ローマ在住者が伝授!ローマのおすすめの美術館20選

ローマにあふれる美術品の数々。お気に入りの作品めがけて美術館を訪れる人も、優雅にローマの休日を楽しむために静かな美術館を訪れたい人も、参考にしてほしいローマの美術館ガイドです。

ローマに来たら外せない美術館

ローマに来たら外せない美術館

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ローマは芸術の宝庫。
そのなかでも、一度は訪れてみたい美術館をご紹介します。
人気の美術館ばかりですので、事前予約をお薦めします。

年間600万人が訪れる美の宝庫「バチカン美術館」

年間600万人が訪れる美の宝庫「バチカン美術館」

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西暦2000年の「大聖年」の年に、年間訪問者数300万人を突破し、その後の15年間でさらに訪問者数が倍増した「バチカン美術館」。

1506年に、ローマ法王ユリウス2世が古代彫刻コレクションをバチカン宮殿内に設置したのをきっかけに設立され、1771年にクレメンス14世によって一般公開が始まりました。

歴代法王たちの美術コレクションが、古代の彫刻や絵画などの12の部門に別れて展示されているほか、当時の一流の芸術家たちが装飾を施した歴代法王たちのサロン、ミケランジェロの「天地創造」「最後の審判」で有名な「システィーナ礼拝堂」などが鑑賞可能。

見学コースは、なんと全長7キロに及びます。

皆さんの好みで、古代の彫刻を見たりシャガールやダリといった近代美術のコーナーを見学してみましょう。

しかし、美術はよくわからなくて、という方には「ピナコテーカ ( 絵画館 ) 」の見学がお薦め。

ここには、ジョット、ラファエロ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、カラヴァッジョなどのビッグ・ネームが勢揃いしています。

さらに、「アテネの学堂」で有名な「ラファエロの間」、バチカンの至宝と呼ばれる「ラオコーンの群像」がある「ピオ・クレメンティーノ館」、そしてミケランジェロの壮大なフレスコ画が代名詞の「システィーナ礼拝堂」は外せないところ。
30代のミケランジェロが描いた「システィーナ礼拝堂の」天井画「天地創造」と、60代のミケランジェロが描いた祭壇の「最後の審判」、その比較も楽しいかもしれませんね。

とにかく広いので、体力をしっかりつけて見学してください。

美術館の敷地内にある中庭で、外の空気も吸うことができます。
一日をかけてゆっくり鑑賞するのもよいかもしれません。

2016年からは、歴史上初めてという女性の館長が就任して話題になった「バチカン美術館」。

「システィーナ礼拝堂」には新たにLED昭明が設置されるなどして見学者にも嬉しい新たな試みが日々生まれています。

ヴァティカン美術館の入場料は、16ユーロ。

しかし、切符を購入する待ち時間を節約するために、オンライン予約がお薦めです。
予約料4ユーロが別途かかってきますが、美術館の質を考慮すればそれでも安いもの。

こちらのサイトから、オンライン予約が可能です。

また、ガイド付の見学や、庭園見学などのコースもあり。

こちらを参考にしてみてください。


古代の彫刻からルネサンス時代の傑作まで「カピトリーノ美術館」

古代の彫刻からルネサンス時代の傑作まで「カピトリーノ美術館」

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総面積が1万3千平方メートル近くもある「カピトリーノ美術館」。

一般公開されたのは1734年、美術品をその所有者のみではなく、一般市民にも開放するという美術館としては世界中で最も古い美術館といわれています。

「カピトリーノ美術館」は、ローマの七つの丘のひとつ「カピトリーノ」の丘に建っており、ミケランジェロが設計した緩やかな階段を上ると、右側にあるのが「コンセルヴァトーリ宮殿」、奥にあるのが「ローマ市役所」、左側にあるのが「ヌオーヴォ宮殿」。
左右二つの宮殿が、いわゆる「カピトリーノ美術館」と呼ばれているのです。

「カピトリーノ美術館」の母体となったのは、1471年にシクトゥス4世がローマ市に寄贈した数々の古代の彫刻でした。
そのコレクションには、ローマの象徴ともいうべき「カピトリーノの雌狼」も含まれていました。

その後も、パウルス3世やピウス5世といった芸術に造詣の深い法王たちからの寄贈が続き、1654年には収蔵品が収まりきらず、「ヌオーヴォ宮殿」が建設されることに。

18世紀後半には、法王ベネディクトゥス14世によってカラヴァッジョをはじめとする絵画のコレクションも美術館に加わり、「ピナコテーカ(絵画館)」が設置されます。

古代の彫刻のコレクションとしては世界有数の質と量を誇る上、ルネサンスとバロック絵画の傑作もそろう「カピトリーノ美術館」には、年間45万人以上の来館者が。

見どころは、「マルクス・アウレリウス帝の騎馬像」、「コンスタンティヌス大帝の頭部」、「カピトリーノの雌狼」、カラヴァッジョ作「洗礼者ヨハネ」「女占い師」などなど。

また「皇帝の間」にならぶ、古代ローマの皇帝たちの彫刻は圧巻です。

「コンセルヴァトーリ宮殿」に所蔵されている「マルクス・アウレリウス帝の騎馬像」について少し触れておきましょう。

ミケランジェロが設計した「カンピドーリオ広場」。
緩やかな階段を上った広場の中央に、威風堂々と鎮座しているのが「マルクス・アウレリウス帝」の騎馬像です。

古代ローマ時代の皇帝の彫像は、その後のキリスト教の時代に多くが破壊されました。

西暦176年頃に制作されたといわれる「マルクス・アウレリウス帝の騎馬像」が破壊されることなく残ったのは、キリスト教を公認した「コンスタンティヌス大帝」と勘違いされていたため。
この騎馬像の美しさに惚れ込んだミケランジェロ、「カンピドーリオ広場」造成のさいに、その中心に据えたのです。

1979年に、広場に置かれていた「マルクス・アウレリウス帝の騎馬像」は土台部分と馬の脚の部分が損傷し、その後は「コンセルヴァトーリ宮殿」に保管されています。

壮年の皇帝の美しさと重々しさを、ぜひ本物で味わってみてください。

また、イタリアが発行する50セント硬貨の裏側には、「カンピドーリオ広場」と「マルクス・アウレリウス帝の騎馬像」がデフォルメされた形で刻印されていて、まさにイタリアが誇る古代彫刻の遺産なのです。

「カピトリーノ美術館」の入場料は11,5ユーロ。
毎月、第一週目の日曜日は入場無料。
ただし、大変混み合うことを覚悟してください。

ただし、「カピトリーノ美術館」は観光客、イタリアはヨーロッパからの修学旅行生が多いため、チケットは事前予約がお薦め。
予約料は1ユーロかかります。

予約はこちらのサイトから。
日本語があるのが嬉しいですね。



瀟洒な宮殿で傑作の数々を見学する「ボルゲーゼ美術館」

瀟洒な宮殿で傑作の数々を見学する「ボルゲーゼ美術館」

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ローマ市内ある広大な公園「ボルゲーゼ公園」。
「スペイン階段」から、ピンチョの丘方面に向かったところにある「ボルゲーゼ公園」は、観光客でも気軽に散策できる場所にあります。

その公園内にあるのが、「ボルゲーゼ美術館」。

ボルゲーゼ家は、17世紀の初頭にパウルス5世という法王を輩出した名門で、法王の甥であったシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿によるルネサンスからバロック時代にかけてのコレクションが母体となっています。

ボルゲーゼ家の紋章は、上部に「鷲」、下部に「ドラゴン」が描かれた美しいもので、ボルゲーゼ公園のあちらこちらで見ることができます。

「ボルゲーゼ美術館」が誇るのは、なんといってもカラヴァッジョとベルニーニのコレクション。

カラヴァッジョの作品は、彼の自画像ともいわれる「果物籠をもつ青年」、「病めるバッカス」、「馬丁たちの聖母」、「書斎の聖ヒエロニムス」、「洗礼者ヨハネ」、「ゴリアテの首をもつダヴィデ」。

シピオーネ・ボルゲーゼ自身がカラヴァッジョのパトロンであったことから、カラヴァッジョファンにはたまらない6作品を所有しています。

また、バロックの大家ベルニーニの作品も「雌山羊アマルティア」、「エネアとアンキーゼ」、「プロセルピナの略奪」、「ダヴィデ」、「アポロンとダフネ」、「法王パウルス五世の胸像」などなど、白い大理石が輝く傑作が。

ベルニーニの彫刻は、360度から鑑賞できるため、人物の表情、涙、大理石ながら柔らかな肌を思わせるダイナミックな動き、などなどを間近で鑑賞できます。

カラヴァッジョとベルニーニ以外にも、ラファエロの「一角獣を抱く貴婦人」、「十字架降架」、ティツィアーノの「聖愛と俗愛」、カノーヴァの「パオリーナ・ボナパルテ像」など、ルネサンスからバロックにかけての天才たちの作品が、次々に目に飛び込んできます。

また、ボルゲーゼ家が財にあかせて建設した小規模で瀟洒な宮殿も美しく、贅沢な雰囲気の中で鑑賞できるのが魅力。

ボルゲーゼ美術館は完全予約制。

入場料は、13ユーロ+予約料2ユーロ 計15ユーロです。

年間50万人以上が来館する人気美術館なので、かなり先の予約まで埋まっています。

旅行日程が決まったら、即予約しましょう。

予約はこちらからです。


ローマ市内のアクセスが楽な美術館

ローマ市内のアクセスが楽な美術館

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お買い物もしたい、でも美術館も行ってみたい。
そんな方は、ローマのショッピング街からアクセスが簡単な美術館がお薦め。
アクセスが簡単でも、その質と量には驚かされますよ!

「蜂」の紋章が目印 「国立古典絵画館(バルベリーニ宮殿)」


スペイン階段からも近く、五つ星ホテルが軒を連ねるヴェネト通りの起点となっている「バルベリーニ広場」。

そこから、「クアットロ・フォンターネ通り」をわずかに行ったところにあるのが、通称「バルベリーニ宮殿」こと「国立古典絵画館」。

バルベリーニ家は、ウルバヌス8世という法王を輩出した貴族です。
その紋章には、蜂が飛んでいることで有名。
バルベリーニ広場にも宮殿にも、あちらこちらに「蜂」が施されているのは「バルベリーニ家」のシンボルであるから。

この宮殿の建設は、ウルバヌス8世が法王となってすぐの1625年から始まりました。

設計を担当したのは、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニやそのライバルであったフランチェスコ・ボッロミーニ。

バルベリーニ家の美術コレクションに加えて、貴族間の婚姻によってもたらされた美術品が加わり、その質と量はローマで有数のコレクションとなりました。
1955年まで、バルベリーニ家の当主が住んでいたバルベリーニ宮殿は、その後国立の美術館に。
「コルシーニ宮殿」とセットで「国立古典絵画館」と呼ばれています。

バルベリーニ宮殿に保管されている傑作でぜひ見なくてはならないもの、それはまずカラヴァッジョの「ホロフェルネスの首を斬るユーディット」、そしてラファエロの「フォルナリーナ」。
光と陰の画家といわれるカラヴァッジョの「ユーディット」は、旧約聖書の一場面がドラマチックに描かれています。

ラファエロの「フォルナリーナ」は、ラファエロの恋人といわれたパン屋の娘マルガリータ・リューティがモデルになっているという伝説ゆえにさらに有名に。
左手の薬指の中程にある指輪や、ラテン語でラファエロの名前が彫られた腕輪などに注目!

これ以外にも、「バルベリーニ宮殿」の天井にピエトロ・ダ・コルトーナが描いた「神の摂理」、ハンス・ホルバイン作「ヘンリー八世の肖像」、ティツィアーノ、ティントレット、フィリッポ・リッピの作品が鑑賞できます。

バロック美術の天才ベルニーニとボッローミニが設計した宮殿とともに、名品をお楽しみください。

チケット予約はこちらから。

cucciola

Writer:

ローマ在住十数年。かつてはコロッセオを横目に見ながら通勤し、現在はローマの街を見下ろす山暮らし。歴史と美術と書籍に耽溺中。 ブログ「ルネサンスのセレブたち」 (http://blog.livedoor.jp/cucciola1007/) 連載「ダ・ヴィンチの食堂」 (https://goo.gl/9xnp9W)

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