【イギリスの世界遺産一覧】王室伝統のスポットから手つかずの自然まで。イギリスに残る世界遺産紹介!

巨人の影響が強く残る遺産

巨人の影響が強く残る遺産

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「ジャイアンツ・コーズウェーとコーズウェー海岸」は火山活動で生まれた4万もの石柱群が連なる世界遺産で、海岸一帯を埋め尽くした正六角形の石柱の距離は全長8km。

ここにはある伝説が存在しており「ケルト神話」に登場するアイルランド伝説の巨人フィン・マックールがスコットランドの巨人・ベナンドナーと戦いに行くためにコーズウェーを作ったとされています。
最初の発見は1692年にデリー(ロンドンデリー)司教によるもので、その1年後にトリニティ・カレッジ(アイルランド最古の国立大学)のフェロー(研究職)を務めていたリチャード・バルクリーによる「王立協会の報告書」で世に知れ渡ることに。

知れ渡って以降はアイルランド・ダブリンの芸術家スザンナ・ドルリーの水彩画、1765年には「フランス百科全書第12巻」で見出し語となり、19世紀以降は路面電車「ジャイアンツ・コーズウェー鉄道」開通により観光名所として発展。
現在は「巨人のブーツ」や「巨人のハープ」などの名所、海鳥の滞在場所に。
現在でも「巨人」の影響力は大きいですね。

かつてポリネシア人が生活「ヘンダーソン島」

南太平洋「ピトケアン諸島」にある無人島。
面積約37平方キロメートルの島はかつて「ポリネシア人(太平洋・ポリネシアに住む人)」が生活していた場所とされていますが社会は消滅。
1606年にスペイン人航海士ペドロ・フェルナンデス・デ・キロスが発見し、1819年にイギリス東インド会社・ヘラクレス号のジェームズ・ヘンダーソン船長が上陸した際に「ヘンダーソン島」と命名。
その後同じ年に島に上陸した捕鯨船エリザベス号のヘンリー・キング船長は「エリザベス島」と命名しますが、現在は先のヘンダーソンの名前が一般的に。

再発見からわずか1年後にはマルケサス諸島付近で沈没したアメリカの捕鯨船員が助けを待つ間に島に漂着、このときに島の洞窟で人骨を発見。
他にも1957年にはアメリカの青年がペットのチンパンジーと共に島で漂着生活を送ったこともあり、どこかミステリアスな雰囲気を感じる伝説ですね。

手つかずの自然に固有種が生息「ゴフ島とイナクセシブル島」

手つかずの自然に固有種が生息「ゴフ島とイナクセシブル島」

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「ゴフ島とイナクセシブル島」は南大西洋に浮かぶ島で、島がイギリス領であることからイギリスの世界遺産として登録されています。

南大西洋にある火山島「ゴフ島」は、1505年頃にポルトガル人のゴンサロ・アルバレスによって発見されたのち1731年にイギリス船リッチモンド号のチャールズ・ゴフ船長が再発見。
ゴフ島と呼ばれるのはその後になります。
現在クジラやアザラシ捕獲のために来る船はありますが、常に島にいるのは気象観測所の職員のみ。

一方の「イナクセシブル島」は「トリスタンダクーニャ諸島」にある小島で、島の名前は「近寄りがたい島」を意味。
こちらも人が来ることはほとんどなく、トリスタンダクーニャ島の人々や科学者が来る以外は無人島状態。
そのおかげか固有種である「マメクロクイナ」など海鳥約3000羽以上が生息。
手つかずの自然が生物たちには心地良いのですね。

多様な化石が発見「ドーセットと東デヴォンの海岸」

多様な化石が発見「ドーセットと東デヴォンの海岸」

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ジュラシック・コーストは、イングランド南部・イギリス海峡に面した海岸で、ドーセット州からデヴォン州東部まで延びる海岸線一帯。

最も古いもので2億5,000万年前となる地層が露出した場所で、地質時代の三畳紀(約2億5,100万年前~約1億9,960万年前)からジュラ紀(約1億9,960万年前~約1億4,550万年前)、白亜紀(約1億4,500万年前から6,600万年前)に形成された地層が見られるのは世界でここのみ。
断崖は西から東に向かうにつれて新しい岩石が形成されており、アンモナイト、イクチオサウルスなどの化石が発見。

このほかでは国際的地質調査の対象となる特徴的な地形が存在しており、「ダードル・ドア」は有名な「天然橋(てんねんきょう。
累層(るいそう。
同一環境で堆積した一連の地層)の一種であり、岩石がアーチ形状をして下部が開いている)」として人気。
マニア必見の場所になりそうですね。







文化・自然療法の勝ちを持つ「複合遺産」

ヨーロッパ最大規模の絶壁残る無人島「セント・キルダ」

ヨーロッパ最大規模の絶壁残る無人島「セント・キルダ」

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セント・キルダは北大西洋、ノース・ウイスト島の64km西北西にあるイギリス領孤立群島。
約6,000万年前の火山活動によって形成された場所で、ここに残る火山跡は世界で最も古いもの。
氷河期の氷河によって断崖絶壁が作られ、高さはヨーロッパ最大規模。

かつては住民が最大の島「ヒルタ島」で自給自足の生活をしながら暮らしていましたが、1930年までに全住民がスコットランド本土に移住。
現在防衛担当者以外の人が住むことはない場所となっており、科学者や作業員が訪れる以外は無人島状態。
現在島に生息する「ニシツノメドリ」のうち約20%はこの島で繁殖しているとされ、それだけ彼らには居心地の良い場所なのでしょうね。

島は1986年に全域が世界遺産登録され、歴史的建築保護を目的とする団体「ナショナル・トラスト」にも指定。
かつて住民が住んでいた住居跡などは資料館となっています

負の歴史も重要な遺産

イギリスの世界遺産には国の歴史で欠かせない「産業革命」の後を残遺産や大自然、残酷な歴史が隠された遺産とさまざまあります。
世界遺産ということで美しいものをイメージすることもあるかと思いますが、負の歴史が隠された遺産も長い歴史を現代に伝える上では重要なものですね。
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Junya Higashi

Writer:

これまで旅行に行った土地は鹿児島・霧島や韓国・ソウルなど。世界の土地や風習のことなど、自分の知らない世界を調べて見るのが好きです。旅行経験やライター活動で得た知識が、これから旅行を楽しむ人の役に立てば大変嬉しく思います。どうぞよろしくお願いいたします!

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