世界で一番美しい橋!サンフランシスコの象徴ゴールデンゲート・ブリッジってどうやってできたの?

wondertripでは世界の絶景を紹介していますが、歴史地区や古代都市などの絶景スポットは、その歴史を少しでも知ることでより観光が楽しめます。今にも残る世界遺産のストーリーは、知識欲も刺激されますね。本日はサンフランシスコ「ゴールデンゲート・ブリッジの歴史」をご紹介します。

かつて「建設不可能な橋」とまでいわれたゴールデンゲート・ブリッジ

かつて「建設不可能な橋」とまでいわれたゴールデンゲート・ブリッジ

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1937年に完成したサンフランシスコの美しい湾に建つ世界的にも有名なゴールデンゲート・ブリッジ。
全長2737メートルあり、橋の中央の高さは67メートルととっても大きな吊り橋です。
空高く聳える橋は、かの有名なクイーンエリザベス号も、橋との間60センチメートルを残して通り抜けたという記録を残しています。

サンフランシスコ湾と太平洋が交わるゴールデンゲート海峡に架かる橋で、かつては「建設不可能な橋」といわれながらも苦労の末に完成した橋です。
現代世界の七不思議の一つにも数えられています。
2012年に生誕75周年を迎えたことで、ビジネスセンターもオープンしています。
また、1988年に完成した、瀬戸大橋とは姉妹橋にもなっているんです。
今回は、サンフランシスコで一番人気の観光スポット!ゴールデンゲート・ブリッジの列記に少しだけ触れてみたいと思います。

ゴールデンゲート・ブリッジは市民の力で作られた!

ゴールデンゲート・ブリッジは市民の力で作られた!

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サンフランシスコに聳え立つ赤いゴールデンゲート・ブリッジは、ここに住む住民たちの切なる願いから建てられた橋です。
国からも州からも建設費用は貰わず、この橋を通るための通行料で賄われています。
1930年にサンフランシスコと周辺にある6つの郡の住民投票により、ゴールデンゲート・ブリッジの建設が決められました。
この頃は、大恐慌の真っただ中で、各郡の財産を担保に公債が発行されるも手つかず状態で建設にはなかなか至らない状態でした。

この危機は、ノースカロライナ州のシャーロット市に本社がある西部最大のバンク・オブ・アメリカの創設者「アマデオ・ピーター・ジャーニーニ」によって救われています。
それは、彼の決断により、バンク・オブ・アメリカが公債を引き受けたことで、やっと橋の建設に着手することができたのです。
不況でも大丈夫と思われる橋ならどの銀行も融資をするでしょうが、かつては“無理だ”と思われていたことが、この融資の件でも分かりますね!でもご存知の通り立派な橋が建設され、橋の開通から34年後の1971年には返済も無事完了しました。

世界でも有名な橋の設計者が手掛けたゴールデンゲート・ブリッジ

世界でも有名な橋の設計者が手掛けたゴールデンゲート・ブリッジ

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ゴールデンゲート海峡は約2kmもあり、かつてマリン群や北部海岸への通行は長時間かけてフェリーで行くしか交通手段はありませんでした。
実はこの橋を作ろうと発案したのはジェームス・ウィルキンスです。
1916年8月26日の新聞紙上で「ゴールデンゲート・ブリッジ建設」を呼びかけるキャンペーンを行ったのがはじまりでした。
1928年12月には、ゴールデンゲート・ブリッジ&ハイウェー・ディストリクト社が設立されました。

この橋の設計者は「ジョゼフ・バーマン・ストラウス」です。
彼は詩人であり哲学者でもあり、世界中に400以上の大鉄橋を造ったという功績を持つ人物でした。
この橋の完成はいつしか彼の夢になっており、彼がこのゴールデンゲート・ブリッジの概要を発表した当時は、皆が大反対だったのです。

なぜかというとサンフランシスコ湾は、海流の流れが速く、強風と霧が発生することも多く、そんなところに、橋を架けるなんてとんでもない。
しかも距離は2キロメートルにも及ぶ大橋をかけるなんて不可能といわれていたのです。
彼の設計した案は片持ち梁を使う様式でしたが、全く相手にされませんでした。
その後、有名な設計者たちが集まり、現在のアールデコ調のデザインと共にインターナショナルオレンジという色の吊り橋という案が採用されたのです。

苦労の連続だった橋建設

苦労の連続だった橋建設

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お金をはじめ問題山積のゴールデンゲート・ブリッジ。
ここまでに至るのにも大変苦労しましたが、1933年1月にやっと着工したのです。
初めの3年間はエレベーターもなく、労働者たちは30分かけて作業現場まで足を運びました。
この橋の工事は常に危険と背中合わせ。
もちろん足場の上では強風が容赦なく吹き付け、安全ベルト無しには作業ができない状態でした。
それでも11人の尊い命が奪われてしまったのです。

その後は8万ドルの費用をかけて、命を守るために安全ネットが橋の下に張られ、19人もの命が救われています。
しかし、完成までにネットが老朽化してしまい、更に10人が命を落としています。
命を救われた19人は後に「ハーフ・ウエイ・トゥ・ヘル・クラブ(地獄まで後一歩)」という組織を作り交流を深めていたようです。







ゴールデンゲート・ブリッジって、なぜつけられたの?

ゴールデンゲート・ブリッジって、なぜつけられたの?

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ゴールデンゲート・ブリッジと呼ばれているのになぜ赤色?と思われた方もいらっしゃるでしょう。
名前はゴールデンゲート海峡からつけられたんですよ。
ゴールデン橋ではなく、ゴールデンゲートの橋という意味です。
そもそも、なぜここがゴールデンゲート海峡と名付けられたのか?そっちも気になりますね!

もしかして、カリフォルニアで起こったゴールドラッシュに関係あるの?と思った方残念!ジョン・C・フリーモントがこの海峡を名付けたのは1846年のこと。
カリフォルニアに金鉱が発見されたのはその2年後の1848年のことでした。
名付けの親フリーモントがこの海峡を見たとき、トルコのイスタンブールにある「金閣湾(Golden Horn)」に似ていると思ったからのようです。
単純にゴールデンゲートに架かる橋というのが正しい由来でした。

霧の都サンフランシスコを彩るナショナルオレンジの橋

霧の都サンフランシスコを彩るナショナルオレンジの橋

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先程もちょっと触れましたがなぜ、この橋の色がナショナルオレンジに決まったのでしょう。
当初、橋の名前に因んで金色やグレー、黄色と黒のツートンカラーにしようとさまざまな色が候補に挙がっていました。
霧の多いサンフランシスコなので濃霧でもはっきり見えるようにとの理由が主となり、ナショナルオレンジの橋になったのです。
この色はオレンジと黒の塗料を混ぜ合わせたもので、青い海と緑の多いサンフランシスコの景観との調和も考慮され選ばれました。

塗り替え作業は40人が担当しました。
約48日間で、使われた塗料は周2トンだったようです。
実はこの橋の設計には塗装のことは全く考えずに設計されていました。
そのため塗装工たちにも大変な苦労がありました。
最も高い部分の高さは273メートルもあり、橋の細部にたどり着くのも困難でした。
しかも強風が吹く中どれほど怖かったでしょう。
ゴンドラを使って作業できるところはまだいいものの、命綱だけでの作業も行っていたようです。

ゴールデンゲート・ブリッジの完成

ゴールデンゲート・ブリッジの完成

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1937年5月27日にやっとブリッジが開通しました。
総工費はナント2700万ドルでした。
開通した日は、歩行者のみ横断が許され、橋の完成を待ち望んだ人が20万人も訪れました。
ここを訪れた人たちは、待ちに待っただけに感動もひとしおだったようです。
橋を一番初めに渡った一般人は、ドナルド・ブライアンという人でした。
当日は本当にお祭り騒ぎ状態で、ルーズベルト大統領から祝電が送られたりベルやサイレン、汽笛も鳴らされたりしました。
また、軍艦などもお祝いに駆け付けたようです。

この開通に当たって、”There’s a Silver Moon on the Golden Gate”という記念歌が作られています。
シルバームーンなんて、オシャレで素敵な歌だなーと思いました。
実はこのゴールデンゲート・ブリッジは完成から約27年間世界一の橋だったんですよ!1964年に、ニューヨークにペラザノ・ナローズ橋ができてしまい、一位の座を明け渡してしまいました。
でも、美しいナショナルオレンジの色とケーブルの曲線は印象的で、世界で最も美しい橋の一つといわれています。

次のページでは『サンフランシスコにある美しい橋!ゴールデンゲート・ブリッジに訪れてみませんか?』を掲載!
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Writer:

世界遺産ブームをきっかけに歴史に目覚めてから、国や城、庭園などの成り立ちに魅了された主婦です。何だろう?と思ったことを調べて、皆さんにお伝えすることで気持ちを共有できたら幸せだな~と感じながら仕事をしています。ちょっとマニアックな歴史記事ですが、軽い気持ちで触れてみてくださいね!

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