オランダ生まれ、世界一シンプル、世界一有名なキャラクターってなーんだ?

世界中に知られるあるキャラクターは、世界一シンプルに描かれていることでも知られています。そのキャラクターが生まれた場所は、作家も、そこで生活する人々も、全ての人の生き方をシンプルにさせてしまう場所でした。

出版された絵本は、9,000万冊

チューリップ畑や水の都アムステルダムで有名なオランダですが、世界一人気があるといっても過言ではない、あるキャラクターが生まれた場所でもあることは、あまり知られていないかもしれません。

オランダ語での名前は「ナインチェ・プラウス(Nijntje Pluis)」、翻訳された言語は40に昇り、世界で9,000万冊もの絵本が出版されたうさぎのキャラクター「ミッフィー」は、1955年、オランダ人作家ディック・ブルーナさんによって生み出されました。

ミッフィーはたった2つの点と1本の線で描かれ、絵本で使われる色はわずか6色、キャラクターのかわいさにも増して、極めてシンプルな芸術性は、世界中で高い評価を得ています。

余計なものは削るという生き方

元々、自身の子供のために描かれ始めたミッフィーについて、ブルーナさんは、常によりシンプルな形を目指していると語っています。

「(泣いているミッフィーを描くとき)私は、だいたい3粒か4粒の涙で描き始めます。
1粒を消し、次の日にはまた1粒を消します。
最後に残ったのは1粒の涙、そのミッフィーはとても、とても悲しそうに見えるのです」

80歳を越えるブルーナさんですが、ミッフィーに描かれるシンプルさは、彼自身のライフスタイルにも見ることができます。
朝5時に起床して、妻アイリーンさんのためにオレンジジュースを1杯分絞ってから、その日の予定を想像させるようなスケッチを描いてあげること(公園に行く日には、公園のスケッチというように)が日課だと、ブルーナさんは言います。

その後、自転車に乗って、いつものカフェで、いつものコーヒーを味わい(到着する頃には、テーブルに用意されているそう)、それから彼の真っ白なスタジオで絵を描き始めることを続けているそうです

あるがままを楽しむ文化

ブルーナさんとミッフィーが生まれ育ったオランダ、この土地には元々、シンプルさを大切にする文化があると言われます。

イギリスからアムステルダムに移住し、料理研究家として活動しながらチーズショップを運営するアレン・ヴィヴァーズさんは、オランダ人がもつ、シンプルなものを好む気質や、あるがままを楽しむ気持ちを知ったことがきっかけで、オランダでチーズの販売をすることを決めたと言います

「オランダの方々は朝食にチーズを食べ、ランチにも召し上がります。
仕事の後にビールと一緒にも食べるのです。
彼らはそれに決して飽きることはありませんし、それを聞く度に驚かされます。
私たちは、より大きく、より良いものを求め続けることをせずに、いまあるものを楽しむ方法を、彼らから学べると思います。」

自分のための時間を大切にする女性たち

U.S.NEWSが行う「女性のための国ランキング」によれば、オランダは、つねに世界5位以内に入り、女性にとって住みやすい場所だと言われています。

中でも女性の働き方を見てみると、女性の60%以上がパートで仕事を行っていて、できるだけ仕事に縛られる時間を短くし、自分のための時間を充実させる文化があるそうです
フルタイムの仕事をもつ女性は10%(日本の半分程度)、今後働く時間を増やしたいという女性も4%ほどに留まることからも、彼女たちがそうしたライフスタイルを進んで選択していることがわかります。

働く時間は半日、午後2時には友達とカフェで時間を過ごし、「仕事に縛られる男性ってかわいそうね」と笑い合う、そんな一日がオランダ女性のライフスタイルになっています。







世界一シンプルな生き方を目指す

世界一のキャラクター「ミッフィー」は、オランダに息づく世界一シンプルな風土が生み出したものなのかもしれません。

日本にいると、できるだけ多くの時間を仕事に当て、収入を上げ、つねに流行の洋服や化粧品を手に入れ、最新のエステに通うことが、自分をより輝かる方法だと信じてしまいます。

オランダに訪れ、現地の方々の生き方を目の当たりにすると、いま目の前にあるものを楽しみ、自分のために生きることの価値や意味を考えずにはいられないはずです。

旅行の意義は、生き方を学ぶこと

海外旅行に行くと、現地のライフスタイルや生き方に刺激を受けることがあります。
ただ単純に景色や食べ物を楽しんで終わるのではなく、異なる文化から得られる体験を、自分の生き方を見つめ直すきっかけにできれば、その旅行はあなたにとって、人生の大きな財産になることは間違いありません。