断崖絶壁に造られた中空の修道院『メテオラ』

下界から隔絶された孤高の城。
ギリシャ語で「中空の」を意味する「メテオロス」から名付けられたメテオラは、断崖絶壁の岩の上に建てられたいくつかの修道院の総称です。
今回は、そんなギリシャのメテオラについてご紹介いたします。


ギリシャの北西部にあるセサリア地方の北の端。
メテオラは、そこにある奇岩群とその上に建つ修道院をまとめた呼び名です。
俗世から切り離された環境にあるメテオラは、キリスト教の修道士たちにとっては祈りと瞑想のための理想の環境でした。
そのため、9世紀頃にはすでに岩の裂け目や洞穴に住み着く修道士がいたといわれています。
そんなメテオラに修道院としての共同体が成立し始めたのは14世紀。
そうして修道院として最盛期を迎えた15~16世紀には、全部で24もの修道院がありました。
その中の6つの修道院は現在でも現役で使用されており、多くの旅行客が足を運ぶ名所となっています。
修道院の中は一般の旅行客でも拝観が可能です。
内部には貴重なフレスコ画や美術品が多く展示されており、見ごたえは抜群。
特に、14世紀中頃に建てられた大メテオロン修道院は、メテオラの修道院群の中でも最大の大きさを誇っており、1483~1552年に描かれた壁画のいくつかが現存しています。
大メテオロン修道院のかつての食堂は、現在は博物館として公開されています。
また、大メテオロン修道院のすぐ隣にはヴァルラアム修道院があり、フランゴス・カテラノスによるフレスコ画を鑑賞することができます。

ちょっとやそっとの労力では登れそうもない断崖絶壁のメテオラ。
一体どうやってこれらの修道院が建設されたのか、詳細は現在でもあまり分かっていないそうです。
修道士たちの生活に必要な物資も、アナログにロープウェイで運んでいるのだとか。
メテオラのように文化遺産と自然遺産、2つの価値を持つと認定されている複合世界遺産は世界でも29件しかなく、そういった意味でも貴重なスポット。
現在も修道士たちが祈りを捧げ、修行を重ねる神聖な場所のため、訪れる際には色々と注意が必要です。
特に女性は、露出の多い服装やズボン姿では拝観することができないのでご注意を。
ズボンの場合は上からスカートをはいたり、ストールを羽織ったりすればOKです。
ストールは入り口で貸してもらえる修道院もありますが、あらかじめ自分で用意していったほうが安心でしょう。
現実離れした美しい景観を誇るメテオラは、たどり着くのも少々困難ではありますが一見の価値あり。
ふもとから見上げるメテオラはもちろん、メテオラの上から見下ろす景色もまた絶景ですよ。
wondertrip編集部

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