【ポーランド観光の前に知りたい】戦災被害から再建を果たした国、ポーランドの歴史的スポット11選

ポーランドは、古くから大国に占領されて幾度も地図から姿を消すという、激闘の歴史を辿った国です。第二次世界大戦では、クラクフやザモシチなど一部の都市以外は、戦災によりほぼ崩壊してしまいました。しかし、市民の粘り強い努力により、中世の美しい街並みを取り戻した底力のある国です。今回は、観光大国ポーランドの歴史的スポットをご紹介したいと思います。


#1 戦後市民の力で立ち直った首都!ワルシャワ歴史地区

戦後市民の力で立ち直った首都!ワルシャワ歴史地区

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1596年にクラクフからワルシャワに都が遷都されています。
1611年に正式にポーランドの首都になり、かつては「北のパリ」と呼ばれるほど美しい街並みが広がっていました。
第二次世界大戦では、ナチス・ドイツの空爆により街の80%が崩壊しています。

しかし、街が無くなってしまうかもという懸念を持っていた市民は、スケッチで街の様子を残していました。
それを元に市民たちによって街が再建され、美しい姿を取り戻しています。
復元されたものですが、ワルシャワ王宮や旧王宮前広場など歴史的な観光スポットも数多くあり、世界遺産に登録されています。

#2 中世をそのまま残すポーランド王国の都!クラクフ歴史地区

中世をそのまま残すポーランド王国の都!クラクフ歴史地区

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クラクフは、ポーランドにおいて珍しく、第二次世界大戦の戦災を免れた地です。
11世紀から600年近くポーランド王国の都として栄えた歴史を持ち、現在も中世のままの街並みが残る貴重な都市で、「ヨーロッパで最も美しい都市」のひとつといわれています。
クラクフ歴史地区として、世界遺産にも登録されています。

ヴィスワ川の両岸に広がる市街は、現在も文化や芸術、学問の都として栄えており、観光地としても人々を魅了しています。
1386~1572年のヤギェウォ王朝の時代に最盛期を迎えた、クラクフの栄華を感じながら観光してみてはいかがでしょう。

#3 人類の「負の遺産」のひとつアウシュヴィッツ・ビルケナウ

人類の「負の遺産」のひとつアウシュヴィッツ・ビルケナウ

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ポーランドには、かつてナチス・ドイツの「強制収容所」が、数多く造られていました。
『アンネの日記』などで知られる強制収容所の中でも、代表的な存在のアウシュヴィッツ・ビルケナウは、ユネスコ世界遺産にも登録され、日本では「負の遺産」となっています。

1940年に建設が始まった2つの収容所は2kmほど離れたところにあり、ナチスにより大量虐殺が行われ150万人もの尊い命が失われました。
あるものはここに着いたとたんに殺され、あるものは過酷な労働の末に殺されました。
アウシュヴィッツには「働けば自由になる」という文字の門があり、よく見るとBの文字が上下さかさまになっているんです。
これを作った収容者の最後の抵抗だったともいわれています。

#4 ヨーロッパ最古の採掘坑!ヴィエリチカ岩塩坑

ヨーロッパ最古の採掘坑!ヴィエリチカ岩塩坑

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日本の世界遺産の軍艦島と同じで、この施設の魅力は地下にあります。
1290~1996年まで、実際に使われていた世界最大規模で最古の岩塩採掘場は、世界で初めて登録された世界遺産のひとつです。

アリの巣のような坑道跡には、採掘の様子が人形や模型などを使って再現されています。
深さ135m、800段の螺旋階段から見る景観は、壮大なスケールで感動ものですよ。
採掘跡に、岩塩で作られた礼拝堂とその天井から下がる華麗なシャンデリアは必見!他にも、王の像や小人の像、コペルニクスの像もあり、これら全てが岩塩で作られています。
もちろん、上から滴り落ちる水滴は濃い塩水なんですよ。

#5 豪華絢爛な装飾で埋め尽くされたワルシャワ王宮

豪華絢爛な装飾で埋め尽くされたワルシャワ王宮

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王宮広場に面して建つ、1526年にポーランド王国のジグムント1世が居城にしてから歴史が始まった王宮です。
何度も破壊と再建を繰り返しており、ジグムント3世の頃には「ヨーロッパで最も美しい宮殿のひとつ」と称されました。
宮殿の現在は、赤茶色の優雅な建物となっています。

戦争で破壊された宮殿は1988年に再建されました。
バロック様式を始めゴシックや古典主義など様々な様式まで、復元されています。
調度品などは、破壊を恐れた美術史家たちが国外に持ち出していたので、難を逃れました。

また、数多くあるポーランドの教会の中でも、人気となっている「聖アンナ教会」も必見です。
内部の美しさと、パイプオルガンは見逃せません。
王宮の近くにあるので、併せて観光するのにもおすすめです。

#6 美しい公園は市民の自慢!ワジェンキ公園

美しい公園は市民の自慢!ワジェンキ公園

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美しい公園の始まりは16世紀の半ば頃のこと。
イタリア生まれの女帝ボナ・スフォルツァがイタリア庭園付きの邸宅を建てたことです。
その後、所有者が変わり、1766年に最後のポーランド国王、スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキの命により、30年かけて造営されました。

時代とともに建てられた様々な建物や像、水の上に建てられた水上庭園が見どころです。
中でも美術館として使用されている、美しい島の上の宮殿は、一見の価値があります。
こちらも、ドイツによって美術品が持ち去られ、内部が完全に取り壊されましたが、戦後に修復され美しい姿を取り戻しています。

#7 歴代王や英雄が眠るヴァヴェル大聖堂

歴代王や英雄が眠るヴァヴェル大聖堂

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城門をくぐってすぐに、3つのチャペルを備えて威風堂々と立つ大聖堂です。
1320年にゴシック様式で建設が始まり、ルネサンスやバロック様式で増設されています。
国王に招かれたイタリアの建築家が1533年に完成させたジグムント・チャペルは、ポーランドにおけるルネサンス建築の傑作です。

ジグムント塔に吊された、ポーランド最大級の鐘も一見の価値があります。
大聖堂では、歴代王の戴冠式が行われており、地下には、立派な棺の中で眠る歴代王や英雄たちの墓所があります。

Writer:

世界遺産ブームをきっかけに歴史に目覚めてから、国や城、庭園などの成り立ちに魅了された主婦です。何だろう?と思ったことを調べて、皆さんにお伝えすることで気持ちを共有できたら幸せだな~と感じながら仕事をしています。ちょっとマニアックな歴史記事ですが、軽い気持ちで触れてみてくださいね!

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