ファンタジー感溢れるロシアにある可愛い教会『キジ島の木造教会』

ロシア、カレリア共和国にあるオネガ湖は、ヨーロッパで2番目に大きな湖です。5000個余り浮かぶ島の一つキジ島は、長さ7㎞、幅500mの小さな島。 そのキジ島に建つ木造建築教会をご紹介いたします。

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photo by picpost.mthai.com

キジ島は、1960年に木造建築の特別保存地区に指定され、ロシア各地から木造建築が移築し、1966年にキジ島保全地区歴史建築民族国立野外博物館になりました。
1990年に世界遺産に登録され、ロシアでも人気が高い観光名所です。

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photo by unesco.tumblr.com

キジ島の見どころは、プレオブラジェンスカ教会。16世紀頃建てられたと記録があります。
もともと、この土地には異教徒が住み、16世紀にロシア正教が広まるようになると、このあたりに住む農民たちがお金を出し合い、教会を建てたと言われています。ところが、落雷にあたり焼失。その後、1714年に再建されその姿は現在に至っています。

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photo by amusingplanet.com

この教会の最も注目すべきところは、釘がまったく使われずに建築されているところです。キジ島には石材がなかったため、約3万枚のポプラの木片を組み合わせて造られました。玉ねぎ型の屋根は、ロウソクの炎をイメージしたという説がありますが、斧と木材だけで造られた22個の玉ねぎ型の造形美はまさに圧巻です。

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プレオブラジェンスカ教会には暖房がなかったので、その隣にペチカを備えた、冬用のポクロフスカヤ教会が1764年に建築されました。室内が暖まるように小さく造られた教会は、プレオプラジェンスカ教会の美しさを更に引き出すため、同じく9個の玉ねぎ型の屋根を造りました。1874年には鐘楼が建てられ、160年という長い年月をかけて、3つの木造建築群は完成したのです。

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photo by northland.whitesnow.jp

それぞれの高さ、距離、中心を結んだ三角形を基本に計算された空間構成は、どの角度から見ても絶妙な配置になるよう視覚効果が得られています。現在、老朽化が進み修復工事が進んでいますが、設計図がないため再現が難しく、当時の職人たちの巧妙な技術には目を奪われるばかりです。

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photo by zekkei.biz

ロシア各地から移築された木造建築物には、教会、農家の家、風車などがあります。その中にある、聖ラーザリ復活教会は、14世紀に建てられたロシア最古の木造教会建築です。また、プレオブラジェンスカ教会の南側に位置する、天使首ミハイル聖堂の鐘の音色はとても美しく、心にまで響き渡ります。

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photo by dailymail.co.uk

釘を1本も使わずに建てられた木造教会建築の美しさと、当時の職人たちが織りなす巧みな技術を、ぜひ、フルに五感を使って味わい尽くしたいですね。

キジ島(Kizhi pogost)への行き方

ロシアへはビザが必要です。
日本からモスクワまで約10時間30分、サンクトペテルブルクまで約10時間40分、いずれも成田から直行便が出ています。
モスクワからペトロザヴォーツク(キジ島の玄関口)まで列車で約13時間、サンクトペテルブルクからは列車で約8時間。ペトロザヴォーツクから水上翼船に乗り、約1時間15分でキジ島に到着します。水上翼船は夏季のみ運行。

wondertrip編集部

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