【フランス世界遺産一覧】絶景も歴史もすべてここに!フランスの世界遺産を全部解説

2017年7月現在、フランスの世界遺産は43件で第4位となっています。ちなみに日本は21件。その多さがよくわかりますよね。登録されている世界遺産の時代も幅広く、旧石器時代から中世、近現代と、フランスの魅力を余すところなく伝えています。有名なものならモン=サン=ミッシェルやヴェルサイユ宮殿などがありますが、その他にも魅力的な世界遺産がありますよ。今回はちょっとマイナーなものも含め、フランスの世界遺産全43件をご紹介します!

1.ヴェズレーの教会および丘

1.ヴェズレーの教会および丘

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フランス東部、ブルゴーニュワインで有名なブルゴーニュ地方に「ヴェズレーの教会および丘」があります。
その名の通り、ヴェズレーの中心部の丘と、サント=マドレーヌ大聖堂のことです。

9世紀に建設されたサント=マドレーヌ大聖堂は、マグダラのマリアの聖遺物(遺骨など)を所有しており、数々の奇跡が起きた場所でした。
そのため巡礼者が殺到し教会は繁栄しました。
ローマ風という意味であり、重厚な石壁が特徴のロマネスク様式の建物は、正面扉上の彫刻「聖霊降臨」が傑作として有名です。

2.シャルトル大聖堂

2.シャルトル大聖堂

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パリの南西約90㎞、電車で1時間ほどのところにあるシャルトル大聖堂は、ヨーロッパ屈指の美しさで有名です。
アーチが尖ったゴシック様式とロマネスク様式の2つの塔を持っていますが、火災によって再建されたものがあるため雰囲気が違うんですよ。

ここには聖母マリアのチュニックと言われる「サンクタ・カミシア」が保管されており、多くの巡礼者が訪れます。

また、12~13世紀のステンドグラスが美しく、特に青色が鮮やかであることから「シャルトル・ブルー」と呼ばれているんですよ。
173もの聖書をモチーフとしたステンドグラスは、文字の読めない人にも聖書の教えを伝えるために制作されました。

3.モン=サン=ミッシェルとその湾

3.モン=サン=ミッシェルとその湾

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フランスの西海岸、サン・マロ湾に浮かぶ小島モン=サン=ミッシェルと、同じ名前の修道院は、世界的に有名な観光地でもあり、年間300万人が訪れます。

満潮時には海に囲まれ、かつては渡るのが危険すぎて「行くなら遺書を置いていけ」と言われるほどでした。
今はきちんと整備されているのでご安心を。

708年に司教オベールが大天使ミカエルのお告げを受けて礼拝堂をつくったのが始まりで、増改築によって現在のような姿となりました。
そのため、各建築物の時代もスタイルも様々です。

中世からカトリックの聖地として「西洋の驚異」と呼ばれ崇められてきたモン=サン=ミッシェルですが、要塞や監獄として使われた歴史もあるんですよ。
一度は荒れ果てましたが、19世紀半ばになって再び修道院となり、今に至っています。

4.ヴェルサイユの宮殿と庭園

4.ヴェルサイユの宮殿と庭園

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漫画「ベルサイユのばら」の舞台としても私たち日本人には親しみ深いヴェルサイユ宮殿。
マリー・アントワネットが暮らした場所でもあります。

パリの南西20㎞の場所、1661年にルイ14世が当代一の建築家や造園家に命じて建設しました。
複雑かつ装飾の多いバロック建築の最高傑作とされています。
大理石の天井や金銀の飾り、鏡の回廊など、どこを見てもその華麗さには目を奪われるはずですよ。

ルイ14世は王権を強化した絶対王政を行い、そのシンボルとしてこの宮殿をつくりました。
水のない場所に遠くから水を引かせ、貴族たちが反乱を起こさないように強制的に移住させ、王の力を見せつけたわけです。
一方、一般民衆が庭園に自由に入るのを許し、その心もつかみました。

その庭園もまたフランス式庭園では最高峰のもので、ヨーロッパ各地の宮殿の庭園に影響を与えています。
ルイ14世は自ら庭園ガイドを書いたくらいに力を入れており、あちこちの噴水や彫刻にはすべて意味が込められています。
中央を流れる大水路には船が浮かべられるほどでしたから、その規模のすごさがわかりますよね。

5.ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群


フランス南西部のヴェゼール渓谷にある先史時代の遺跡群が、ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群です。
先史時代とは、文字資料が存在しないはるか昔の時代を指します。

ここには、1万5000年前にクロマニョン人が描いたというラスコーの壁画があります。
牛や鹿など、動物の100点ほどの壁画があり、当時の人類の技術の高さを示しているんですよ。
しかし、損傷が激しいため現在は立ち入り禁止です。
その代わりに、同規模のレプリカが展示・公開されているので、本物と寸分たがわぬものを目にすることができますよ。

6.フォントネーのシトー会修道院

6.フォントネーのシトー会修道院

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ブルゴーニュ地方、フォントネーのシトー会修道院は、1118年に聖ベルナールがつくったというフランス現存最古のシトー会修道院です。
シトー会修道院は労働や戒律を重んじ、禁欲的な生活を旨としていました。
白い修道服を着ていたことから、「白い修道士」とも呼ばれていたんですよ。

森の中にひっそりとたたずむ修道院は、華美さを一切なくしたシンプルな建物です。
付属の教会など一部が公開されており、修道士たちの信仰に生きた生活を今に伝えています。

7.アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群

7.アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群

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フランス南部の地中海に面したプロヴァンス地方の都市アルルには、古代ローマ時代の遺跡や中世ロマネスク期の教会サン=トロフォーム教会などが残されています。

古い歴史を持つアルルには、前90年に円形闘技場がつくられました。
何といまでも闘牛が行われているんですよ。
他にも、大浴場やローマ劇場、墓地、城壁など、古代ローマ時代の繁栄を伝えています。

8.アミアン大聖堂

8.アミアン大聖堂

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ふつうなら100年以上かかってもおかしくない大聖堂建設ですが、1220年から1288年にかけての短期間で建設されたアミアン大聖堂(アミアンのノートルダム大聖堂)は、フランスで最も高い大聖堂です。
天井の頂点までの高さは42.3mと、ビル10階建てにはなる高さですから、相当高いですよね。

この大聖堂には、十字軍が持ち帰った、洗礼者ヨハネの頭蓋骨とされるものがあります。
また、大聖堂の装飾や彫像はみな聖書関連のモチーフとなっており、「石の百科全書」と呼ばれているんですよ。

9.フォンテーヌブローの宮殿と庭園

9.フォンテーヌブローの宮殿と庭園

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フランス北部のフォンテーヌブローには森があり、そこはフランス王の狩場となっていました。
そこに館を建てたのが、フォンテーヌブロー宮殿の始まりです。

1528年、フランソワ1世によって宮殿の姿となり、彼によって招かれたレオナルド・ダ・ヴィンチらによってルネサンスの舞台ともなりました。
その後、多くの国王が増改築を重ねて、フランス最大の宮殿となりましたが、フランス革命で荒れ果ててしまったのです。

しかし、ナポレオンがこの宮殿を気に入り居城としたため、再び脚光を浴びることとなりました。
彼がエルバ島に流刑になる際、近衛兵に別れを告げた「別離の中庭」が有名です。

宮殿の装飾のあちこちには、その時の王のイニシャルが刻まれています。
ナポレオンなら「N」、フランソワ1世なら「F」です。
こうしたものに注目してみても面白いですよ。

10.オランジュのローマ劇場とその周辺及び「凱旋門」


南仏の街オランジュには、1世紀、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスのころつくられた古代ローマの劇場があります。
8000~1万人も収容できたとされ、世界でも最も保存状態が良いローマ遺跡となっています。
舞台背後にそびえる36m超の石壁は当時のままなんですよ。
1825年から修復計画が進められ、今も音楽フェスが開催されたりオペラが上演されたりしています。

また、前20年ごろの凱旋門には多くのレリーフが彫られており、カエサルのガリア平定など歴史的に重要なシーンが見られます。
ちなみに、凱旋門は古代ローマが起源とされているんですよ。

11.サン=サヴァン・シュル・ガルタンプ修道院付属教会


フランス西部の都市サン=サヴァンにあるサン=サヴァン・シュル・ガルタンプ修道院付属教会には、12~13世紀のロマネスク絵画が多数残されています。
旧約聖書のシーンが多く、ノアの方舟やカインとアベル、バベルの塔などおよそ50のエピソードが、奥行168m、高さ2.5mにわたって描かれています。

戦火にさらされたこともあるこの教会ですが、19世紀になり保護・修復されて当時の姿を今にとどめています。

12.ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾

12.ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾

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地中海に浮かぶフランス領コルシカ島(ナポレオンの出身地でもあります)西部にあるポルト湾を中心に広がる、ピアナのカランケ・ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区から成る風光明媚な景勝地は、複雑なつくりの入江や火山活動でできた赤い花崗岩や洞窟、奇岩群などによって構成されています。
イタリアに近いので文化的にも気候的にもイタリアの影響を受けており、ピアナ村はフランスで最も美しい村とも言われているんですよ。

貴重な鳥類の生息地としても知られています。

xiao

Writer:

世界と日本がどのように成り立ってきたのか、歴史についてはいつになっても興味が尽きません。切っても切り離せない旅と歴史の関係を、わかりやすくご紹介していけたらと思っています。

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