イタリア観光、リピーターにおすすめのマニアックコース3選【ローマ在住15年超の筆者が伝授!】

2-1.イタリアの首都「ローマ」があるラツィオ州の田舎へ

2-1.イタリアの首都「ローマ」があるラツィオ州の田舎へ

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ラツィオ州はイタリアの首都「ローマ」のある州。
古代から「ローマ帝国の首都」というタイトルがある「ローマ」近郊には、古代ローマ時代の貴族たち、ローマ法王たちも赴いた田舎町がたくさんあります。

(1) 「ローマ」から行くローマ法王の夏の避暑地「カステル・ガンドルフォ」

(1) 「ローマ」から行くローマ法王の夏の避暑地「カステル・ガンドルフォ」

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ローマのテルミニ駅からは電車で約40分、伝統的にローマ法王たちが夏を過ごしていた街が「カステル・ガンドルフォ」です。

カルデラ湖である「アルバーノ湖」を見下ろす丘に立つ「カステル・ガンドルフォ」の街は、法王の夏の離宮がある美しい街。
前法王ベネディクトゥス16世が退位宣言をした宮殿があります。

2015年からは、ヴァティカン市国から電車に乗って「カステル・ガンドルフォ」を訪問することが可能になり、広大な法王宮殿の庭園も一般公開へ。

カステッリ・ロマーニと呼ばれるこの地方、薪で焼くパンがおいしいことでも有名。

(2 )古代ローマの貴族たちも愛した白ワインの街「フラスカーティ」

(2 )古代ローマの貴族たちも愛した白ワインの街「フラスカーティ」

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古代ローマ時代から、貴族たちがこぞって別荘を建てた街「フラスカーティ」。
ローマ「テルミニ駅」からは、電車に乗って30分ほどの距離。

現在も、その遺跡や18世紀の貴族たちの宮殿が残る歴史ある街です。

「フラスカーティ」が有名なのはもう一つ、おいしい白ワインの生産地であるため。

この地の名物「ポルケッタ」と呼ばれる豚の香草入丸焼きなどとともに、気軽に楽しめる居酒屋「フラスケッタ」が街のあちこちにあります。
ポルケッタを挟んだパニーノのテイクアウトは、イタリア人たちもよく利用する人気商品。

また、白ワインに浸して食べる「チャンベッリーネ」と呼ばれる素朴なお菓子を焼く匂いが、町中にあふれています。
アルコールがだめな人は、カプチーノに浸けて食べても美味。

(3) ルネサンスと古代の「ヴィッラ」を楽しめる「ティヴォリ」

(3) ルネサンスと古代の「ヴィッラ」を楽しめる「ティヴォリ」

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ローマ「テルミニ駅」からは電車で50分、「ティヴォリ」の街はイタリア旅行のリピーターたちに人気の街です。

「ティヴォリ」の駅から、徒歩で15分ほどのところにあるのが16世紀に建てられた広大で美しい「ヴィッラ・デステ」。
駅から「ヴィッラ」までは、「ティヴォリ」の旧市街を楽しく散策できます。

「ヴィッラ・デステ」は、とくに庭園の噴水が有名。
北イタリアの貴族、モデナ家出身の枢機卿によって建設されました。
「ヴィッラ」の設計者「ピッロ・リゴーリオ」は、当時としては珍しく「耐震」についての著作も残しています。

入場料は8ユーロ。

見学時間は、季節によって異なりますのでホームページを参考にご覧ください

さらに、「ティヴォリ」駅からバス ( CAT ) の4番に乗ると、古代のヴィッラの遺跡「ヴィッラ・アドリアーナ」へ。

五賢帝の一人ハドリアヌス帝が建てた豪壮な別荘の遺跡で、ギリシア文化を愛好した皇帝の趣味がかいま見える遺跡です。

夏には「ヴィッラ・アドリアーナ」の遺跡でさまざまなイベントも行われます。
「ティヴォリ」の街に泊まって、イタリアの夜を満喫するのもいいかもしれませんね。

(4) 聖ベネディクトと清らかな河川の町「スビアーコ」

(4) 聖ベネディクトと清らかな河川の町「スビアーコ」

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古代、首都ローマに清らかな水を供給し続けた「アニエーネ川」がある「スビアーコ」。
現在も、その川の水の清らかさは変わることがなく、カヌーを楽しむ人を見ることができます。

この街がつとに有名なのは、キリスト教会に大きな影響を与えた聖人「ベネディクト」が建てた修道院があるため。

8世紀に、断崖絶壁に建てられた修道院の内部はまるで洞穴には行っていくような感覚に。
ラビリンスのような修道院内部は美しい絵画で埋められています。
とくに、1223年に聖フランチェスコがこの修道院に滞在した際に描かれたといわれる彼の肖像画が有名。
ほんわかとした雰囲気の聖フランチェスコの等身大の肖像画、見ていると思索的な迷路にも迷い込んでしまいそう。

「スビアーコ」へのアクセスは、ローマの地下鉄B線「ポンテ・マンモロ」から出発するバスを利用。

時刻表はこちら

2-2. ヨーロッパの人たちがあこがれる中部イタリア

2-2. ヨーロッパの人たちがあこがれる中部イタリア

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太陽がさんさんと注ぐイタリアにあこがれてやって来るのは、ヨーロッパ各国の人々も同じ。
自然の中に、城と教会を中心とした中世の街並みがそのままとけ込んでいる中部イタリアは、四季を通して観光客が絶えることがない人気のゾーンです。

(1) ウンブリア州にある「オルヴィエート」

(1) ウンブリア州にある「オルヴィエート」

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欧州の人たちにも人気のイタリア観光地といえば、伝統的にトスカーナ州でした。

ここ数年、美しい景色、おいしい料理、素朴なウンブリアの人々の人柄が愛でられて、ウンブリア州の人気が急上昇中。

ローマから電車で2時間ちょっとのところに位置する「オルヴィエート」。

古代から交通の要衝であり、戦略的にも重要な街として栄えてきました。
1527年にローマがカール5世によって略奪されたときには、法王クレメンテ七世が避難した街としても有名。
法王庁とのつながりも深いのですね。

街の中心に建つドゥオモ、中世に建てられたアルボルノスの要塞、貴族たちの宮殿、54メートルの深さを誇る「サン・パトリツィオの井戸」など、見学場所にはことかかず。

ウンブリアの山の上に、崖と一体になって建つ街は何度もシャッターを押したくなるすばらしさです。

(2) 「シエナ」から行く絵葉書のような風景が広がる「オルチャ渓谷」

(2) 「シエナ」から行く絵葉書のような風景が広がる「オルチャ渓谷」

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なだらかな丘陵地帯に、糸杉が点在する「オルチャ渓谷」。

まさに、絵葉書のような風景が広がるトスカーナの田舎です。

人文主義者として有名であったルネサンス時代の法王ピウス二世の故郷「ピエンツァ」、高名なワインブルネッロの生産地「モンテプルチャーノ」の街が、この地方にあり。

シエナの街から、直通のバスを利用するのが便利。
バス会社のサイトはこちら

いずれもこじんまりとした街は一日の観光で充分ですが、シエナからの行き帰りを考慮して一泊するのもいいかもしれません。

小高い丘の上に建つ街から見渡す「オルチャ渓谷」は、夢の世界です。







(3) 「フィレンツェ」から行く坂と塔の街「サンジミニャーノ」

(3) 「フィレンツェ」から行く坂と塔の街「サンジミニャーノ」

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町中に数え切れないほど建つ「塔」で、日本でも有名になった「サンジミニアーノ」。
中世の富裕な商人や貴族が、競うように建てた数々の塔は権力の象徴であったそう。

フィレンツェから行くトスカーナの田舎町は、趣がある美しい街ばかり。
「サンジミニアーノ」は、その代表格です。

トスカーナは、ヨーロッパの人々が愛する観光地のため、田舎町へ行くのも難易度はそれほど高くありません。
「フィレンツェ」から「サンジミニャーノ」へ行くには、まずバスか電車で国鉄「ポッジボンシ駅」に向かいます。
そこでバス「サンジミニャーノ行」に乗り換え。
「ポッジボンシ駅」から「サンジミニャーノ」までは、バスで30分ほど。

坂道が多い街ですから、体力をつけて頑張って散策してください。

上まで登れる塔もあり、その高さから街を見下ろすと、トスカーナの丘陵地帯と街が絵のように見えます。

(4) 映画「ライフ・イズ・ビューティフル」の舞台となった「アレッツォ」

(4) 映画「ライフ・イズ・ビューティフル」の舞台となった「アレッツォ」

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「フィレンツェ」から電車で一時間強、「アレッツォ」は映画「ライフ・イズ・ビューティフル」の舞台になった美しい街です。

月1回開催される骨董市もヨーロッパではよく知られており、山の懐に懐かれるような「アレッツォ」は、歴史ある街にふさわしく数多くの教会が。

その中でも、「サン・フランチェスコ大聖堂」には、15世紀の中頃にルネサンスの芸術家で数学者でもあったピエロ・デッラ・フランチェスカの描いた高名なフレスコ画があります。

金細工の街としても有名な「アレッツォ」、街の風景だけではなくお買い物や美術鑑賞でも飽きることはありません。

2-3. ブーツの形のイタリア半島、すねの部分からふくらはぎの部分へ

2-3. ブーツの形のイタリア半島、すねの部分からふくらはぎの部分へ

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イタリアといえば「地中海」、人気の観光地もブーツのすねにあたる地中海側に集中しています。
ふくらはぎ部分にあたる「アドリア海」側の街も、負けず劣らず美しいのですが、交通の便がイマイチというのが実情。
観光客が地中海側ほど多くない分、ゆっくりとリラックスして観光できるのがありがたい。
比較的、アクセスがよいマルケ州やエミーリア=ロマーニャ州の街をご紹介します。

(1) モザイクの美しさに圧倒される「ラヴェンナ」

(1) モザイクの美しさに圧倒される「ラヴェンナ」

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イタリア旅行者に人気なのは「ラヴェンナ」です。

「ボローニャ」や「フェッラーラ」からの乗り換えが必要ですが、イタリア半島の背骨部分を越えると街の雰囲気も食事情も変わり、イタリアの多様性を実感できます。

「ラヴェンナ」の見どころは、なんといってもその美しい「モザイク」。
ユネスコ遺産にも認定されている初期キリスト教時代の美しいモザイクは、一度見たら忘れられないほど。
素朴な教会の外観と、内部にあふれる鮮やかな青や緑、金色のモザイクの対象も印象的です。

散策に疲れたら、この地方特有のストリート・フード「ピアディーナ」でお腹を満たしてください。

旧市街では、ここがお薦め。

Cupido Piadina Ravenna

Via Cavour 43/a

tell 0544 37529

(2) おとぎの国のようなお城の街にしてラファエロの生誕地「ウルビーノ」

(2) おとぎの国のようなお城の街にしてラファエロの生誕地「ウルビーノ」

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「ウルビーノ」と聞いてもピンと来る人は少ないかも知れませんが、ルネサンス時代には賢明な領主のもと、繁栄を誇った美しい街。
ラファエロの生誕地でもあります。

まず、山間にあるウルビーノの街に近づいて目に飛び込んでくるのが、美しい「大公宮殿」。
「ウルビーノ」の街の魅力は、この宮殿に凝縮しているといっても過言ではないほど。

傭兵として君主として名高きフェデリーコ・ダ・モンテフェルトロという貴族によって建設が進められた宮殿内部は、当時の流行であった遠近法を駆使した絵画、寄せ木細工がずらり。

坂道の街の散策にも文化が香る街。
それが「ウルビーノ」なのです。

「ウルビーノ」へは、「ボローニャ」や「ラヴェンナ」方面から「ぺーザロ」で電車を乗り換えて行くのが通常。

ただし、ローマのティブルティーナ駅から直行のバスが運行中。

バス会社のサイトはこちら

2-4. 北イタリアの田舎町へ

2-4. 北イタリアの田舎町へ

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イタリアは各地方で街並みにも特徴があります。
「北イタリアに来たな」と感じるのは、独特のアーチに覆われた街並み。
南イタリアや中部イタリアと違い、平地が多い北イタリアでは自転車に乗る人の姿が多いのも特徴のひとつ。
平野が多い北イタリア、お米もおいしいのが日本人には嬉しいですね。

(1) 中世のお城がシンボル「フェッラーラ」

(1) 中世のお城がシンボル「フェッラーラ」

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「フェッラーラ」は、群雄割拠した中世のイタリア半島の中でも、長期にわたってエステ家という優れた君主を輩出した名門貴族によって統治され、繁栄を極めました。
悪名高き「ボルジア家」のルクレツィアが、お嫁入りした街でもあります。

代々の当主たちによって改築増築がすすめられたどっしりとしたお城が街のシンボル。
この周辺に、美しい宮殿や街並み、そしてゲットーなど楽しみながら歩けるのが「フェッラーラ」の特徴です。

(2) 「マントヴァ」、イタリアが誇るオペラ歌手「パヴァロッティ」の街

(2) 「マントヴァ」、イタリアが誇るオペラ歌手「パヴァロッティ」の街

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「マントヴァ」も典型的な北イタリアスタイルの街。

レオナルド・ダ・ヴィンチが、横顔の肖像画をデッサンした「イザベッラ・デステ」というお姫様が嫁いできた街には、文化の香りが漂います。

日本での人気があったオペラ歌手ルチアーノ・パヴァロッティの故郷であり、彼の葬儀も「マントヴァ」の大聖堂で行われました。

「マントヴァ」の旧市街にある宮殿も見事ですが、「イザベッラ・デステ」の息子が愛人のために建てた「テ宮殿」は、当時の芸術家たちが一堂に会し建築したもので、フレスコ画も目を奪われるものばかりです。

次のページでは『(3) 「パドヴァ」、ジョットのフレスコ画の街』を掲載!
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