釈迦が悟りを開いた地「ブッダガヤのマハーボディ寺院」 の歴史

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光を楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日は「ブッダガヤのマハーボディ寺院」をご紹介します。

仏教発祥の聖地ブッダガヤってどんなところ?

仏教発祥の聖地ブッダガヤってどんなところ?

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インドの北東部のビーハル州にあるニランジャナの川沿いに位置する、ブッダガヤ。
その中心には菩提樹があり、釈迦が悟りを得た地として有名です。
八大仏教聖地のひとつで、仏教では最高の聖地として知られています。
釈迦が身を清めたといわれるニランジャナ川の先には、高く聳える大塔の「マハーボディ寺院」がお目見え。
このような光景を目にするとまさに仏教の発祥地であるということを感じずにはいられません。

この仏教聖地の名前は世界ではブッダガヤで通っていますが、インドでは「ボード・ガヤー(Bodh Gaya)」と呼ばれています。
インドに行ったら、ブッダガヤでは通じないので注意が必要。
このブッダガヤはとっても長閑な街です。
心の底からリラックスできる雰囲気で、いかにも聖地という空気の流れを感じます。

今回ご紹介する、大悟の地ブッダガヤのマハーボディ寺院は、2002年に世界遺産に登録されました。
世界遺産だけでなく、全ての仏教徒の重要な場所です。
このマハーボディ寺院には、かつてブッダが瞑想に耽りながら歩いたといわれる道も残っています。
ここを歩けばブッダが何を考えながら歩いていたのか、ちょっとだけお釈迦様の気持ちを感じることが出来るかも。

ブッダが悟りを開くまでの伝説

ブッダが悟りを開くまでの伝説

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今からおよそ2500年前に、ルンビニ(現在のネパール)で、シャーキャ族の王子として生まれました。
名前をスィッダールタといい、彼は16歳で結婚し人間の4つの苦しみ「生・老・病・死」について考える日々が続いていたのです。
29歳のころ人間の苦悩を痛感し解脱の道を求めて出家します。
6年間も苦行を続けそれでもまだ解脱の道は開けませんでした。
体の調子が悪い時、前正覚山の麓の村に住むスジャータという女性に出会い、彼女から乳粥供養を受けたことで、苦行が悟りを開くのではないことに気づいたのです。

やがて、ウルヴェーラ村(現在のブッダガヤ)にある、大きな菩提樹の木の下で深い瞑想に入ります。
その瞑想を邪魔しに、悪魔(マーラ)が数々の試練を与えてきたのです。
試練を乗り越えながらの長く暗い夜が明けようとした時に澄みきった悟りが心に降りてきました。
これが、スィッダールタがブッダ(サンスクリット語で「目覚めた人」)となった瞬間です。
瞑想を始めてから、49日後の12月8日の早朝に、大樹と未明の空に輝く明星たちに見守られながらの悟りの瞬間でした。
この時ブッタは35歳。
悟った内容は、四締八正道の教えとしてまとめられ、さまざまな国に伝えられています。

ブッダガヤのマハーボディ寺院の始まり

ブッダガヤのマハーボディ寺院の始まり

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マハーボディ寺院は、B.C.3世紀にマウリヤ朝が全盛期を迎えたころの第3代アショーカ王が建てた寺院が起源です。
この寺院はA.D.2世紀に改築されました。

このアショーカ王は、カリンガ国を征服した時にこれまでの戦争による犠牲者を悼み仏教に深く篤信しました。
石柱碑や磨崖碑を造りインド文字のブラーフミー文字を刻み、民衆に仏教を広める努力しています。
この碑たちがインド各地やパキスタン、アフガニスタンなどに現存しており、当時のマウリヤ朝の大きさを、現在も示しているのです。
また、ブッタの遺骨の本数と同じ8万4千もの仏塔を全土に渡って建てることを目指し、完成した仏塔には仏舎利を分納しました。
インドはもちろんスリランカやミャンマーにある仏塔や日本の三重塔や五重塔などは、実はブッダの遺骨を納めるために造られています。
3回の仏典結集が行われ、仏教史上理想的な王と尊崇されているのです。
ブッダは自ら建物を建てたり本を書いたりはしてなかったと伝わっています。

高く壮大に聳えるマハーボディ

高く壮大に聳えるマハーボディ

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ブッダが悟りを得た地に建つ高さ52mの塔は圧巻です。
B.C.3世紀の寺院の後に建てられたもので、5~6世紀に完成しています。
その後何度も改修を繰り返し現在のような姿になりました。
主な改装は11世紀と19世紀に行われたもので、レンガ積みの表面を漆喰で仕上げています。
バランスがよく均等の取れた荘厳な寺院です。
インドで仏教が衰退すると共に、15世紀にはこのマハーボディ寺院も放棄されてしまいました。
その後は土に埋もれ忘れ去られてしまったようです。

この仏塔は19世紀末に英領時代に、イギリス人によって大改修されました。
完全に復元ができたわけではありませんが、古代の仏教寺院の上部構造を伝える唯一の遺構として重要視されています。
現在この寺院は「五堂形式」で構成されていますが、小塔は19世紀の大改修の時に追加されたものです。

香煙が漂う本殿には、10世紀末に安置された金の釈迦如来像が祀られています。
この仏像は、悟りを邪魔しようとする悪魔をブッタが追い払った時の姿を現したものです。
仏教説話のレリーフも見逃せません。
まさにこの場所でブッタが悟りを開いたといわれる場所に建てられたマハーボディ。
インドに訪れたら一生に一度は来て、寺院をじっくり見て祈りを捧げたいものですね。







悟りを開いた菩提樹などの見どころ

悟りを開いた菩提樹などの見どころ

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ブッダガヤにはブッダが悟りを開いた菩提樹があります。
現在はその木も4代目が祀られているようです。
4代目といっても直系の末裔。
菩提樹の側には金剛座が据えられています。
135cm×239cm、厚さ15cmの石板で仏教の中で重要な場所という位置付けのために置かれました。
3世紀ごろから既に礼拝の対象で今でもここに訪れる人々が花を手向けています。
表面に施された、幾何学模様の彫刻が印象的です。
木と金剛座の周りには柵で囲まれ入ることはできませんが、周りでは仏教徒の人たちが祈りを捧げています。
静寂に包まれた神聖な場所で、自然に尊敬と感謝の心が芽生えてくるのを感じずにはいられません。
時間があれば少し瞑想して、心を浄化させるのも旅の醍醐味かもしれませんね。

マハーボディの横には、ブッダが歩いたところに咲いた蓮の伝説から作られた、蓮華のレリーフを描いた教行石が19個並んでいます。
他にも日本の鳥居の起源とされる8世紀に造られた花崗岩製のトーラナ門や寺院を取り囲む欄楯は高さ2.4mのブッダの過去物語や蓮華文様などの浮彫も見所です。
欄楯は現在レプリカですが、結構楽しんで見て回れます。

美しくライトアップされるマハーボディ寺院は幻想的

美しくライトアップされるマハーボディ寺院は幻想的

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昼間に訪れて菩提樹の下に静かに座って思いを巡らせてみてください。
何か心に伝わるものがあるかも知れませんね。
また、空が暗くなりはじめると、寺院の本殿がライトアップされます。
闇夜に浮かぶマハーボディ寺院は昼とは全く違い、壮麗で幻想的に暗闇に浮かび上がっているのです。
昼間目立たなかった場所まで美しくライティングされる神秘的な姿は感動的。
昼間も寺院内は荘厳な雰囲気に包まれていますが、夜も物売りなどは中に入れなくなっているので、更に神聖な気持ちでお参りすることが出来ます。
菩提樹の下に座って瞑想するのも魅力的ですね。

2013年7月7日に、ブッダガヤで連続爆弾テロが起こりました。
マハーボディ寺院の菩提樹の近くでも爆発し、ビルマ人2名、チベット人仏教僧侶など5人が負傷した事件です。
世界遺産は特に破壊されることはなく今もって美しい姿を見せています。

仏教が生まれた仏教聖地、ブッダガヤの世界遺産を旅してみませんか?

ブッダガヤは明るくのんびりした雰囲気が魅力的な街です。
川で沐浴した後にブッダが瞑想した、かつての様子が見えてくるような気がします。
ぜひ、訪れて仏教の発祥地を巡ってみませんか?
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