イタリア在住15年の私が決める!イタリア観光スポットランキングBEST 20

イタリアに住んでおよそ15年。

さまざまな土地を旅行してきました。

街並み、遺跡、要塞、美術館、修道院、大聖堂、教会。いずれも、一度見たら忘れられない観光スポットばかり。イタリア人はお国自慢が大好きな国民ですから、訪れた街で情報を聞き出そうとすれば熱心に教えてくれるのもまた楽しい。ご当地の人々の情報は、ガイドブックに載らない貴重なものも多いのです。また、地図などを見ないで迷路のような古い街並みを足の赴くままに歩いても、さまざまな発見があるのがイタリア。

イタリア各地を訪れた私の、独断と偏見で選ぶ観光スポットランキング20選です。







第20位 南イタリアの青い空に映える要塞「カステル・デル・モンテ」

第20位 南イタリアの青い空に映える要塞「カステル・デル・モンテ」

image by iStockphoto

プーリア州アンドリアの小高い山の上に立つ要塞「カステル・デル・モンテ」。

周囲にはなにもなくぽつんと建つ「カステル・デル・モンテ」は、13世紀に神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世によって建設が始まった、なにやら非現実的な美しさに満ちた城です。
フリードリヒ2世は、南イタリアを愛し、シチリアをはじめとするイタリア南部の各地に数多くの城を建設。
そのなかでも、最も美しいといわれるのが「カステル・デル・モンテ」なのです。

中世の王様にしては珍しく、異教徒であるアラブ人たちの影響で数学にも造詣が深かったというフリードリヒ2世の面目躍如といった趣の「カステル・デル・モンテ」、1996年にユネスコの世界遺産に認定されました。

たぐいまれなる美しい外観を誇る「カステル・デル・モンテ」ですが、内部は牢獄として使われたほかは皇帝やその家族が住んでいた形跡がなく、現在もがらんとしています。
無駄のない美しい構造は、内部を見学すればさらに実感できるのは確実。

山上で風を受けて立つ八角形の城は、その存在だけでドラマチックです。

ただし、「カステル・デル・モンテ」へのアクセスはかなり困難。

プーリア州の州都バーリから、電車やバスで行くことになります。

しかしどんな無理をしても見る価値のある「カステル・デル・モンテ」、ぜひミステリアスな中世の要塞をご見学ください。

第19位 湖に突き出るように建つ城「カスティリオーネ・デル・ラーゴ」

ウンブリア州の州都「ペルージャ」から電車で一時間強のところにある「カスティリオーネ・デル・ラーゴ」。

イタリア国内では4番目に大きい「トラジメーノ湖」のほとりに建つ美しい街です。

「獅子の城」の意となる「カステッロ・デル・レオーネ」の呼称が、徐々に「カスティリオーネ」という読みに変わっていったことが示しているように、この街の象徴は湖にせり出すように建つ「城」。

「城」は宮殿と要塞から構成されていて、「宮殿」のほうは16世紀半ばの創建。
この地を治めていたコルニャ家が建設したものです。
宮殿内部には、美しいフレスコ画が装飾され、ルネサンスの粋を実感。

「要塞」のほうは「獅子の要塞」と呼ばれ、12世紀に神聖ローマ皇帝「フリードリヒ2世」によって現在の姿に。
この「要塞」、イタリア各地に残る「要塞」の中でも保存状態が非常に良く、湖に突き出た城壁部分を歩くと、中世の騎士になったような気分にさせてくれます。

また、「宮殿」と「要塞」をつなぐ「城壁」内部を通り抜けることができるのも楽しい。
「トラジメーノ湖」の青、城周辺の木々の緑に映える広大な「城」は、子供連れでも楽しめます。

「カスティリオーネ・デル・ラーゴ」の街自体は、こぢんまりとした中世の街並みを残しており、ウンブリアの名産品を売るお店を見ながら散策するのもよし。

また、この街から遊覧船に乗って「トラジメーノ湖」を周遊できます。
「トラジメーノ湖」内には、「マッジョーレ島」「ミノーレ島」「ポルヴェーゼ島」の三つが浮かんでおり、自然と中世の雰囲気の中を散策可能。

第18位 落差165メートルを誇る「マルモレの滝」

欧州最大、落差165メートルを誇る「マルモレの滝」。

この地を訪れた著名人には、古代ローマ時代の雄弁家「キケロ」、近代の科学者「ガリレオ・ガリレイ」、イギリスの詩人「ロード・バイロン」などなどがいます。

「治水」についてはエキスパートであった古代ローマ人は、紀元前271年にこの地の水の流れを整備し、テヴェレ川の支流であるネーラ川にその水流を確保。

「マルモレの滝」から7,5キロほどのところにある「テルニ」の街は、滝の膨大な水量から「水害」にあうことも多く、この状況を「視察」するために紀元前54年に「マルモレの滝」を訪れたのがかの有名な「キケロ」であったという愉しい歴史も。

現在も残る「テルニ」の駅からバスで向かうのが最も簡単なアクセス法です。

この「滝」のすごいところは、清冽な水の流れのすぐ脇を歩くことができること。
洞窟の中から、滝の内側を眺めることもできますし、散策道に架けられた橋の上から滝の流れを観察することもできます。
豊かな水量の滝を渡ってくる風は、夏でも涼やか。
かなりの距離の山を登ることになりますので、歩きやすいスニーカーや水しぶき対策のバーカーなどを持参すると重宝。
夏には、著名な芸術家によるコンサートなども開催されますので、オフィシャルサイトは要チェックです。

歴史や美術の「イタリア」とは違う、大自然の「イタリア」をぜひお楽しみください。

第17位 中部イタリアの要衝「スポレート」

第17位 中部イタリアの要衝「スポレート」

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地図で見ると、まさにイタリア半島のどまんなかに位置する「スポレート」。

古代ローマ時代から「要衝」として街は繁栄し、中世には「スポレート公国」として知られていました。
後にローマ法王領となり、歴代の法王たちとも縁の深い街です。

坂道の多い「スポレート」の街を歩けば、「古代ローマ時代の劇場・水道橋」「ユネスコ遺産にも登録された8世紀創建サン・サルヴァトーレ教会」「中世のアルボルノス要塞」「ルネサンスの時代に描かれたピントゥリッキオとフィリッポ・リッピのフレスコ画」などなど、長い歴史を体感できるのがその魅力。

とくに「トッリ水道橋」と「アルボルノス要塞」の威容は、カメラに納めても絵になる絶景です。







第16位 パドヴァ「スクロヴェーニ礼拝堂」

「霧の街」とも称される北イタリアの街「パドヴァ」。
この街には、モザイクの傑作があふれています。

しかし、私がランキングに入れた「スクロヴェーニ礼拝堂」は、ルネサンスの黎明期の天才ジョットが描いたフレスコ画で有名。

1305年から描かれたこのフレスコ画は、パドヴァの銀行家エンリコ・スクロヴェーニがジョットに発注、スクロヴェーニ家の墓所として制作されました。
フレスコ画の中には、この礼拝堂を聖母マリアに捧げるエンリコ・スクロヴェーニの肖像画も描かれています。

スクロヴェーニ家の広大な邸宅が隣接していたようですが、現在まで残るのは礼拝堂のみ。

中にはいると、ジョットの特徴である美しい「青」が、まさに天国を象徴するかのように目に飛び込んできます。

ジョットの筆になると、地獄を描いてさえ優美でユーモアがあふれているように見えるから不思議。

内部は撮影が不可能で、見学時間も作品保存を考慮し時間が限られています。

中世からル年サンスへ、橋渡しの大きな役割を果たしたジョットの傑作は、一度目にすれば忘れられない印象を皆様に与えることでしょう。

見学は要予約。

パドヴァの街は、イタリアで最も古い大学のひとつパドヴァ大学のお膝元であり、街全体にノーブルな空気が漂います。
ぜひ見学を。

第15位 ルネサンスの古都「ウルビーノ」

第15位 ルネサンスの古都「ウルビーノ」

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マルケ州の山奥に忽然と現われる優美な街「ウルビーノ」。

ラファエロを生んだ街として有名な「ウルビーノ」は、ルネサンスの時代にモンテフェルトロ家という貴族のもと、繁栄を謳歌しました。

坂道の多い美しい街並みもさることながら、「ウルビーノ」の魅力は1454年から建設が始まった「大公宮殿」に凝縮しています。

傭兵として名を馳せた名君フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロという殿様が建設し始めたこの城は、外観の美しさはもちろん、内部も当時の装飾が保存され、また数々の美術品も見学可能。

とくに、フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの書斎の寄せ木細工の見事さは、思わず言葉を失うほど。

フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロはよほど遠近法が好きだったのか、宮殿内には遠近法を駆使した装飾が目立ちます。

フィレンツェのウフィッツィ美術館には、フェデリーコ・ダ、モンテフェルトロと彼の愛妻バッティスタ・スフォルツァの有名な肖像画が残っています。
数学者としても有名であった画家ピエロ・デッラ・フランチェスカが描いた「フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの肖像」は、美男とはほど遠いおじさまの横顔。
それでも、現在まで愛される「おらが街の殿様」が、「ウルビーノ」の「フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ」なのです。

彼に敬意を表して、中世のコスチュームに身を包んだ町民たちが参加する騎馬大会もあり。

ルネサンス時代を代表する画家に、自らと愛妻が向かい合う肖像画を描かせた殿様に思いを馳せて、「ウルビーノ」の街を散策してみてください。

第14位 パレルモの「モンレアーレ大聖堂」

第14位 パレルモの「モンレアーレ大聖堂」

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正確には、シチリア島のパレルモ近郊モンレアーレにある「大聖堂」。
2015年に、ユネスコの世界遺産に登録されました。

「モンレアーレ大聖堂」の最大の魅力は、大聖堂内部のモザイク。
祭壇上部に描かれた若々しいイエス・キリストを中心に、あらゆる壁があらゆる色のモザイクで装飾されています。
金色を基調に描かれた絵は、聖書の各シーン。
「ノアの方舟」などの日本人にもよく知られたシーンもあり、その細やかな表現方法にひたすら圧倒されます。
中世の表現方法には、現在の我々に哲学を感じさせるものも多く、キリスト教徒ならずとも深い感慨にひたることができる不思議な空間。

「モンレアーレ大聖堂」は、伝説によれば1116年に神聖ローマ皇帝となったグリエルモ2世が、モンレアーレの森を狩猟中に「キュロブ」という木の下で居眠りをし、その夢に聖母マリアが現われて黄金のありかを示唆、この黄金を使って建設されたのが「モンレアーレ大聖堂」なのだとか。

皇帝グリエルモ2世が、聖母マリアに大聖堂を捧げているシーンもしっかり大聖堂内に描かれています。

また、「大聖堂」の回廊を飾る柱のモザイクも圧巻。

その形、色、ともにひとつとして同じものはないのではないかと思えるバラエティ。

シチリア特有の、アラブ文化の強い影響を受けた美術を実感できます。

次のページでは『第13位 スビアーコの「サン・ベネデット修道院」』を掲載!
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Writer:

ローマ在住十数年。かつてはコロッセオを横目に見ながら通勤し、現在はローマの街を見下ろす山暮らし。歴史と美術と書籍に耽溺中。 ブログ「ルネサンスのセレブたち」 (http://blog.livedoor.jp/cucciola1007/) 連載「ダ・ヴィンチの食堂」 (https://goo.gl/9xnp9W)

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