想像以上に過酷なフィンランドの歴史。スウェーデンとロシアに翻弄された国

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日は「フィンランドの歴史」をご紹介します。

サンタクロースが住む森と湖の国!フィンランドってこんな国

サンタクロースが住む森と湖の国!フィンランドってこんな国

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フィンランドは北ヨーロッパにある、スウェーデンとノルウェー、ロシアに隣接する、共和制国家の国です。
首都のヘルシンキは「バルト海の乙女」と呼ばれる美しい首都で、近郊にあるヌークシオ国立公園は映画「かもめ食堂」のロケ地になっています。
新鮮な魚介類を使った北欧料理を堪能するのも忘れずに!1年中サンタクロースに出会えるリゾートロヴァニエミや森林とツンドラの原野が続く北極圏のラップランドも素敵な観光地ですね。

15世紀に建てられた修道院と18世紀にはスパのある保養地として人気を博したムーミンワールドの街ナーンタリは女子旅でも大人気の観光地です。
海に浮かぶホテル「タリンクシリヤ」でのバルト海クルーズや、夏の白夜と冬のオーロラにも心惹かれますね。
今回は、サンタクロースと童話ムーミンのふるさとで、日本から一番近いヨーロッパの国、フィンランドの歴史について少しだけ触れてみたいと思います。

フィンランドの始まり

フィンランドの始まり

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北欧はヴュルム氷期には氷床が広がっていました。
氷期が終わり気温の上昇と共に海面の上昇と陸の隆起によって形成された地です。
紀元前700年ころから人が住み始め、狩りや漁猟が行われていました。
しかし、彼らは現在のフィンランド人の祖先ではなく、紀元1世紀にフィンランド湾南岸から移民してきた民族がフィンランド人の祖先といわれています。
スオミ族がフィンランドの南西に辿りつき、先住民のサーメ人を追い出して定住しました。

カレリア人がヨーロッパ最大の湖「ラドガ湖」に存在しており、両者の間にはサボ人が出現しています。
スオミ族はハメ人と呼ばれ堅実な人々、音楽という文化を持ったカレリア人、陽気な気質を持つサボ人の3つの部族が形成されていました。
彼らは主に大麦やライ麦と冬の狩猟をして生活し、冬に獲った動物の毛皮は交易品として重宝されていました。
このころからフィンランドは、スウェーデンとロシアの東西勢力が戦う場所として利用される存在でした。

スウェーデン人に支配されるフィンランド

スウェーデン人に支配されるフィンランド

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因みに紀元97年ごろにローマの歴史家コルネリウス・タキトゥスの『ゲルマニア』にはフェンニ人について記されており、フィンランドは初めて歴史に登場しました。
1155年にはスウェーデン王エリック9世が「十字軍」をフィンランドに侵入させています。
フィンランドの3大部族は、この後650年に亘りスウェーデンの支配下に組み込まれたのです。

1260年ごろにはスウェーデン国王によって、かつて南スオミ州の州都だったことで知られるハメーンリンナにハミ城が要塞として建設されています。
1280年にはトゥルク城も建設され、16世紀の最盛期にはスウェーデン王ヨハン3世の居城としての任も果たしたお城です。
フィンランドで最も大きな古城のひとつで、バルト帝国を維持する重要な城でした。

この時、司教ヘンリックがフィンランドにカトリック信仰の基礎を築き、1200年代にはフィンランド最古の都市トゥルクを造りました。
トゥルクはヘルシンキより長い歴史を持ち1812年にロシア皇帝アレクサンドル1世がヘルシンキに遷都するまで首都として栄えました。
現在も西の古都と呼ばれるフィンランド第3の都市で、1300年に建てられたトゥルク大聖堂など現在もスウェーデン統治時代の面影を残しています。

スウェーデン統治時代

スウェーデン統治時代

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13~14世紀ごろはロシアが侵入し、ギリシア正教の布教が始まりました。
一方スウェーデンはカレリアの西部を獲得し、ヴィープリにヴィボルグ城を建てました。
フィンランドはスウェーデンとロシアに蹂躙され、北部がカトリックで南部はギリシア正教と2つに分かれてしまったのです。
1397年にマーグレーテの下でデンマーク、ノルウェー、スウェーデンの3国が連合する「カルマル連合」が形成されました。
1523年に内紛により崩壊しスウェーデンは連合から離脱。
バーサ王朝のグスタフ1世は宗教革命を断行し、ルター派を受け入れます。

これまで以上にスウェーデンの支配は強くなっていきます。
ロシアの勢力は一時衰えました。
グスタフ1世は軍隊の整備と制度改革を強要し、増税とカトリック教会の財産を没収。
ルター派に改宗させました。
この時国王が司教を任命するようになり、アグリコラによってフィンランドの新約聖書が出版されています。







最強勢力スウェーデンの陰り

最強勢力スウェーデンの陰り

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フィンランドに完全に王権が確立したのは1599年でした。
重税に苦しんだ農民が起こした一揆を利用したことで、フィンランド貴族を一掃できたことが大きかったようです。
グスタフ2世の時代になると武力による勢力拡大が一層強まり、1617年にストルボバの和議により、東カレリアとイングリア、更にポーランドを手中に収めました。
戦争の際はフィンランドの徴兵負担はよその地域より多かったのです。
グスタフ2世は「北方の獅子」と呼ばれる存在でしたが、実際に活躍したのはフィンランド部隊だったとの見方もあるようです。
リボニア(現在のラトビア)、エストニア、スウェーデンの対外戦争で、実際に戦ったのはフィンランド人でした。
よくいえばスウェーデンとフィンランドは政治的にも軍事的にも強い絆ができていたといえるでしょう。

1602年以降はスウェーデンの下で、工業が興りインフラ整備が進みました。
1640年にはトゥルク王立アカデミー(現在のヘルシンキ大学)を設立しています。
ここまで強い勢力を保ってきたスウェーデンのカール12世は1709年にロシア軍のピョートル1世の間で戦争が勃発。
大敗しさっさと引き上げてしまいました。

この後もフィンランド人は必死に抵抗しましたが、形勢が変わることはなくロシアに組み込まれてしまいました。
この戦争で、フィンランド人は病気も含めて5万人が死亡しています。
1721年に行われたニースタード和議で、フィンランドの東部の一部を、1741年の対露報復戦争では講和条約のトゥルク条約が締結されフィンランドの東部がロシアに割譲されました。

ロシアの勢力に支配され始めるフィンランド

ロシアの勢力に支配され始めるフィンランド

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ロシアはナポレオン戦争で、ナポレオンにそそのかされフィンランドを占領しました。
彼はスウェーデンを脅してイギリスに対する大陸封鎖に利用しようとしたのです。
1808年に起こった対ロシアのフィンランド戦争では、フィンランドがロシアに割譲されてしまいます。
立憲君主制の大公国にし、ロシア皇帝がフィンランド大公となりました。
しかし、スウェーデン時代からのルター派信仰を始め諸制度が維持されたため、次第にフィンランド人としての自覚が芽生えました。

1812年にヘルシンキに首都が遷都されました。
1852年から30年かけて建てられたヘルシンキ大聖堂が1868年にはロシア人建築家がウスペンスキー寺院を建設しています。
1835年には民族叙事詩『カレワラ』が出版され、文化運動も始まりスウェーデン語との闘争へと拡大します。
1865年にはロシアの通貨ルーブルに代わりフィンランド貨幣マルッカが導入されました。

独立へと向かうフィンランド

独立へと向かうフィンランド

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フィンランド人から自治権を奪うべくロシア化政策が強行されました。
1904年にはロシア総督が殺されるという事件が起こり、ロシア皇帝の勢力が後退します。
1906年にやっと身分制議から、普通選挙権が与えられ一院制の国会に変革されました。

1917年のロシア革命で帝政ロシアが崩壊し、12月6日にロシアから独立を宣言しました。
しかし、翌年には社会民主主義者の『赤衛軍』とブルジョア政府勢力の『白衛軍』、保守派のセナーティとの間で内戦が起こったのです。
この内乱で37000人もの死者が出たものの、白衛軍が勝利し新しい時代を迎えます。
同年に外務省が設置されました。
1919年にはフィンランドは大統領を元首とする共和国としてのスタートを切りました。

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