのみささぎ)」参拝のためこの駅を乗降。

駅は1984年(昭和59年)に無人化されますが2003年(平成15年)には開業100周年祝賀会で1300人を集客、この実績から2004年(平成16年)3月からは観光列車「特急はやとの風」の停車駅に。
駅舎は物販やコンサート開催などにも活用され、土日祝日に販売される「百年の旅物かれい川」はJR九州主催の「九州の駅弁ランキング」で3年連続1位に輝く人気商品に。
駅到着の瞬間から歴史に触れられるのは良いですね。
住所:鹿児島県霧島市隼人町嘉例川2176

時期限定でしか見られない「曽木発電所遺構」

時期限定でしか見られない「曽木発電所遺構」

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鹿児島県内には「ある時期」限定でしか見られない歴史的スポットがあります。
薩摩郡さつま町の鶴田ダム上流約9kmの場所にある「曽木発電所遺構」は1909年(明治42年)に牛尾大口金山の電源供給を目的に旭化成工業株式会社の設立者・野口遵(のぐちしたがう)によって設立された曽木電気株式会社の「第二発電所」として建設。
発電所は国内最大級の電力を作り出す場所として知られており、最大で6700ワットの電力を生み出したことも。
その後1965年(昭和40年)に鶴田ダムが完成すると同時に水没してしまい、現在は渇水期の5月から9月にかけて期間限定で建物が出現。
このスポットは「幸運を呼ぶパワースポット」として見るのも良さそうですね。
住所:鹿児島県伊佐市大口宮人

奄美大島で珍しいゴシック教会「瀬留カトリック教会」

大島郡龍郷町(たつごうちょう)にある「瀬留(せどめ)カトリック教会」は1908年(明治41年)にフランス人宣教師・ブイジュ神父によって建堂された教会。
聖堂内部は中央広間と両側空間を左右5本の列柱で隔てる「三廊式」を取り入れており、ここにはツバキ科ヒメツバキ属の常緑高木である奄美大島産の「イジュ」を使用。
奄美大島の教会としては珍しい「ゴシック様式」の建築手法を用いながら地元の植物も取り入れる工夫がされていますね。
教会は現在も創建時の面影をよく残しており、教会の聖堂と司祭館は2008年(平成20年)国の登録有形文化財に登録。
住所:鹿児島県大島郡龍郷町大字瀬留字中郷原271-1

歴史的門が組み込まれた「姶良市立重富小学校」

小学校の正門に歴史的建築が組み込まれた例もあります。
姶良市(あいらし)にある「姶良市立重富小学校」は戦国時代から安土桃山時代の武将・島津義弘(しまづよしひろ)が居館とした平松館の跡地にある小学校で、正門は1879年(明治12年)に建設された元鹿児島県庁(現在は鹿児島市中央公園)のものを1926年(大正15年)に移築。
門は間口7.2mの洋風石造門で、花崗岩(かこうがん)を江戸切り仕上げ(石材表面を仕上げる方法の1つ)して頂部にフィニアル(小尖せん塔などの頂上の飾り)を取り付けたもの。
通う小学生は登校時から歴史的建築を見る勉強ができているのですね。
住所:鹿児島県姶良市平松5636

江戸中期の武家屋敷「祁答院家住宅」

祁答院家住宅(けどういんけじゅうたく)は伊佐市(いさし)に残る江戸時代の住宅。
ここに住んでいた祁答院氏は薩摩国発祥の豪族で、住宅は『祁答院氏系図』によると1653年(承応5年)頃の建設。
現在の建物は18世紀前半頃に建てられたとされていますが、客間として使用された「おもて」や日常の間であった「なかえ」「うすにわ」部分など当時の姿を保っており、江戸中期の武家屋敷として現存する数少ない郷士住宅にとして1975年(昭和50年)に国の重要文化財に指定。
住居自体は現在も使用されているため、見学時は「伊佐市教育委員会」に問い合わせが必要。
住所:鹿児島県伊佐市大口里上ノ馬場1855
Junya Higashi

Writer:

これまで旅行に行った土地は鹿児島・霧島や韓国・ソウルなど。世界の土地や風習のことなど、自分の知らない世界を調べて見るのが好きです。旅行経験やライター活動で得た知識が、これから旅行を楽しむ人の役に立てば大変嬉しく思います。どうぞよろしくお願いいたします!

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