【ブラジルの世界遺産】一度は行きたいブラジルの歴史を感じる!世界遺産を全部解説

国土面積は851万1965平方キロメートルで世界5位、人口はおよそ2億768万人で世界5位。公用語はポルトガル語、通貨はレアル、首都はブラジリア、最大の都市はサンパウロ。日本の約22倍、南アメリカ大陸最大の国土面積を擁し、赤道が通過する暑くて熱い国、ブラジル連邦共和国の基本情報です。”地球の裏側”の国は、どんな歴史を辿ったのでしょうか。その国の歴史を知りたいなら、まず世界遺産を知るのが一番!2017年7月現在で文化遺産が14件、自然遺産が7件。ブラジルの世界遺産を登録年順に全部、巡っていきましょう!

1980年~1985年に登録されたブラジルの世界遺産

01)金鉱で栄えた都「古都オウロ・プレット」(1980年登録)

01)金鉱で栄えた都「古都オウロ・プレット」(1980年登録)

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ブラジル初の世界遺産は、南東部のミナスジェライス州、標高およそ1000mほどの山間にあるオウロ・プレットの街並み。
教会を始め古い建物が数多く残り、美しい景観を今に残す歴史都市です。

18世紀初頭、近くで金鉱脈が発見され、ゴールドラッシュで大変な賑わいを見せた街。
オウロ・プレットとはポルトガル語で”黒い金”という意味になるのだそうです。
17世紀~18世紀のブラジルは世界の金の半数以上を産出しており、この街も金がもたらす富によって、州の中心都市として大きく発展。
街中には大きな教会や数々の建造物が次々と建てられていきました。

しかし、金が枯渇すると街の発展にもかげりが。
現在では州都は別の都市に移されていて当時の賑わいはありませんが、およそ6万人の人が暮らしています。
サンパウロから700㎞ほど離れており、交通の便が良いとは言えない街ですが、白壁にオレンジ色の屋根の建物が連なる街並みは美しく、一目見ようと足を運ぶ観光客も多いようです。

02)美しき港町「オリンダ歴史地区」(1982年登録)

02)美しき港町「オリンダ歴史地区」(1982年登録)

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ブラジル2つ目の世界遺産も、ポルトガル植民地時代に築かれた街並みが選ばれました。

ブラジル北東部ペルナンブーコ州にある、大西洋に面した街。
オリンダとはポルトガル語で「なんて美しいんだ!」という意味なのだそうです。
実際、その昔、そう叫んだ人がいたらしいですが、海を背景に建つ教会や修道院が織りなす光景はまさしくため息モノ。
古き良き時代を思わせる、そんな街並みが訪れる人々を出迎えてくれます。

16世紀初めにポルトガル人が造った街。
産業の中心となったのはさとうきび産業で、そのためにこの地には黒人奴隷がたくさん連れてこられたのだそうです。
17世紀にはオランダが支配していた時期があり、その後再びポルトガル統治に戻ったため、街中には二つの国の建物が入り混じっています。
街中を散策しながら建物を見比べてみると、双方の建て方には違いがあり、すぐわかるのだとか。
それほど大きな街ではないので、建物を見ながらのんびり散歩というのも楽しそうです。

03)キリスト教伝来の歴史「グアラニーのイエズス会伝道所群」(1983年登録/1984年拡大)

03)キリスト教伝来の歴史「グアラニーのイエズス会伝道所群」(1983年登録/1984年拡大)

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ブラジル南部、アルゼンチンとの国境近くには、17世紀初頭に建てられたイエズス会の伝道所の建物が残されています。
地元先住のグアラニー族にキリスト教を広めるための拠点として造られた伝道所。
褐色の石積みの建物は、アルゼンチン側とブラジル側両方にかかるように数多く建てられていて、まず、1983年にブラジルのサン・ミゲル・ダス・ミソンイス遺跡が登録され、1984年にアルゼンチン側の4つの施設が追加登録される形となりました。

サン・ミゲル・ダス・ミソンイス遺跡は・リオグランデ・ド・スル州北西部の小さな町にあります。
18世紀にイエズス会がアメリカ大陸から撤退することになるまで、ヨーロッパ人の奴隷狩りから逃れ祈りを求める人々の安らぎの場として存在し続けた伝道所。
イエズス会が撤退してからは放置され荒廃してしまいましたが、近年、その歴史的な価値が評価されるようになりました。

04)異国文化の融合「サルヴァドール・デ・バイーア歴史地区」(1985年登録)

04)異国文化の融合「サルヴァドール・デ・バイーア歴史地区」(1985年登録)

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ブラジルというとジャングルや山岳地帯のイメージが強い気がしますが、海沿いの町の景観の美しさを見逃す手はありません。

北東部、大西洋に面したバイーア州の州都サルヴァドールは、1549年から1763年まで、ブラジルの首都でした。
現在でもブラジル第三の都市として、250万人以上の人々が暮らす大都会。
その中には、砂糖や金を扱う港町として栄えた時代に建てられた建築物が数多く街中に残っています。

あちこちに、青や黄色、ピンク色など色とりどりに塗られた石造りの可愛らしい建物が連なる通りがあり、特に、街中に300以上もあると言われている教会はどれも見応えがあります。
この街も以前は、アフリカから数多くの奴隷が労働力として運び込まれた港町でもありました。
教会はそうした時代の人々を支えた祈りの場所だったのでしょうか。

強い日差しと海風、陽気な音楽、人々の笑い声に包まれた街。
石畳の坂道はいつも賑やかで、アフリカ、ポルトガル、ブラジルが融合した文化を現代につなぐ歴史地区となっています。

05)圧巻の彫刻群「ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖所」(1985年登録)

05)圧巻の彫刻群「ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖所」(1985年登録)

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南東部のミナスジェライス州、州都ベロ・オリゾンテから南へ80kmほどのところにある山間の街、コンゴーニャス。
かつては近郊で栄えたという標高800mほどの高原は、巡礼者が集まる聖地としても知られています。

この世界遺産の中心となっているのが、ボン・ジェズス・デ・マトジーニョス聖堂と、「ブラジルのミケランジェロ」と言われた芸術家アレイジャディーニョの手による彫刻群。
聖堂は18世紀にポルトガル人の金鉱採掘師フェリシアーノ・メンデスの依頼によって造られたのだそうです。
白壁に茶のレンガで縁取りをしたような建物は青空によく映えて美しい聖堂は見応え満点。
また、彫刻も評価が高く、中でも、聖堂のファサード前の石段に並んだ旧約聖書の預言者たち12体の像は”一見の価値あり”と言われているそうです。

都市部から離れていて交通の便がよいとは言えない場所ですが、美しい建築物と彫刻群を一目見ようと、多くの観光客が訪れる街となっています。

1986年~1999年に登録されたブラジルの世界遺産

06)世界最大級の大瀑布「イグアス国立公園」(自然遺産・1986年登録)

06)世界最大級の大瀑布「イグアス国立公園」(自然遺産・1986年登録)

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「イグアスの滝」という滝をご存知でしょうか。
ブラジルの南部に位置し、アメリカのナイアガラの滝、アフリカのヴィクトリアの滝と並ぶ、世界三大瀑布のひとつとして名高い大滝。
滝の数は275、最大落差80m、滝幅約4.5㎞、水量は毎秒6万5000tにもなると言われています。
また、その水が流れ落ちる音はすざまじく、「悪魔の喉笛」と言われているのだそうです。

この滝は、ブラジルとアルゼンチンの間にまたがっています。
周辺には深い森林が広がり、多くの野生動物が生息する大自然。
ブラジル・アルゼンチン双方とも国立公園に指定し、国を挙げて大切に保全している地域です。

世界遺産としては、1984年にアルゼンチン側が登録され、その2年後に、別の世界遺産としてブラジル側も登録されることになりました。

一般的には、滝を見下ろしたいならアルゼンチン側、対岸から滝全体を見たいならブラジル側から、と言われています。
ブラジル側には滝を大パノラマで見渡せる遊歩道やトレッキングコースなども完備されていて、脚力に自信がない人でも気軽に滝見学を楽しむことができるとか。
これぞ南米!とも言うべき大絶景は迫力満点です。

nekoichi(猫壱)

Writer:

歴史と歴史小説と遺跡を愛してやまない東京都在住の主婦。子供のころからの大の時代劇ファン。国内外問わず歴史小説を読むようになり、NHK人形劇「三国志」を見て中国史にはまって大学では東洋史学を専攻。愛猫とじゃれながら歴史小説を読み漁る毎日を送っている。趣味は古地図を眺めることとカメラ片手の街散策。

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