政府公認観光ガイドが伝授!イタリアの世界遺産30選

イタリアは世界で一番世界遺産が多いことをご存知でしょうか?イタリアが統一されたのは19世紀後半。それまでは各地域が自治を行っていたので今でも場所によってそれぞれの地域色が出ているのが特徴です。そんな見所たくさんのイタリアの世界遺産を、イタリア政府公認観光ガイドである筆者が、カテゴリー別に厳選して30カ所紹介します。

この記事を書いた人/政府公認フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子

イタリア政府公認観光ガイド。本場イタリアから最新のイタリア情報をお届けします。
大手外資系企業で勤務中のある日「トスカーナの風に吹かれたい!」と思いつき、キャリアを捨ててイタリアに移住。フィレンツェ公認観光ガイドとして、大好きなルネサンス発祥の地フィレンツェで、現代にも通じる芸術、歴史、ライフスタイルを紹介しています。
Twitterでほぼ毎日イタリアの「生」の情報を提供中。

政府公認フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子

海の青と大地の緑を感じられる自然の世界遺産

真っ青な海からアルプスの山まで、イタリアの魅力の一つが豊富な自然の風景です。
大自然の恵みをたっぷり感じられるイタリアの世界遺産をご紹介します。

#1 映画の舞台にもなったアマルフィ海岸

映画の舞台にもなったアマルフィ海岸

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映画の舞台にもなり有名になったアマルフィ海岸。
海に面した断崖絶壁に張り付くようにして建てられたカラフルな家がここの特徴です。
複雑に入り組んだ海岸線は見所満載。
絶壁の上のハイキングコースは地元で「神々の小道」と呼ばれるほど美しい眺め。
青の洞窟で有名なカプリ島もここから一望できます。

海産物が美味しいのはもちろんですが、忘れたくないのがこの地域特産のリモンチェッロ。
レモンを強いリキュールに漬けたアルコールですが、食後の消化を促進すると言われています。

中世には海運国として栄えたアマルフィ。
貿易先であったアラブのスタイルを取り入れた教会も印象的です。
ブーゲンビレアが咲き誇る展望台から最高の光景を味わうことができます。

#2 美味しいトスカーナワインでも有名なヴァルドルチャ

美味しいトスカーナワインでも有名なヴァルドルチャ

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なだらかな丘陵地帯が続くトスカーナ地方。
ここはイタリア料理に欠かせないオリーブオイルやワインの産地としても知られています。
イタリアにはアグリツーリズモと言って農家の家に宿泊できるシステムがあります。
朝食にはとれたてのフルーツやハチミツ、そしてもちろん地元で作ったオリーブオイルも提供されます。

時代を超えて多くの画家たちを魅了してきたトスカーナののどかな風景。
レオナルド・ダ・ヴィンチもこの光景を愛し、モナリザの背景としても使用しました。
自然の産物に見えるこの光景ですが、実は地主と農家が力を合わせて開拓した賜物。
現代に至るまで代々大事に守られてきた風景なのです。

テルメという日本の温泉が多く存在するのもこの地域ならでは。
のどかな景色を眺めて湯に浸かれば心も体も癒されること間違いなしです。

#3 切り立った山に大自然の大きさを感じたいドロミーティ

切り立った山に大自然の大きさを感じたいドロミーティ

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スイスのイメージが強いアルプス山脈ですが、イタリアの北部でも見ることができるんです。
ドロミーティはイタリアの北東部に位置する山脈。
3000mを超える山々が18も連なっています。
切り立った山の険しさは大自然の偉大さを感じさせてくれます。
真夏でも山頂に氷河が残るこの地域は大人気の避暑地。
ヨーロッパ各地から訪れる観光客がハイキングやトレッキングを楽しみます。

山脈の間には大自然が育んだ湖や清冽な川、そして高山植物が咲く丘も広がります。
夕日に照らされて真っ赤に映える山は感動的。
別名南チロルとも呼ばれ、小さな村や牧草地帯で草を食む牛たちを見るのもここの魅力です。
西の入り口ボルツァーノから東のコルティナ・ダンペッツォまで約100km伸びるドロミーティ街道をたどりながら、自然と人々の素朴な生活を感じられます。

#4 色とりどりの家が並ぶ5つの漁村チンクエテッレ

色とりどりの家が並ぶ5つの漁村チンクエテッレ

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チンクエテッレとはイタリア語で5つの土地を意味します。
その名前通り地中海を望む切り立った絶壁の間に5つの漁村が広がっています。
交通が発達するまで船でしか出入りができなかったこの地域は独自の文化が生まれました。
海に面して色とりどりの家が並びますが、いったん村の中に入ると小さな小道が複雑に入り組みます。

海からの眺めも最高ですが、ここでぜひ体験したいのが「愛の小道」。
マナローラからリオマッジョーレまで海岸線の上に作られた遊歩道です。
ここからは断崖絶壁の下に広がる海はもちろん、人々が長い年月をかけて作ってきた段々のブドウ畑を見下ろすこともできます。
このブドウ畑から作られるのがシャッケートラという白ワイン。
潮風に吹かれながら人々の築いてきた文化に思いを馳せてみましょう。

#5 そびえ立つ山の上にある独立国家サン・マリノ

そびえ立つ山の上にある独立国家サン・マリノ

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イタリアの国土の中には2つの独立国家があります。
その一つがこのサン・マリノ。
イタリアの北東部に位置する面積66㎢、人口約3万2千人の世界で5番目に小さな国家です。
アペニン山脈の一角をなすティターノ山の頂上がサン・マリノ共和国の首都。
標高750mのここからは遮るもののないパノラマを楽しむことができます。

高い山の一番高い場所に建てられているのが13世紀の要塞です。
サン・マリノは世界で一番古い共和国と言われていますが、長い間共和制を保って来られたのは地理的な条件に加えてこの抜群の眺めの要塞のおかげ。
国家の独立性を重要視し、他国を侵略しなかったのも国を守る要素となりました。
小さい国ですが、最高の眺めと大国にも負けずに保って来た中世の町並みが楽しめます。

何千年も続く歴史を感じる遺跡の世界遺産

古代ローマ帝国が建国されたのは紀元前7世紀。
長い歴史を誇るイタリアには数多くの遺跡が残っています。
何千年も続く歴史を感じられる遺跡を見てみましょう。

#6 火山の噴火で消えた町ポンペイ

火山の噴火で消えた町ポンペイ

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海に面した商業の町として栄えたポンペイ。
その街がヴェスヴィオ火山の噴火により一瞬にして消滅してしまったのは74年のこと。
18世紀に発掘され、当時の発展した技術と豊かな生活についての調査が進められました。
水道管や道路標識、居酒屋など現代の生活でも十分に通用する施設が揃っています。
そして裕福な商人たちが建てた豪邸には、生き生きとした色使いのフレスコ画が描かれています。

この遺跡には、考古学者たちが石膏で型取った当時の市民の姿があります。
火山の噴火から子供を守ろうとした母親の姿や、お互いを助けようとした夫婦の姿など、2000年前の人々の息遣いがそのまま表れているのが特徴です。
時間があれば貴族の保養地だったエルコラーノにまで足を伸ばすのがオススメ。
モザイクの床が贅沢な生活を物語ります。

#7 神殿の谷にギリシャ建築が広がるアグリジェント

神殿の谷にギリシャ建築が広がるアグリジェント

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イタリアの南に位置するシチリア島。
島の西側に位置するアグリジェントは、紀元前6世紀からギリシャの植民地の重要な都市として栄えました。
地中海貿易で本国を凌ぐほど栄えたこの街には、20あまりのギリシャ神殿の遺跡が残っています。
特に紀元前5世紀に建てられたコンコルディア神殿には、建設当時の面影が残ります。
さらに古いエルコレ神殿に並ぶ巨大な柱は、2500年前のギリシャの偉大さを感じさせます。

ギリシャの詩人が「世界で最も美しい」と呼んだアグリジェント。
春から夏にかけて花が咲き乱れ観光客を迎え入れてくれます。
南国の灼熱の太陽の下、2500年の人間の歴史を見てきた遺跡。
長い歴史を超えて伝わる人々の祈りの場を体験することができます。

#8 洞窟住居の不思議な光景が広がるマテーラ

洞窟住居の不思議な光景が広がるマテーラ

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バラエティ豊かなイタリアの光景を表すのがこのマテーラです。
イタリアの南東部に位置するマテーラはサッシと呼ばれる洞窟住居が広がります。
ここに人が住み始めたのは新石器時代、およそ1万年前です。
その後8世紀頃にキリスト教の修道士たちが洞窟に教会を建て始めました。
今でも洞窟の壁には聖母子像など修道士たちが描いた絵が残されています。

遠くからは真っ白に映るマテーラの街。
洞窟住居は今でも現役の家として使われています。
家の中も外と同じように真っ白の壁。
2005年まではマテーラ市民しか住めなかった洞窟住居ですが、現在では内部を改築しホテルとして泊まることもできるようになりました。
岩の形をそのまま使用した不思議な空間。
普段とは全く違った雰囲気を味わえます。

政府公認フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子

Writer:

イタリア政府公認観光ガイド。本場イタリアから最新のイタリア情報をお届けします。 大手外資系企業で勤務中のある日「トスカーナの風に吹かれたい!」と思いつき、キャリアを捨ててイタリアに移住。フィレンツェ公認観光ガイドとして、大好きなルネサンス発祥の地フィレンツェで、現代にも通じる芸術、歴史、ライフスタイルを紹介しています。 Twitterでほぼ毎日イタリアの「生」の情報を提供中。

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