【文字があったら歴史が違った?】文字文化があったギリシアと持っていない日本の違い

ギリシアは神話の時代から始まり、現代文明の歴史はギリシア抜きでは語れないとまで言われています。そんなギリシアと日本の違いって、なんだか気になりませんか?今回は、文字を持っていたギリシアと文字を持っていなかった日本の歴史上の違いについて、触れてみたいと思います。少しだけお付き合いくださいね。






人類の始まり

人類の始まり

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人類が誕生したのは、約500万年前と言われています。
諸説はありますが、人類の始まりを辿っていくと一人のアフリカ人女性にぶつかるとの説があります。
アフリカで生まれた猿人は、原人、旧人を経て、やっと4万年前になって新人が現れたのです。

その後、狩猟、採集の旧石器時代を経て、牧畜や農耕を始めるようになりました。
その後、人類は四大文明と呼ばれる、メソポタミア文明・エジプト文明・インダス文明・黄河文明を、大河流域を中心に築いたのです。
日本では、1万2000年前に縄文時代が始まり、世界史上に名前を連ねるようになります。

ギリシアだけでなく日本にもある神話

ギリシアだけでなく日本にもある神話

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冒頭で少し触れましたが、ギリシアは神話の時代を経ています。
男女の愛をモチーフに描かれているギリシア神話は、男神と女神により形成されています。
ギリシア神話は紀元前15世紀ごろのエピソードが最も古いとされています。
これらのエピソードは、当時の吟遊詩人たちによって作られたのです。
神話にしては新しいものですが、ギリシア神話ほどきちんとした形で、現在に受け継がれているものは少ないといわれています。

日本にも、ちゃんと神話があります。
太陽、光、慈愛、真実、秩序を象徴する最も尊い女神とされる天照大御神とその弟の須佐之男命(スサノオノミコト)の話は御存じでしょう。
須佐之男命の悪行振りに怒りと悲しみを覚えた、天照大御神は天の岩戸にこもったという神話は有名ですね。

神話においてのギリシアと日本の根本的な違い

神話においてのギリシアと日本の根本的な違い

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ギリシア神話には、後のタイタニックの語源となったゼウスとティタン親族の戦いが、よく語られています。
この頃はまだ、「一網打尽にして追放した」で治まっていますが、実は神々の殺し合いに発展した神話もあります。

日本には、殺し合いをするほどの神話はありません。
争い事は起こっていても、殺し合いまでに発展することはないという、大きな違いがあるようです。

ギリシアの文字はアルファベットの基礎

ギリシアの文字はアルファベットの基礎

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ギリシアと言えば、紀元前7000年ごろにはクレタ島に新石器文化が伝わっており、紀元前2000年ごろにはクレタ文明が台頭しました。
トロイヤ戦争など、高度な文明があったことで、文字として伝わっています。
実は第二次世界大戦後に解読された、ミュケナイ文書に記されている線文字B(クレタ文字)と同系列の文字がキプロス島に残されています。

ギリシア文字は、アルファベットの基礎になった文字です。
ギリシア語は、インド・ヨーロッパ系族に属している、アーリア語系となっています。
その歴史は古く、紀元前20世紀ごろに定住したアカイア人やイオニア人が、ギリシア語の原型となる文字を使っており、ミケーネ文明を生み出しています。

この時、定住した人々は所謂、ギリシアの先祖と言われる人々です。
「紀元前20世紀って、どれだけ古いの?」って思いませんか?もちろんミケーネでも、線文字Bは出土されており、クレタと何らかの交流があり、文明にも大きな影響を及ぼしました。







日本の文字の始まり

日本の文字の始まり

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文明が栄えたのは、文字を持っている地域だけではありません。
世界には、インカ帝国やマヤ文明など、文字がなかった文明があったことは事実です。
日本の文字の凄さは、ひらがな、カタカナ、漢字の3種類を使い分けていること。
広い世界の中でも、3種類の文字を上手く使う、国は日本だけなんですよ!

日本の文字の始まりは、漢字だったとの説が濃厚です。
平安貴族の女性たちが、恋文を書く時に漢字を崩したのが、ひらがなと言われています。
繊細な乙女心を伝えることから始まったひらがなが、漢字に比べて柔らかな印象を与えるのは当然のことかもしれませんね!カタカナは、お坊さんが写経し、漢字に振り仮名を振ったことが始まりらしいです。
カタカナは、逆に男らしくがっちりしたイメージに感じませんか?

古代ギリシアの都市国家建設

古代ギリシアの都市国家建設

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ギリシアの文化は多神教から起こっており、キリスト教文化と併存して残ったと言われています。
ギリシアやローマの「古典古代」の文化を「復興」させたルネサンスは、現在人をも魅了する文化の一つとなっていますね。
紀元前8世紀ごろに古代ギリシアでは、ポリスを中心とした都市国家が建設されています。
その上、彼らは地中海や黒海沿岸に植民地を作り、ギリシア世界を造り上げたのです。

古代ギリシアは、ポリスの中心に造られたアゴラ(広場)で議論を交わすなど、開放的な市民生活を送っていたといわれています。
紀元前700年ごろに活躍したとされる、古代ギリシアの叙事詩人ヘーシオドスは、既に奴隷社会が築かれており、ピラミッドを建てるための奴隷が駆り立てられたと記しています。

文字があったら日本にはもっと高度な文明も?

文字があったら日本にはもっと高度な文明も?

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文字があったことで、ギリシアは万物の根源を水と考えるターレスや、根源が火だと考えるヘラクレイトスなど、自然哲学者も誕生させました。
紀元前4世紀になると、西洋思想の原型を作りだした、ソクラテスやプラトン、アリストテレスなどが台頭します。
彼らの作りだした、観念論・イデアという考え方や哲学・物理に対する考察の手法などが、後世の科学に結びついたのです。

日本は一神教ではなく、800万の神々を信仰する多神教の国だと言われています。
このような文化は、日本もギリシアも似ているのではないかと思います。
法隆寺の回廊にある柱が、古代ギリシアのパルテノン神殿にある石柱のエンタシスと似ていると思いませんか?

日本にもっと早く文字があったら、ギリシア哲学のようなものが、誕生していたと言う人もいらっしゃいます。
口承により文化などが継承されていた日本では、目に見える形で残っていないだけで、思想や哲学などはきちんと作られていたのではないかと思います。

次のページでは『世界の主な宗教はほぼ同時期に生まれた』を掲載!
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Writer:

世界遺産ブームをきっかけに歴史に目覚めてから、国や城、庭園などの成り立ちに魅了された主婦です。何だろう?と思ったことを調べて、皆さんにお伝えすることで気持ちを共有できたら幸せだな~と感じながら仕事をしています。ちょっとマニアックな歴史記事ですが、軽い気持ちで触れてみてくださいね!

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